第十二の覚書
前回の記事で窓が開かない、新鮮な空気が吸えないことの苦痛を書いたけど。
とにかくあそこは理不尽なルールや禁止事項が多すぎると思った。
例えば石鹸は各自、自宅から持参しないといけない。
手洗い場には備え付けられていないからだ。
「もしかして食べてしまう人がいるからですか?」
と看護師に聞くと、「そう」と回答された。
鉛筆やボールペン類は、ナースステーションで都度借りないといけない。
「もしかして凶器になるからですか?」
「そう」。
ipodやポータブルCD類を持ち込んで部屋で聴くのはいいが、イヤホンケーブルの長さまで規定されていた。
「もしかして自〇や〇人の道具になるからですか?」
「そう」。
もうたくさんだ。
患者のことをまるで自傷・他害行為を犯すモンスターか何かのように、思われているよう。
(皆まで書かないが、窓が開かないのもおそらくそういうことだろう)
ここまで書いてあらためて思った。あそこは患者の人権を充分に守っていない。
だが全国にあまたあるとされる「それら」にも、大なり小なりそういった現状があるのだろうか。背筋が寒くなる思いだ。
なお、持ち物にはすべて自分の名前を書かないといけない。
「『盗った盗られた』の患者同士のトラブルを防止する為」だそうである・・・
大切な本やCD類には白テープをはってもらい、その上からマジックで名前を書いた。
なんと下着にもボールペンで名前を記載しないといけない。これは女性患者もそうなんだと別の患者から聞いた。
退院後は見るたびに忌々しい記憶がよみがえってくるので、腹が立って入院時に名前を書いていたやつは、すべて捨ててやった。
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