ヨーロッパ的歴史観への異議申し立て~『グローバル・ヒストリー入門 世界史リブレット127』(水島司)~
「グローバル・ヒストリー」という響きに惹かれ、読んでみました。
そもそもグローバル・ヒストリーとは何か、その特徴が冒頭で述べられています。
うーん、壮大ですね。
いわゆる一国史、あるいはせいぜいヨーロッパやアジアといった地域の単位でみる歴史からの脱却だということだと思いますが、すでに高校の世界史の教科書にはそういう視点が盛り込まれています。私自身、各地域のつながりを踏まえて教えているつもりですし(それが生徒に伝わっているかはともかく)。
これらの特徴を踏まえた上で、グローバル・ヒストリーの具体的な研究成果を次々に紹介していくのが本書です。印象的な指摘をいくつか挙げておきます。
この2つの指摘には、唸らされました。ちなみにインドの面積は329万㎢、スウェーデンは44万㎢です。中国の面積が960万㎢、ヨーロッパ全体で約2720万㎢(ロシアを除けば1010万㎢)です。
こういう、これまでの固定観念、言ってみればヨーロッパ的歴史観への異議申し立てこそ、グローバル・ヒストリーの存在意義であり、醍醐味なのでしょう。今後も、グローバル・ヒストリーの研究成果に注目していきたいと思います。
見出し画像は「グローバル・ヒストリー」にちなみ、東京ディズニーシーの地球儀の写真です。
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