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What is Nama-zume? What is Nama-chozo? -生詰めってなに?生貯蔵ってなに?- [英語で日本酒講座 Lesson 5]

前回Lesson 4にて様々な個性派スタイルの日本酒をご紹介しました。その際に"生酒"と呼ばれるタイプの日本酒も出てきましたが、実は”生”という字の付くタイプの日本酒が他にもあります。日本酒を知っていく上でちょっと紛らわしいポイントでもありますので、今回はこの辺も見ていきたいと思います。


What is Name-Sake? -生酒ってなに?-

まずは簡単に前回のおさらいから。詳しくはLesson 4を参照ください。

Nama-zake is a type of sake that has not been pasteurised at all.
 -生酒は加熱処理を全く行っていないタイプの日本酒です。

pasteurise -火入れ
at all -全く

加熱処理をしているかがポイントで、日本酒用語では”火入れ”と言います。通常日本酒は製造工程で2回火入れすることにより発酵を止め、品質の安定化と殺菌を主な目的として行います。生酒の場合はこの加熱処理の作業を全く行いません。火入れを行っていない為、品質管理は多少難しくなりますが、ガス感とほんのりとした甘さがあり、フレッシュさが楽しめる人気のタイプの日本酒です。


ここからが本題です。生酒の他にも”生詰め”、”生貯蔵”と他にも”生”と付く日本酒がありますが、これらはいったい何なのでしょうか?加熱処理は行われているのでしょうか?生酒の一種なのでしょうか?


What is Nama-zume? What is Nama-chozo? -生詰めってなに?生貯蔵ってなに?-

上記でも説明した通り、最も一般的な日本酒は絞った後、出荷前に2度の火入れを行ないます。1度目は絞りの後、貯蔵前に行い、その後2度めは火入れは出荷前に行います。

結論から言うと、生詰めも生貯蔵も加熱処理を行なっています。なので生酒の一種かどうかで言うと違うとも言えますし、近しいとも言えます。どういう事かというと、通常の日本酒は2回の火入れを行うところ生詰め、生貯蔵は共に1度ずつの火入れしか行なっておりません。それではこのふたつのタイプの日本酒の違いはいったい何なのでしょうか?

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Nama-zume is a type of sake that has been pasteurised just once, before storage in bottle.
 -生詰めとは貯蔵前に一度だけ火入れをした日本酒です。
Nama-chozo is a type of sake that has been pasteurised just once, before shipping.
 -生貯蔵とは出荷前に一度だけ火入れをした日本酒です。

before -〜の前
storage -貯蔵
shipping -出荷

上の図の様に、貯蔵前にのみ火入れを行い、出荷前の火入れを省いた日本酒を”生詰め”と呼び、貯蔵前の火入れを省き、出荷前にのみ火入れを行う日本酒を”生貯蔵”と呼びます。

どちらも一度は火入れを行っているので、通常の日本酒程ではないのですが、完全な生酒と比べると、日持ちしやすかったり、品質管理はしやすい傾向にあります。また、味わいに関しても、生酒に近いフレッシュさがありつつも、火入れ酒の様な落ち着きのあるまろやかな口当たりになる場合が多いです。

生詰めと生貯蔵は生酒と火入れ酒の間に位置し、双方の良いところ取りをした様な日本酒なのです。



-次回-
What is  Kimoto? What is Yamahai? -生酛ってなに?山廃ってなに?-

まだまだ続きます、日本酒の種類シリーズ。今回で生酒、生詰め、生貯蔵の違いはわかりましたが、次回は”生酛造り”と”山廃造り”とは何か、解説していきたいと思います。

KANPAI🍶❤️


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