マルゲリータマリコ

バツイチ30代OLが書くエッセイ。 漫画やドラマ、映画などのレビューも書いてます。/ …

マルゲリータマリコ

バツイチ30代OLが書くエッセイ。 漫画やドラマ、映画などのレビューも書いてます。/ X(Twitter)→@margheritamarik

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最近の記事

ブレない女、ブレまくりな女

私の母はブレない。好きな歌手は50年ぐらい変わってないし、何かに対して「好きなものが嫌いになった」というような話をほとんど聞いたことがない。 一度好き嫌いのレッテルを貼ったら二度と剥がれない。レッテルというより刻印だ。 そんな母は、山田涼介を見るたびに「あら、綺麗な子!」という。名前は覚えられないらしい。恐らく顔も忘れている。 最初は「山田涼介だよ」と返事をしていたが、次第に「あなたが毎回綺麗だと褒める山田涼介です」と教えるようになった。 最近は松下洸平も好きらしい。CM

    • 離婚を丸出しにするな

      以前勤めていた会社に戻り、前と同じ部署で働くことになった。 それだけでも出戻りで少し肩身が狭いのだが、もう1つ問題が。夫の姓で勤務していたもんだから、苗字が変わるのだ。 「結婚したので苗字変わったんです」ならいい。 「離婚したので苗字変わったんです」 気まずい。想像したら気まずすぎる。相当面の皮を厚くしていかないと無理だ。 しかし私は戻ることにした。理由は色々。退職した時の問題がなくなったから、というのは大きかった。 以前一緒に働いていた人もいるけど、はじめましての人

      • 出かける前に鏡を見なかった女の末路

        コロナが流行り始めて世の中からマスクが足りなくなってきた頃、母がどこからか調達してきたと言って分けてくれた。 そのラインナップを見て「いま本当に足りてないんだな」と思った。見たことのない形のマスクがいくつか入っていたからだ。一体どこで買ってきたのだろう。マスクと言えば両耳に紐をかけるタイプが一般的だが、頭全体に紐をかけるマスクもあった。 とにかく付けなければと思い、早速1番強そうなやつを付けてみることに。特に鏡でチェックすることなく家を出て、近所のコンビニに向かった。 コ

        • \詰んだ/一生ニンニク臭い女

          仲が良い会社の同僚と、休日に某ハンバーガー屋に行った。マックやケンタッキーのようにフランクな店ではなく、少し高めのバーガー屋さん。たまにはそういう贅沢をしないとやってられない。 ハンバーガーで勝負してるだけあって、種類が豊富だった。コテコテから和風まで、全てのハンバーガー好きの期待に応えられる。 数があり過ぎて迷ったが、私はガーリック系のものにした。スライスしてカリッと揚げたニンニクではなく、焼いたニンニクがゴロゴロ入っているらしい。最高だ、ニンニク好きとしてはたまらない。

        ブレない女、ブレまくりな女

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        • エッセイ
          20本
        • エッセイ『追伸、犬と再婚しました』
          1本
        • レビュー
          7本

        記事

          どこがGet Wildやねん

          一人カラオケに行ってきた。昔から何かしら楽器をやってきた人間だが、ついに楽器を持つのがめんどくさくなってカラオケという趣味にたどり着いた。最悪カラオケに行かなくても歌自体は楽しめる。ダンスと歌はコスパ最強の趣味だ。 カラオケに行くと、曲の合間に隣の部屋の歌が聞こえることが多々ある。他人の選曲は面白いし、歌が上手いと「おっ」と思う。 その日は、隣の部屋から男性の歌声が聴こえた。 自分が下手なのを完全に棚に上げて言うが、彼の声はか細くて不安定で、聴こえるたびにソワソワした。勢い

          どこがGet Wildやねん

          関西のお偉いさんってみんな篠田麻里子が好きなの?

          昔勤めていた会社は、いかにも「会社」という感じで、私もサラリーマンらしく働いていた。 ある年に事業部単位で行う大きな忘年会があり、場所は結婚式の二次会でも使えそうな、華やかな銀座の会場。 若手から30歳ぐらいの先輩までが忘年会の運営をすることになり、私もそこに加わった。 偉い人の話を聞き、乾杯をし、円卓で食事をする。その流れの中に、ちょっとしたゲームが挟まれていた。色々なクイズを出題して、円卓ごとに回答をするというもの。正解が多かったテーブルには賞品が用意されていた。

          関西のお偉いさんってみんな篠田麻里子が好きなの?

          空中で弧を描く身長180cmの大男

          今思えば、私の忠告を何一つ聞かない人だった。 「ほら見たことか!」と何度言っただろう。 嫌なところがあまり見当たらない元夫だったけど、唯一気になっていたのはそういうところ。話し合いの大事な場面でもそうだし、日常の些細なことでも私の制止を振り切って怪我をする。 "怪我をする"とは基本的に"痛い目を見る"という意味合いなのだが、一度だけ身体的に大怪我をしたことがあった。 結婚する前、私たちはよく近所の川沿いを散歩した。 運動がてら長距離歩くこともあったのだが、ある時「何か変化

          空中で弧を描く身長180cmの大男

          【エッセイ】プロジェクトXで泣ける奴か、それ以外か

          先日、20年来の友人と会った。中学からの腐れ縁である。 お互い、ライフステージが変わるにつれて話の内容も歳相応になるわけだが… 学生の頃は受験や部活の話ばかりだったし、大学に入ったら恋バナ、就活。社会人になってからは仕事の話。 そして現在30代半ばの私たちなわけだが、先日友人が投下したネタが 「プロジェクトXって泣けるよねぇ…」 だったもんだから、思わず笑ってしまった。 いや、プロジェクトXが泣けるのは全然おかしくないのだけど、「プロジェクトXで泣く」という話をする日が

          【エッセイ】プロジェクトXで泣ける奴か、それ以外か

          ネガティブをを原動力にすること

          やる意味あります?この作業。 仕事中、こう思ってしまうとダメだ。 例えば同じような表を何個も管理して、全部更新をするような時。二度手間な上に効率が悪く、ミスにも繋がる。誰も幸せにならない。良いことが一つも見当たらない。 だから私は、こうした二度手間や工程がやたら長い作業をなるべく簡略化しようといつも考える。実際に活用してきたのはエクセルのマクロ。細々やらないといけない繰り返し作業は全てプログラミングで一発処理にする。 今思うとこの精神は間違っていなかったと思う。私のマク

          ネガティブをを原動力にすること

          マッチングアプリでヤリモクに遭遇した話

          離婚して以来、結婚はもうしないと決めていた。 恋愛もしないし、彼氏もいらない。 そんな決意はわずか数年で砕け散り、私はゾンビの如く起死回生し恋愛モードへと突入。前言総撤回である。 離婚を経て、人間はどんな地獄も忘れられるということを学んだ。 とりあえずマッチングアプリを入れ、色んな人にいいねを押してみた。何人かマッチングが成立したのだが、やはり怪しい人というのは違和感が半端ない。 まずは日本語がおかしい人。相手から来たメッセージに2回連続で 「褒めてくれてありがとうござ

          マッチングアプリでヤリモクに遭遇した話

          荒れてた時に書いた、ちょっと痛い日記が出てきた。ポイズン

          私のnoteには、下書きの記事が山のように溜まっている。 タイトルだけ書いて中身がないものについては、もはや何について書こうと思ってたのか忘れてる。「暗闇で花火を見る父」とか。たぶん父親の姿がシュールだったのだと思うけど、状況を思い出せないので削除した。 記事の内容があるものに関しても、開いてみると記憶にない感情が綴られていて驚くことがある。 以下は離婚後に荒れていたであろう時期に書いたものなのだけど、拗ね方がちょい痛で笑ってしまった。当時は本気で悩んでいたのだけど。敢えて

          荒れてた時に書いた、ちょっと痛い日記が出てきた。ポイズン

          離婚までの20キロメートル

          いつものように自転車に乗っていると、リズミカルに嫌な音がした。 ガコッガコッ… 後ろのタイヤだけ明らかに妙な音を立てている。恐らく空気が足りないのだろうと、自転車屋へ行き空気を入れた。 しかし後日、後ろのタイヤがペタンコになっていて、少しも走れない状態だった。嫌な音は前兆だったらしい。 自転車屋から言われた。 「パンクですねぇ〜。空気が少ない時に無理に走ったりするとパンクの原因になるんですよ。」 変な音を鳴らしながら走ったのが良くなかったのだろうか。 この自転車を買っ

          離婚までの20キロメートル

          「あんたの足臭いわよ」と気楽に伝える方法

          会社で一日デスクワークをしていると、足が浮腫んでくる。そんな時はトイレの個室に入り、靴を脱いで足を動かしたり指をグーパーさせる。肩はバキバキ、腰もガビガビ、足はパンパン。会議も外出もない日は意外とこういった辛さがある。 後ろの席の上司に話しかけられた。背筋がピンとして品のある女性だ。私は机の下でこっそり靴を脱ぎ足首をグルグルと回していたので、慌てて靴を履いて後ろを振り返った。お互いに座ったまま会話を始めた。 しばらくすると、上司が喋りながら鞄からゴソゴソと何かを取り出そう

          「あんたの足臭いわよ」と気楽に伝える方法

          彼氏にキレてる最中の顔をスターツアーズで晒された話

          ディズニーランドの「スターツアーズ」は、映画『STAR WARS』がモチーフのアトラクションである。 30〜50人ぐらいの客が着席し、スターウォーズの映像を見ながら座席ごと揺すられ、宇宙船で宇宙空間を疾走しているかのような気分を味わえる。 映像は以前は1種類だったと記憶しているが、数年前のリニューアルによって、バリエーションがかなり増えた。ディズニーランドにたまに行くぐらいでは、制覇するのは難しいほどの数だという。 以前、彼氏とディズニーランドへ行った時もここへ立ち寄った

          彼氏にキレてる最中の顔をスターツアーズで晒された話

          バツイチの女、童貞となる。

          離婚してから、恋はさっぱりだった。 男はもうたくさん。1人でいた方が楽。 一から関係を構築しなくてはならないし、喧嘩も面倒だ。 結婚なんてした日には、年末年始にどちらの実家に行くとか、義両親にお伺いを立てるとか、そんなことに気を遣わなければならない。ストレスから解放されて、これからは犬と2人きりで生きていくのだ。 ずっとそう思っていた。 しかし、働いていると多くの出会いがある。 数打ち当たれとはよく言うが、社員数が多いほど当然出会いの分母も大きい。働いていれば不倫がこの

          バツイチの女、童貞となる。

          【エッセイ】だからロフトベッドを1人で組み立てるなとあれほど説明書に書いたのに

          ※この記事に書かれているのは失敗談です。真似しないでください。 部屋の省スペースのため、ロフトベッドを買ってみた。 通販で家具を買うと、大抵組み立て式。自慢じゃないが、家具の組み立ては結構手慣れている。 というのも、初めて一人暮らしを始めた時に買ったテレビ台が、あり得ないほど工程が多かったのだ。ネジの番号がAからZまであったし、ステップは30を超えていた。もはや組み立ての域を超えている。完成に6時間以上かかったし。 とにかくそれで洗礼を受けた。あれを作れたらもう何でもでき

          【エッセイ】だからロフトベッドを1人で組み立てるなとあれほど説明書に書いたのに