見出し画像

はじめてのSleep No Moreガイド

イマーシブシアターの代表的存在として知られるスリープノーモア。ニューヨークはチェルシー地域で10年以上も公演が続いているものの、もうすぐ終わるということで焦って行ってきました。

先日2024年4月に初体験してどっぷりハマったばかりの者がまとめた、行く前に知っとくとよい実用的な情報集です。勘違いとか古いものあったらお許しを。

ストーリーに関するネタバレとかはまったくなし。上演時間とか普通の演劇と違うところ、建物については少ーしだけ触れてるので、ホントに何にも知りたくない人は太字だけ読むかスルーしてください。ちびっとネタバレOKバージョンは別途書く

Sleep No Moreって何?どんなの?

元々は倉庫だった建物を丸ごと一棟使ったイマーシブシアター。観客は暗い場内を仮面つけて無言の状態で歩き回る。演者もセリフはほとんどなくて、ダンスとか音楽、香りや光その他の演出でストーリーが紡がれる3時間の演目。

事前準備〜行くまで

まずはチケット買う。$165 ($149+$16手数料、2024/6現在)〜。 週末は昼の部と夜の部があるけど平日は夜だけ、火曜日はお休み。夜も7時からだったり8時からだったりするので要確認のこと。当日券も空きがあれば最終枠なら買えるみたいで、電話か対面で順番待ちリストに名前を書いてもらって時間になったら確認するシステム。週末とか人気のある時間から売れていくからとっとと買った方がいい。購入後も電話すれば日時と名前も変えられる。

チケットは一番最初の枠を確保すること。時間制で入場するんだけど、退場の時間はみんな同じだから、遅く入れば入るほど体験の時間が短くなってしまってもったいない。最初に入れば3時間なのが、最後の枠だと2時間しか楽しめないの。それに時間が経つにつれてだんだん混んでくるから、空いている状態の会場を楽しめるのは一番乗りの人たちだけ。なのでできる限り早い時間のチケットを取ろう。

優先入場できるOzチケットだとバーにあるテーブル予約とクローク代が含まれて、通常チケット+40ドル。1人で行くとテーブルは相席。最初の時間枠が売り切れててもこれを買えば一番先に案内される。

当日の持ち物とか〜入るまで

  • 歩きやすい靴: 建物全部を使ったシアターなので、歩くあるく。なんなら走る。階段たくさんなので、上下運動もすごい。自分で運動量は決められるから疲れたら座ったり、気に入った階のセットを眺めてもいい。どちらにせよスニーカーかランニングシューズがおすすめ

  • 通気性のいい半袖のトップ: 建物の中は暑い。窓は閉め切ってるし人の熱気があるから、冬でも関係なく暑い。寒がりな私も会場まではダウンジャケットで行ったけど、全部預けて中ではふんわりした半袖にした。普通のチケットだとクローク代4ドルかかる

  • ポケットのあるボトムズ: バッグは会場内に持ち込めないので、現金とかカードだけポケットに入れとくとバーでも使えて便利。ひょっとすると中で「おみやげ」ももらえるかも?

  • できればメガネよりコンタクト: 仮面をかぶるので。メガネの人はスタッフに言えば鼻のとこにつける支えみたいのくれるけど邪魔くさそう

  • 腕時計: 時間も何もわからなくなるからあると便利。私は夢中で全然見なかった

  • スマホも預ける: 上着と荷物とともにクロークへ。どうせ中は撮影・利用禁止だし。持って入りたければ自由には開けられないバッグみたいの貸してくれる。とはいえ混むから身軽が一番。終わったらバーでは写真撮れるから、返してもらってから一杯飲んでも

  • 開場前待機: 普通チケットは1時間前から並ぶ。Ozに続いて普通客の指定時間ごと先着順に案内されるので、優先入場権のあるOzチケットでも30分前に行けると安心。10分前くらいから案内が始まることもあるから、少なくとも15分前には着きたい。混み具合によるけどずいぶん早くから建物の前に行列できてた。けどあまり早く行くと入る前に消耗しちゃうから、体力と相談しながら

  • 直前にはお酒飲まない、食べすぎないけど空腹じゃない状態で: 飲みたい人は上演後にして思いきり語りあう&反芻するが吉

  • 水分補給して、疲れないように: マラソンに備えるくらいの意気込みで。会場着くまでにNY観光とか張り切って歩き回ったりするとエネルギー切れになりそう

上演前・上演中の心得〜入ってから

会場に入ったら、白い仮面してるのが観客、何もつけてないのが演者、黒いマスクはスタッフ。

  • 絶対一人で周る: 誰かと一緒に行っても別行動して、後で持ち寄って話すのが楽しい。全然違う場面を見てるはずだし、同じ部屋に行ってもタイミングや位置・角度によって登場人物とか景色がまるで変わってくるから。手をつないでるカップルとか危なくて問答無用

  • カオスを楽しむ: 意図的に惑わせる作りになってるので、どこにいて何を見せられてるのかわかんなくなってもイラついたり途方に暮れずに探索しよう

  • 自由に行動: 物にはガンガン触りまくる。移動しまくる。何を手に取っても、引き出しを開けても、読みまくっても大丈夫。ダメなことしたら黒マスクが教えてくれる。演者や観客の邪魔にならなければ座ってもいいし、台に乗ってもいい(背小さい勢代表は語る)。必要に応じてどくように指示があるから問題ない

  • 混んでたり迷ったら人の集まっていない方へ: メインのストーリーじゃないところに魅力的なキャラクターとか思いがけないサプライズが潜んでる

  • インタラクション欲しい人は積極的に、でもグイグイいきすぎずに: 演者の人はよくわかってらっしゃるから、絡まれたくなければ目を逸らせばスッと引いてくれるはずだし、あんまりがっついてる人は避けられる傾向にあるみたい

  • 期待しすぎない: 日によっては混みすぎたり観客のマナーがなってなくて見たいシーンを見られないこともあるし、どんなにいいパフォーマンスでも自分に合うか合わないかは体験してみないとわからないからね

  • トイレは2階と5階にある。お水は最初の待機場所バーの右手でご自由に

  • 特定の題材とかにトラウマある人は前情報をちゃんと読んでおいた方がいいかも

  • パニくったり困ったことがあれば黒マスクに相談。バーはずっと開いてるから避難場所として使える。飲み物たのんでも、トイレ使っても、マスクとっても、しゃべってもいい。なんらかの理由でとどまれないと思ったら、いつ会場を出て行ってもかまわない

上演後後〜出てから

クロークは混むのでゆっくりバーでくつろぎながら余韻に浸ったり、一緒に行った人とか近くにいる人とかと感想合戦してやり過ごす。夜の上演後はバンドが演奏してたりコメディがあったりするので、普通に楽しんでも。

ちょっと早めに退場して列ができる前に建物を出るという手もあるけど、初回はやっぱり最後の最後まで見たい。クロークのあたりにおみやげ買えるところがあるのでチェック。

出口の前にもラックがあって新聞的な物とか持って帰れることもある様子。私が行った時にはもうないって言われちゃった。見当たらなかったら出口周辺にいるスタッフに聞こう。

最後に

もう行くって決めてる人向けに自分の復習も兼ねてまとめてみた。あまりにも味気ない情報に偏ったかな?次の記事でネタバレってほどでもないおおまかなストーリー、規模、上映時間の流れざっくり、有名シーンあたりまで書いてみるつもりです。私は最初行く前にそのへんまで予習して行った。

Sleep No More自体は後1ヶ月くらいで閉まっちゃうかもしれないんだけど、同じプロデューサーEmursiveによる新しいショー"Life and Trust"が2024年6月半ばに開幕予定。チケットシステムとかまさにおんなじなのでそちらにも適用できる部分多いと見た。今度は金融街にある「銀行」が舞台だってよ!


この記事が参加している募集

#私のイチオシ

50,855件

#舞台感想

5,899件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?