【展覧会】「建立900年 特別展『中尊寺金色堂』」(東京国立博物館)に行ってきた
先日、2024年4月14日まで東博で開催中の「建立900年 特別展『中尊寺金色堂』」(最近、東博の展覧会名が長すぎでは?)に行ってきました。
正門を入ってすぐに、本館入口右側の行列は何だろうと、気にはなっていました。でも展覧会の会場は例のごとく平成館だと思い込んでいたため、深く気に留めませんでした。
で、観覧前にまずは腹ごしらえと思い、開店と同時に「ゆりの木」に突入。
毎度のことながら、ここの天丼は安いと思います。お味はもちろんホテルオークラです。
満腹になり、店を出て、ようやく気付きました。行列は、中尊寺金色堂展のものだということに。そう、会場は本館の特別5室だったのです。しかも「ゆりの木」に入る前より、列が長くなっているし……。
結局40分ほど待ち、入場しました。昨秋の「京都・南山城の仏像」展の時と同じ会場ですが、あの時は入場待ちの行列なんてなかったのに。平日だし、最近東博の展覧会で行列は経験していなかったので、油断していました。
入ってすぐ、8KCGで再現された実物大の金色堂がありました。これ、すごいです。没入感が半端ない。本当に金色堂の中に入ったような感じです。そして金色堂の内部、螺鈿細工の柱をはじめ、無茶苦茶豪華。今回の入場料は前売りのペア券でも一人当たり1,300円で、高いなぁと思っていたのですが、これを1回観るだけで、500円くらいの価値があります。持国天と増長天が振り上げた剣に、切られるかと思いましたよ。
今回の目玉は中央壇上の国宝仏像11体です。京都の仏師を招いて作らせた仏像たちなので、「みちのく いとしい仏たち」展の仏像たちとはレベルが違います。もちろん「みちのく いとしい仏たち」展の仏像たちもまた、別の魅力がありますが。
増長天は、確かに「運慶 鎌倉幕府と三浦一族」展で見た天王立像(大善寺蔵)とよく似ています。
「東京国立博物館ニュース 第776号」には、持国天立像の説明として「左手を上げて右手を振り下ろし、大きく翻る袖は、当時としては斬新な表現です」と書かれていました。
ちなみに増長天・持国天の足元の餓鬼の白さが際立ち、ちょっと不思議だったのですが、はたと気づきました。皆金色とはいえ、餓鬼を金色にするわけはなく、だから白いのだと……。
ところで気になったのが、3つ全ての壇で四天王のうち、東を守る増長天と南を守る持国天しかいないこと。北を守る多聞天がいないのは、北には敵がいない、逆に言えば都に代表される南にこそ敵がいる、ということかなと思いました。
ではなぜ西を守る広目天がいないかというと、西からはまさに阿弥陀さまがやってくるからでしょうかね。金色堂は西を背にする形で建っているので、裏の戸を開けると、日没時には背後から光が当たり、まさに阿弥陀来迎図が再現されるということを、NHKの番組でやっていました。
お地蔵さんたちは、光背が取り外された状態なので、後ろから見ると、その辺のお坊さんの後ろ姿のようで、おかしかったです。もちろんその辺のお坊さんは、金ぴかではありませんけど。お地蔵さんの帯(でいいのかな?)の模様の精緻さにはびっくり。
金色堂の模型も、精緻でした。
8KCGをもう一度観て、退出しました。出口にQRコードがあり、何と会場内の写真をゲットできたことには、びっくり。まさか、こういう形でお土産を下さるとは……。見出し画像及び、8KCGの写真で利用させていただきました。ちなみに全部で6枚頂けるのですが、すべては公開しませんよ~。
会場を出た後、特集「おひなさまと日本の人形」を観にいきました。1,300円で高いとか書いてしまいましたが、考えてみれば総合文化展の値段も入っているのだから、むしろ安いかな。
出雲松江藩松平家伝来の三つ葉葵紋蒔絵雛道具には、唖然。ミニチュアで百人一首だの琴だの食器などが再現されているのです。雛道具は他のところでも何度か見たことはありますが、何度見ても感心します。
通りがかりにあったものだけ、「博物館でお花見を」の展示作品も見ました。
久しぶりに、ミュージアムショップにも突入しました。
見ていると、物欲に駆られて大変なことになりそうです。北斎の「赤富士」の塗り絵だけ購入しました。
これ、ポストカード付きで税込み298円、持ち帰るためのビニールバッグを付けても計300円なので、お得な気がします。
ミュージアムショップの出口で、ゆるい人を発見。東博の公式キャラクターです。
はい、大満足でございました。
帰りの上野公園では、寒緋桜が咲いていました。
ちなみに行きに上野駅から東博に向かう際、科博の前を通っていきました。その目的は、科博前のポケふたの写真をゲットすること。よろしければ、ブログの方の記事をご覧ください。
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