「当たりまえ品質」の違い〜フィジー旅行での気付き④〜
フィジー滞在、最終日の出来事。
帰国時の空港送迎は、午後の帰国便に合わせ、朝8時にタクシーを予約した。
お願いしたのは前々日にクラウドナインまでの送迎を依頼したドライバーである。
例の如く、クラウドナインの帰り道に営業されたのだ。
誰にお願いしても値段が変わらないことから、であれば「安全運転」で「綺麗なトヨタの大きめな車種」だし、なにより「顔なじみになったドライバー」だからこそ「まいっか」となり、彼にお願いした。
そこには明らかに小さな信頼関係が築かれていた(と思っている)
そうして迎えた最終日。
その日はサイクロンが近づいていることもあり、天候は不安定であった。
時間通りホテルへとピックアップに来てもらい、まずはお土産屋のあるナンディタウンへ向かうよう依頼した(これは元々予約時にお願いしていたこと)
すると彼はやや不可解なことを言い出した。
「朝5時にナンディタウンを通ったけど、ひどい雨で買い物は大変だよ。この近くの同じ系列のお店に行くからそこで買うといいよ」
少し胡散臭く感じたけど彼のことを信用した。着いてみると確かに同じお店だし、値段も変わらない。大雨なら仕方ないか、と軽く買い物を済ませて車に戻る。
空港に向けて出発する道中、彼はさらに不可解なことを言い出した。
「このあと僕は別の8人グループをピックアップしなきゃならないから君たち4人は途中で僕の父親の車に乗り換えてくれないか」
(はあ?)
「彼」が「この車」で「快適」に送ってくれるという話でこの依頼が成立していたと思っていたのに。急に色々な約束を反故にされた感じがして気分が良くない。
しばらく走ると、その辺の道っ端にプリウスが停めてあり、近くに彼の父親とおぼしき男性が立っている。プリウスの後ろに停車すると「大丈夫か?乗り換えてくれ」と言う彼。
普段なら「はいはい」と従うがさすがに今回は少しだけ嫌味をかました。
「全然大丈夫ではないけど、乗り換えるしか選択肢がないんでしょう?」
彼は「何が問題なんだ⁈」と言い返し、ポカンとしている。お話にならないし、時間もない。このもどかしい感じをさらに上手く伝えられる自信もなく、おとなしく乗り換えて空港へ向かった。
彼の父親と言う男性は、道中ひと言も発せず、なにも知らされていないような雰囲気だった。さらに言うと通り過ぎていったナンディタウンは普通に晴れていて朝に雨が降っていたような形跡は確認できなかった。
その後、無事に空港へ到着、帰路についたわけである。
はい、学びがありました。
おそらく彼らの感覚としては「時間通りに、空港に送り届けること」が最低条件であったということなのかな。その手段や中身はあまり関係がない。
一方でアタシの感覚では「良い環境であったり、しっかりコミュニケーションの取れる信頼できるドライバーに安全に送り届けてもらうこと」が最低の条件だったように思う。
元々の彼が最後まで担当してくれたならば、空港で一緒に写真だって撮りたかった。その点は残念だったかな。
これは、ある種「当たりまえ品質」(※)の認識相違によって起きた一例になるのかなと思うと同時に、noteのネタにもなるし、何より安全に空港まで到着した事実もあるので、といつものポジティブ発動で最終的には気持ちを収めた。
対顧客サービスってやはり難しくて奥が深い!
(※)別途記事にしたいと思っているテーマです。
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