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【ピアノ】マルティンガルシアさんを聴きに行ってファツオリを弾くことになった話

クラッシックは人を呼べないと言われているけれど、ショパンコンクールの反響ぶりを見ていると決してそんなことはなかった。美術展もそうなのだけれど音楽会も人気のあるものには人が殺到してチケットが取りにくい状況。ようやく出かける日常が戻ってきた喜びも大きい。完売間近のスペイン出身の若手ピアニスト、マルティン・ガルシア・ガルシアさんのコンサートのチケットをすんでのところで入手して日曜の午後を楽しんだ。

ガルシアさんは陽気な表情でショパンコンクールで圧倒的な人気を集めただけあって老若男女が会場に詰め掛けた。オールショパンプログラムで曲目は

ワルツ14番 3番 2番 7番
ノクターン16番
スケルツォ2番
即興曲 3番
英雄ポロネーズ
ピアノ協奏曲2番

最初からワルツの3番7番と、コロナ禍の間に自分でも練習した曲がつついて素直にうれしかった。スケルツォは娘の持ち曲。コンチェルトの2番には今練習中のノクターンの遺作のフレーズを見つけることができて感激。

席は天空の4階ながら鍵盤を真横から見下ろせる良い場所。手が大きいとか、歌を口ずさみながら演奏されるという噂を確認するほど近くではなかったけれどもそのピアノやピアニッシモのキラキラした粒がそろった音色は耳に届いた。

この方が長く愛されるピアニストになられるだろうと思ったのがアンコール。コンチェルトの後にまた一人でステージに立たれて拍手にこたえてくださる、何度も何度もお辞儀をして。その回数なんと六回。今までこんなサービス満点のコンサートに行ったことがない。会場がそのたびにどよめく。「えーっ、えーっ」と。

そちらは
アルベニス:「イベリア」
バッハ:平均律クラヴィーア1番
リスト:「プレリュード」「マゼッパ」
シューマン:幻想小曲集第二
ショパン:猫のワルツ
スクリャービン:ワルツ

で出し惜しみなく演奏された。ずっとこの音楽に包まれていたいと思う包容力。

この方が使われたファツオリのピアノがまた昨年のショパンコンクールでも話題になった。まだ創立40年という歴史の浅いイタリアのメーカーだが、多くのピアニストに選ばれる確かなクオリティを誇る。ホームページによると上品でリッチできらびやかで透明感があるとのこと。ミューザ川崎のホールで聴くとそれはそれは素晴らしい響き。

一度でいいから弾いてみたい!と友人と話していてファツオリの置いてあるレンタルスタジオを見つけた。すかさず娘と三人でスケジュールを合わせて一時間借りてみることに。取り立てて取り柄のない私の数少ない取り柄は行動が早いこと?予約するが早いか演奏する曲も3曲決めた。さあ今日から練習。聴くのも楽しいし弾くのも楽しいのがピアノであり音楽ですね。楽しみの連鎖が止まりません。ファツオリのレポートもまた書きたいと思います。

皆様も一日お疲れさまでした。ゆっくりお休みください


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