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結局のところ発達障害の就労環境は整っていないという現実

今朝、スマホでニュースを読んでいてふと見つけた記事。

「10社以上でクビ」発達障害46歳男性の主張~上司から「高卒より使えない」と叱責され続けた
10/16(金) 5:21配信

東洋経済オンライン
最近、またしても雇い止めに遭ったアキオさん。自らの仕事ぶりについて「障害者雇用でしたが、やはり作業が遅いと言われました」と話す(筆者撮影)
現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。
今回紹介するのは「『早稲田政経卒「発達障害」26歳男が訴える不条理』を読んで自分とそっくりだと思いました。作業が迅速にこなせずクビを告げられるか自分から辞める事を繰り返しています。」と編集部にメールをくれた、46歳の男性だ。 続きを読む

 大人の発達障害の方や大人になっていざ就職となった時 それがたとえ「障害者枠」の就職であったとしても満足いくものではないどころか通常の就職のように選択肢は非常に限られているという現実をご存じだろうか?

 良い職場環境であれば、辞める人が少ないため、新規の求人はほとんどない。頻繁に求人を上げているところは就労が定着せず、辞めていく人が多いと言うことです。(もちろん業績が好調で人材を多く必要としている企業もないわけでは泣けれど)ほとんどの場合、特にこのコロナ下であればなおさら、労働者にとっては過酷な労働環境であろうと思う。

そもそも「障害者枠」での一般企業への就職と言うのはどういうものであるか?をご存じだろうか?待遇面だけでも一般就労と大きな隔たりがある。
よく言われる一般的な人より「生産性が低い。」と言うことを借りに理解したとしても、企業が求められている一定規模の企業に課せられている障害者雇用における規定は遵守しなければなりません。そのコンプライアンスを遵守するためにも企業は努力しなければなりませんし、その「生産性の低さ」を補うように国がある一定の援助を行うことも有ります。
 それでも、「障害者」としての雇用のほとんどは非正規雇用ですし、たとえ、就労継続支援A型事業所であっても最低賃金を支払う事業所であれば一般企業と同様に「生産性」を求めと体験時に断られることも普通にあるのもご存知だろうか?
すぐに作業や業務が上手くできないと利用できないんです、事業所ですら。そんな人は一カ月毎日ちゃんと仕事場に出勤して作業しても1万円程度しかもらえない就労継続支援B型事業所でしか受けれてもらえないのです。この事は何十年も変わらないことです。居場所を作っているだけで、経済活動でもなんでもないです。受け入れ先、居場所がたくさんできただけでもマシ。と思う方もいるかもしれないけれど・・・。(-_-;)

先ほど取り上げた記事に出てくる人のように4年生の大学を出た人が何とか仕事に就くために発達障害を受容しても正社員としての働くことは難しくそれはたとえ大手の一流企業でさえ非正規雇用だったりする現実。

障害を受け入れても大学を卒業できる知能があるのであれば
きっと障害は軽度と判断され、障害者年金はとても一人で暮らしていける額ではありません。今後はもっと厳しくなるでしょう。なぜなら、「働くことができる。」と判断されるからです。もちろん、働くことはできるでしょうが、どのような業務に就くか?どこまでの成果を求められるか?と言うことになり、結局は今の社会と労働環境はさほど変わらないのではないか?と考えられます。その結果、大学を卒業できても結局のところ働く場が無く、ニートや引きこもりがもっと増えていくのではないかと危惧しています。

もっと、様々な「大人の発達障害」を囲む社会環境を知っておく必要があるのは、今、子育てしている保護者の方々です。
子どもの障害を受容するだけでは決して子どもの未来を拓いたことにはならず、本当に子どもに働いてお金を稼いでほしいと願うなら、そのように育つ環境や教育が必要であると言うことを知って、子育てをしていただきたいと願うからです。
それは、決して塾通いをさせ、学校の評価を上げること(大学に行くと言うことをさす)ではなく、生きていくために必要最低限の「バランスの良い生きぬく力」の獲得にほかならないのです。


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