受け取りたいもの

2年振りくらいに、住宅の撮影の依頼をくださったお客さま。
「今まで何人かの方にお願いしましたが、木下さんに撮ってもらったあの写真を超えるものが今のところありません」
とのメッセージを添えて。

私が初めて住宅の写真を撮らせていただいた、お客さまで。
学校の授業で習って以来の実践ということも受け入れてくださり、
しかもその撮影したお家が、福島県の賞に選ばれるという、結果に。
その後、手がけた何軒かのお家を撮影させていただきました。

そこから現在、住宅関係のお客様を数件持たせていただいています。

数年してそのお客様が、
「超える写真がない」と言ってくださった写真は、
いわゆる建築写真のセオリー(広い画角でピントを全体にあわせたもの)からは外れた、
単焦点でボケボケに撮った一枚だったのです。
わ〜〜これか〜〜!と。

建築写真のセオリーとして「空間」を撮るということよりも、
お客様は「空気」を撮るということを、
受け取られたのではないかと思いました。

ここでもやっぱり、
目に見えるよりも、
見えないものが鍵となったわけなのです。

2021/11/09 投稿 木下真理子公式LINEより


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