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【エッセイ】noteという街に住まう

エッセイ講座に通っています。
お仲間の受講生は、50代~70代の女性10名と、70代の男性1名。
noteのことは、知らない受講生のほうが多いと思います……たぶん。

このエッセイは、その講座に提出するために書きました。
noteの住人である皆さんにとって、わかり切った事柄が出てきますが、
noteを知らない方を意識して書いた、ということをお汲み取りください。


 私には裏の顔がある。本名を出さないからできることがある。といっても、世間様に顔向けできないようなことではなくて、エッセイや写真日記を細々と書いては投稿している。だから本名だとばつが悪い。

  裏の私は「はられ」と名乗って、noteというインターネット上の街に住んでいる。街のことは、エッセイ講座のNさんに教えてもらった。

 note編集部の言葉を借りると
「だれもが創作をたのしみ、その過程や作品を発表して、応援しあう場所です。アマチュア、プロ、個人、法人を問わず、たくさんのひとが集まって思い思いにすごす、いわば『創作の街』のような空間を目指しています」
だそうだ。

 誕生して8年だが、住人は今や500万人に上る。文章や画像、音声、動画などの作品を無料で投稿できる。それをスマホやパソコンの画面上で自由に鑑賞してもらえる。

  前々から自作エッセイを誰でも手に取ってもらえるようなところに保管したいと思っていた。

 5日くらいかけて、エッセイ講座へ提出するために書いている。自分なりに苦しんで書いている。講座がなかったらこんなに頻繁に書かない。それくらい私にとって書くことは苦しい。
 講座では受講生に合評してもらい、先生から添削やコメントをもらうと、救われた気持ちになる。
 その後は……、引き出しやパソコンに入れたままとなり、書いた本人ですら忘れてしまう。それが残念というか、寂しいというか、もったいないと思っていた。あと一人でもいい、読んでほしかったのだ。

 現在、19編のエッセイを投稿しているが、私のnote史上で一番読まれたエッセイは「19歳の思い出」。
 内容はフィリピンでホームステイを体験した19歳の私を、今現在の私が俯瞰するというもの。7カ月で7936人が読んでくれた。

 私にとっては、信じられない大きな数字だが、諸手を挙げて喜べるものではない。
 スキ!と思って💖た2人。これは、読み始めたものの、途中で嫌になってやめてしまった人が多かったということだろう。

 他のエッセイは、200人くらい読まれればいい方で、50人に満たないものもある。なかなか厳しい街だ。

 それもそのはず、住人が書く文章はすごい。
 出版社からお誘いがきて本を出したり、テレビドラマの原作者になった住人もいる。レシピを投稿していたら、料理本を何冊も出すことになった住人もいる。

 街の中では、自分の作品を鑑賞してもらうのに、購読料を設定することもできる。収益のある住人は、10万人以上いるという。

 もちろん私は収益ゼロの住人。私のエッセイを読むために、人様がお金を払ってくれるとは思えないので、購読料なんて考えていない。書いたものを発表できる場がある、それだけで十分だ。

 そして何より、投稿すると必ず読んでくれる仲間ができたことが嬉しい。温かくて優しいコメントを毎回書き込んでくれる。 

 最近の私は、隙間時間を見つけてはnoteに帰る。仲間が書いたエッセイや小説を読んでいると、書くエネルギーが湧いてくる。

 再びnote編集部の言葉を借りると、
「名文や超大作を仕上げようとして手が止まってしまうくらいなら、駄文でも短文でも悪ふざけでも、とにかく気軽に投稿しましょう。<中略>まずは、創作したいこと・伝えたいことを世に送り出す。表現力もファンも、あとから十分ついてきます。創作活動は、筋トレやランニングと同じです。一時期に集中して取り組んだら、それで終わりではありません。ちょっとずつで良いので日常生活の一部にすること、クセをつけることがポイントです。創作活動でもっとも大事なこと。それは『創作を楽しみ続ける』『ずっと発表し続ける』こと」だそうだ。

 特に「表現力もファンも、あとから十分ついてきます」という一文に慰められる。

 毎日投稿することにこだわって、写真日記も始めた。
 それは「ちょっとずつで良いので日常生活の一部にすること」という言葉に押されたから。1枚の写真と140字までの短文を、毎日投稿している。早いもので今日は161日目になる。

 

 私の裏の顔は、表の顔より自然体で、なんだか楽しそう。それが自分でも意外だ。もう少しこの街に住み続けようと思う。これからを少し期待している。

(2022年8月11日に書きました)


*文中で参考にしたのは次の記事でした。


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最後まで読んでくださり、ありがとうございました m(__)m あなたの大切な時間を私の記事を読むために使ってくださったこと、本当に嬉しく有難く思っています。 また読んでいただけるように書き続けたいと思います。