第三の覚書

フロアにはSRさんのような眼光の鋭い御仁も何人かいたが、一見して何も問題がなさそうな人のほうが圧倒的に多かった。

その中の一人。とてもおとなしそうな男性。40代ぐらいに見えた。
こちらが質問をしても返事を返してくれる。だがその応答速度が、「異常に遅い」のだ。

その人をHOさん(返事が遅い)としよう。

僕「HOさんは、どんな仕事をされてたんですか?」

(およそ1分後)

HOさん「深夜のトレーラーをひっぱっていたよ」

僕「僕は退院できますかね・・・」

(およそ30秒後)

HOさん「できるよ!」

僕「なんでそう思います?」

(およそ20秒後)

HOさん「だって普通だもん」

時間差の中にも、どうやら微妙な差があるらしい。

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