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三項原理を念頭に置く~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.419 2021.11.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事第22弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。


今号の特集は、「もはや、多言語」です。


印象に残った部分。


日本語も20世紀までは「系統的孤立語」(注:どの言語とも親戚関係にない言葉)とされてきたが、21世紀に入ってから「日琉語族」の1言語として扱われるようになったという。「ユネスコなどが、琉球・奄美で話される言葉を方言ではなく、11の言語として数えるようになり、それが国際的なスタンダードになったからです。アイヌ語は今も、日本語とは系統の異なる系統的孤立語です」


手話は音声言語とは系統の異なる言語で、手話には手話の「語族」がある。「世界では約200の手話が知られており、日本手話は韓国手話や台湾手話と同じ”日本手話語族”に属しています」


日本手話は自然言語の一種であり、日本語とは文法も異なる、独自の言語体系があります。


あと庵功雄さんが提唱する、多文化共生社会において必要な「やさしい日本語」の話も心に残りました。やさしく、わかりやすく、というのが基本ですが、「話すトーンは大人向けに敬意を払って話すように心がける」というのは、忘れてはいけないなと思いました。


特集以外で印象に残ったのは、「池内了の市民科学メガネ」の中で提唱された、三項原理の概念。じゃんけんのグー・チョキ・パーが一例です。白と黒のような「二項にもう一つの項目を食われて三項原理とすると、それらが相補的な関係を築きます。さらに、三項原理では対立を緩和しつつ、共存する道を探ることが可能になります」。

確かにこれからの世界では、何につけても三項原理を念頭において考えていく必要があると思います。


「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。


コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。


もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。


見出し画像は、今号が入っていた封筒に貼られていたシールです。「小商い」で発送作業をしてくださった販売者さんのお名前の部分は、念のためにモザイクをかけさせていただきました。



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