池田啓晶(いけだ・ひろあき)

好きな小説『海の鷹』(ラファエル・サバチニ)『富士に立つ影』(白井喬二)。 好きな音楽…

池田啓晶(いけだ・ひろあき)

好きな小説『海の鷹』(ラファエル・サバチニ)『富士に立つ影』(白井喬二)。 好きな音楽家 コール・ポーター。 中学生の頃から生れる前や戦前の古いモノが大好きで、 流行(はや)りものに興味がもてない、ひどい時代遅れの ガキだったので、 今や完全に人間ガラパゴス状態の老人です。

最近の記事

「女の子への差別解消」を訴えるラジオの声に潜んでいた、根深い差別意識

※アメリカ映画『リサの瞳のなかに』(1962年)は、障害児施設で、知的障害の少女と、知能は飛びぬけて高いけれど病的な潔癖症の少年が出逢って、互いに心惹かれ合い生きる喜びを見出す物語です 善意から発せられた、誤ったメッセージ 今(この稿を書き始めた1923年12月)、ラジオからよく聞こえてくるメッセージに下のようなものがあります。  優しく柔らかな口調で語りかけるのは長澤まさみさん。長澤さんは私のお気に入りの女優さんのひとりです。『ロボコン』(2003年)は良かったなあ。まだ

    • 一体何が悪いのですか?「プロレス芸」と言って。〈その参〉

      ※トップの画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました。 タイトルは 「矛盾」by ChatGPT クリエイターは あき さんです。 【読者の皆様へ】 この〈その参〉は、何卒〈その壱〉および〈その弐〉を閲覧されたのちにお読みくださいますよう、強くお奨めいたします。 馳浩衆議院議員(当時)のカミングアウト アメリカでは、「プロレスは競技ではなくシナリオのあるエンターテインメントである」ということは、とっくに常識になっています。  なぜかと言うと、最大のプロレス団体である

      • 一体何が悪いのですか?「プロレス芸」と言って。〈その弐〉

        【読者の皆様へ】 この〈その弐〉は、何卒〈その壱〉を閲覧されたのちにお読みくださいますよう、強くお奨めいたします。   毒霧レスラーと名作『発狂した宇宙』の関係 昭和世代のプロレス・ファンならばザ・グレート・カブキの名はご存じでしょう。  顔面を歌舞伎の隈取みたいにペイントして彩り、口から緑色の毒霧を吹くという独特の個性とキャラクターで人気を得ていました。  少し後の世代のプロレス好きは、「何だ、そりゃザ・グレート・ムタのことだろ」と思われたかも知れません。  ハイ、それ

        • 一体何が悪いのですか?「プロレス芸」と言って。〈その壱〉

          大好きだから、noteにも書いてきました  私はプロレスが大好きです。  ですから、noteに投稿した記事でも、ちょこっとずつですが、何度かプロレスについてふれてきました。  例えば『【書評】『楚人冠全集第一巻』明治言論人の慧眼と、マイナンバーカード』では、ジャイアント馬場さんが豪快なプロレスでワクワクさせてくれたことや、そんな馬場さんが童謡『蛙の笛』を愛唱歌としている、とても感受性豊かで繊細な人であったことを記しました。 『朝日新聞社での思い出①』には、中学生の頃からカッ

        「女の子への差別解消」を訴えるラジオの声に潜んでいた、根深い差別意識

          chatGPTクンに「私自身」について訊ねて爆笑し、そして考えたこと

          IT音痴の私が、ほとんど偶然みたいに  つい使ってしまいました。世間で話題になっている生成AI、chatGPTなるものを。  初めは目的もなく、そもそも別に使うつもりもなかったのです。パソコンいじっているうちに、何となく「あ、使えるんだな」と気がついて、いつの間にか楽しい会話を交わしていたという次第。  そうして、これもものの弾みだったのですが、私は自分自身についてchatGPTクンに質問を試みました。  返ってきた回答に、私は魂消(たまげ)ました。その内容は、こうです。

          chatGPTクンに「私自身」について訊ねて爆笑し、そして考えたこと

          誰も指摘しなかった荻上チキさんの大間違い

          思わず突っ込んだ「そんなわけないでしょ!」  10月2日のことでした。ラジオを聞いていると、TBSの『荻上チキ・session』番組冒頭で、メインパーソナリティーの荻上さんが、私の住む東京都杉並区の区政についてのニュースにふれました。  自然と耳を傾けた私の耳に入ってきたのは「杉並区が予算の使い方を住民投票に基いて決める試みを始めた」という新聞報道でした(荻上さんは新聞の見出しを読み、記事の内容を要約しながら短いコメントを加えていたのです)。  荻上さんは肯定的かつ好意的

          誰も指摘しなかった荻上チキさんの大間違い

          【理事長への公開質問状】国立精神・神経医療研究センター病院「高度先駆的医療」の実態、一体何事ですか?

          ピュリッツァーが決断した潜入取材 ネリー・ブライというアメリカ人女性の名をご存じでしょうか?   彼女の伝記に『世界最初の婦人記者 ネリー・ブライ』※1があります。このサブタイトルは事実ではないのですが、このように称されたのも不思議なことではありません。 ネリー・ブライ(本名エリザベス・ジェーン・コクラン)は、世界初の女性スター記者であり、「男性と同様に働く女性の能力と権利」を世に知らしめた先駆者のひとりでした。  一八六四年生まれの彼女は、高学歴の人ではあり

          【理事長への公開質問状】国立精神・神経医療研究センター病院「高度先駆的医療」の実態、一体何事ですか?

          これが「史上最も途方もないマンガ」『男組』だっ‼

          【はじめに】この文は、質問回答サイトQuoraの「スペース:お勧めの漫画を紹介するだけのスペース」が募っていた 「あなたが今までに読んだいちばん「途方もない」マンガは何ですか?どこがどんなふうに途方もなかったですか?「途方もない」の意味はおまかせします。ネタバレありでイイです。」(質問者名の記載はなし) という問いに回答した私の投稿を転載したものです。 本文につきましては、大見出し並びに明らかな脱字と読み仮名を一部を補いましたが、それ以外の加筆や削除は行なっておりません。

          これが「史上最も途方もないマンガ」『男組』だっ‼

          【詩】無題(ありったけの恋心をこめて)

          こんど貴女に会えるのは、五月のことになるけれど、 その日は、雪が降ることを祈っています。 貴女が歩いた靴跡に、そっと口づけしたいから。 電車が止まる? 宅配が届かない? 始まったばかりの冷やし中華が売れなくなる? そんなの、知ったことではありません。 ※この作品は、noteでミナト@日常用先生(本当は絵文字が入るのですが、私は打てないので先生の許諾を得て省略しました)が主催されているラブレターの公募に投稿したポエムを加筆修正したものです。 転載をご快諾くださいました

          【詩】無題(ありったけの恋心をこめて)

          回覧板の「要らぬおせっかい」に、私が返したこと

          【トップの画像はアベノマスク。「安倍さん素晴らしかった」とおっしゃる人でもコレをスバラシイという方はいないようです。厚生労働省というお役所、他にもろくでもないことやっています(その詳細につきましては本文末をクリックされてください)。】 私の家にこんなものが回ってきました。 その板にこんなものがカラー印刷されていました。 心が健康じゃない精神障害者の私はイラッとしました。  そして下の文をワープロ打ちして回覧板に添付しました。近隣の皆様にお読みいただくことを願って。

          回覧板の「要らぬおせっかい」に、私が返したこと

          勘違いで一時「朝日」に好感をもってしまった花田紀凱さん、もたせたのは私。ー出版人がもつべき「器」の大きさについて。【オマケ】朝日新聞社での思い出②ー

          ※本稿はnoteに公開済みの①の続きです。 ここから読み始められても何となく分かるようには書きますが、 ①からお読みになると、ずっとよく分かって楽しめます。よろしくお願い申し上げます(≒①を読んでね)。 逆光の朝日の中に立っていたその人 その時間帯、私の気分はハイになっていました。  私が作業していた朝日新聞東京本社のそのフロアーは、およそ陽当たりが良いとは言えなかったのですが、夜明け前後の一時間ほどだけは違いました(当然、一年のめぐりによって異なっていたのでしょうが、私は

          勘違いで一時「朝日」に好感をもってしまった花田紀凱さん、もたせたのは私。ー出版人がもつべき「器」の大きさについて。【オマケ】朝日新聞社での思い出②ー

          出版人がもつべき「器の大きさ」について。【オマケ】朝日新聞社での思い出①

          【トップの画像は映画『クレージー作戦 くたばれ! 無責任』(1963年東宝)から。左から安田伸、犬塚弘、谷啓、植木等、ハナ肇、桜井センリ、石橋エータロー。クレージーキャッツが勢揃いで都心のビル街を意気揚々(いきようよう)と行く】 5秒でさとった「この出版社こそ日本一!」 ズバリ本題から書きます。  タイトルに掲げた「器の大きさ」を見せてくださった出版社があります。 中央法規出版株式会社さん(東京都台東区)です。  中央法規さんの本は一冊しか読んでいないけれど、もちろん中央法

          出版人がもつべき「器の大きさ」について。【オマケ】朝日新聞社での思い出①

          違法行為を公然と行なった「権威ある」国立病院、指示したのは厚生労働省!

          やらかしたのは「権威ある」国立病院 国立精神・神経医療研究センター病院という名をどこかでお聞きになった方は多いのではないでしょうか。  分かりやすく言うと、がん治療・研究における国立がん研究センター病院のような地位を、わが国の精神・神経医学の領域で占めている病院です。これは私の主観的評価ではありません。  この病院は「高度専門医療に関する研究等を行う国立研究開発法人に関する法律」に基いて設立されている国立研究開発法人です。 (本稿では、正確を期すために長ったらしい法律

          違法行為を公然と行なった「権威ある」国立病院、指示したのは厚生労働省!

          これがnoteで日々読める名文! 元文筆業(笑)が解説します

          【朝の歓び、読み続けずにはいられない】  私は一昨年来、まだ暗いうちに起き(夏至前後は結構明るくなっていたこともありましたが)、夜は早く寝る生活を続けています。  そんな私の早い朝を、日々すっきりと励起させてくれるものが二つあります。  ひとつは朝食後の濃いめのブラック・コーヒー、そしてもうひとつが、これから述べるナオコさんの文章です。これが、素晴らしい。  noteの別の記事にも書いたのですが、私はどえらいものを見つけてしまいました(「どうして見つけられたのか」というこ

          これがnoteで日々読める名文! 元文筆業(笑)が解説します

          noteヘルプセンターの「創作活動でもっとも大事なこと」は間違いだらけ

          ほとんどが、間違いです! これから俎上に上げて…ちょっと乱暴な言葉を使いますが…ぶった斬ろうとしている文章は、2022年11月30日20時31分に私がプリントアウトしたものです。 そこには、タイトルに〈8日前・更新〉と付記されていますから、その後も更新がなされたのかも知れません。 その点お含みおきのうえ、本稿をお読みください。 以下に引用する文章は、すべてではありませんが、ほとんどが間違いです。 これだけ短い文章に、これほどの

          noteヘルプセンターの「創作活動でもっとも大事なこと」は間違いだらけ

          【書評】『楚人冠全集第一巻』明治言論人の慧眼と、マイナンバーカード。

          【「平明達意」の名文家は反骨の人】  杉村楚人冠(本名杉村廣太郎、1872~1945)は朝日新聞の人。 少年時代の星新一さんを「平明達意」の文章で夢中にさせ、とても大きな影響を与えました。星さんはショートショートの神様として知られる小説家ですが、珠玉のような随想を遺されているエッセイの達人でもあります。私は楚人冠の名を星さんのエッセイで知りました。  楚人冠の作品には、タイトルからして痛快なものが多くあります。  たとえば『慈善を罵る』『義捐金を笑ふ』『女學生の堕落』。

          【書評】『楚人冠全集第一巻』明治言論人の慧眼と、マイナンバーカード。