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誰かを一途に思うこと:2021年12月14日(忠臣蔵の日)

忠臣蔵で有名な赤穂浪士を描いた小説や漫画などの作品は多くありますが、私が好きなのは碧也ぴんくさんの「花も雪もきっと…」です。

「花も雪もきっと…」は人と人ならざる者たちの思いを描く「鬼外カルテシリーズ」の中のひとつ。

ある日、青年・十郎左は耳と尻尾のある奇妙な女の子を拾いますが、他の人にはその「菊」と名付けられた女の子は子犬にしか見えません。
実は菊は「雨(ビィ)」という名の異形の民でした。
そして、十郎左も実は赤穂四十七士のひとりである磯貝十郎左衛門、主君の無念を晴らすため暗躍しています。

「花も雪もきっと…」の結末は赤穂浪士の討ち入りと同じく切ないものでした。
ですが、そのひたむきな思いは続編の「ゆめに雪 そらに花」で300年後の物語として描かれています。

「忠臣蔵」というとちょっとお堅い時代劇のようなイメージもあるかもしれません。

「花も雪もきっと…」は、徳川綱吉による「生類憐みの令」が布かれた江戸時代を背景に、犬側の世界のこと、赤穂浪士の忠義、それぞれの人の思いが切なく美しく表現されている今でも読み返したい1冊です。

12月14日は忠臣蔵の日。元禄15年12月14日に、赤穂浪士47人が吉良邸に討ち入りをし、主君の仇討ちを果たしたことにちなんで記念日として制定されました。

今でも時代劇になったり、漫画やアニメのモチーフとしても使われたりしている忠臣蔵の物語ですが、現代ではちょっと考えられないことですね。

誰かを一途に思うこと、「花も雪もきっと…」の菊の十郎左への思い、赤穂浪士たちの主君への思いは共通するところがあったのかもしれません。

もしそんな相手に出会えたなら、それはとてもしあわせなことですね。

本日もお読みくださりありがとうございます。



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