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4の指の強化法

お悩み:1stポジションで4の指の音が小さくなってしまいます。

4の指 (左手の小指) は、もともと他の指より単独で使う機会が少なく、短く細く、力の弱い指です。ですので、4の指の音が小さくなってしまうのは、物理的に、当たり前と言えば当たり前の現象です。
質問では「1stポジション」と限定されていますが、おそらく他のポジションでもご苦労されているのではないかと推測します (違ったらコメントなどでお知らせくださいね)。
私自身も、フレーズの中の大事な音だったり長い音符には、4の指は使いません。ヴィブラートをかけるにしても、他の指に比べて、その表現の幅にどうしても限界を感じます。
ですが、もちろんいつも4の指を避ける訳にはいきませんので、いくつか解決策をお伝えしようと思います。

まず、この写真を見てみてください。

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小指の延長線上に筋肉が盛り上がっているのが見えますでしょうか。そう、これが小指の動きを支えてくれています。
筋肉というのは、急につくものではありません。私自身も、幼少期からたくさんの基礎練習を重ねてきました。
もし本気で小指を独立させて強化したいようであれば、セブシックやクロイツェルといった練習曲集を使うのもひとつの方法です。

ただ、無闇に無理をしすぎると、腱鞘炎になったり傷める原因にもなるので、少しでも疲れたなと思ったらしっかり休ませ、焦らずに少しずつ慣らしていくことをお勧めします。

こういった基礎練習をする場合、私が大事だと思うのは、小指を強化することだけを考えずに、他の指との関連性だったりバランスを、きちんと頭と身体と感覚で捉えていくことです。左手のフォームひとつで、その先のテクニックに大きな差が出てきます。基礎がしっかりとしていれば、そのあとかなり効率的に上達することができます。

ただ、身体の大きさはもちろんのこと、手の大きさや指の長さなど、かなり個人差があるので、指導もお一人お一人にあったオーダーメイドが一番です。

さて、ここまでは小指自体を強化させる方法でしたが、小指を他で支える方法も考えてみましょう。

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写真だけだと分かりにくいかもしれませんが、肘を内側に少し入れてあげると、指板を押さえている指が少し立ちます。そうすることで、指を上から押さえられるようになり、力を入れやすくなるかもしれません。

また、うまく押さえられない原因は他にも色々と考えられます。たとえば...
・楽器が下がっている
・左手の親指と他の指のバランスがとれていない
・左腕、左肘の角度
などなど。

ご質問者さんがどのように楽器を構えてらっしゃるのか分からないので、もしこの記事をお読みになってさらに具体的に知りたいということでしたら、是非写真かビデオを送っていただけたらと思います。

最後に、しつこいようですが、小指はとても繊細なので、どうぞ無理せずに、気長に鍛えてあげてくださいね。アドバイスが少しでもお役に立ちましたら嬉しいです。

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