見出し画像

高校留学ってどんな感じ?経験者が語ります!

今記事ではカナダの高校に入学、卒業した筆者が、自身の経験を基に「高校留学とは」について解説しています!


まず高校留学ってどうやるの?

高校留学には主に以下の2つのパターンがあります。

  • 正規留学:現地の高校に入学、卒業する

  • 交換留学:日本の高校のプログラムを通して現地の高校に数ヶ月から1年ほど留学する

筆者は日本の公立中学校を卒業してカナダの高校に正規留学しました。通っていた高校には毎年1人日本人の交換留学生が来ていたのですが、みんな国際コースや国際科と呼ばれる留学が1年間必須の学科に通っていました。1年生で英語を学び、2年生で留学、3年生になる前に帰国して受験勉強を始めるといった流れのようです。

交換留学では学校から指定された国に留学することが大半だと思いますが、正規留学では自分自身で留学する国を決めることができます。しかし正規留学は自由度が高い分、自身で行きたい国の治安や特徴を調べる必要があり、学費や生活費といった費用も地域毎に確認、比較しなければなりません。また未成年のため、滞在中にしっかりとしたサポートが受けられるように信頼できる留学エージェントも探す必要があります。

将来的に高校留学を考えている場合、どちらがご自身に合っているか十分に考えるようにしましょう。

高校留学のメリット・デメリット

まずは高校留学で得られるメリットを見ていきましょう!

メリット

大人になる前に英語を学ぶため学習スピードが早く、また発音もネイティブに近くなる

周知のとおり、言語学習は大人になるにつれて難しくなります。なるべく吸収率の高い子どものうちにネイティブに囲まれた環境で英語を学ぶことで、基礎的な英語力を底上げすることができます。特に高校留学では現地の若者が日常的に使う英語が学べるので、大学留学や社会人留学では体験できない自然な表現力を得ることができます。また純粋な英文法はもちろん、日本人が不得意とする発音もカタカナ英語が定着する前にネイティブの英語を身につけることができます

自立心が育つ

正規留学の場合、中学校を卒業してすぐ留学することになるので、15~16歳で親元を離れ異国の地に1人で旅立つことになります。初めは英語も十分に話せないので、生きていくために(ちょっと大げさかもしれませんが笑)自力で道を切り開いていく必要があります。
たとえわからないことや辛いことがあっても自分1人ですから、自力で問題を解決したり、伝わるかさえわからない英語でまわりに助けを求めたり、また時には自己主張しなければならない状況にも直面します。
そんな環境に3年間も身を置くので、自然と能動的に行動することができるようになり、自立する力が育っていきます

海外大学に入りやすくなる

日本の高校を卒業してから海外大学に進学する場合、在籍時の成績や課外活動に加え、大学が指定する英語力の証明(基本的にはTOEFLのスコア)が求められます。もし出願時に規定の英語力に達していない場合、入学後に補習英語コースを履修する必要があります。大学によっては、学部の講義を受講できるまで1年間の英語コースを取る必要があるため、大学卒業まで5年ほどかかる可能性があります。
しかし海外の高校を卒業している場合、この英語力の証明が免除されます。加えて、出願時の成績が良かったりボランティアといった課外活動経験があると、大学から返済不要の奨学金をもらえる可能性があります。筆者もありがたいことに大学入学時に奨学金をいただきました。これが日本の高校からだと少し難しくなるかもしれません。

日本では「帰国子女枠」で大学受験ができる
※大学によっては高校正規留学では帰国子女枠を利用できない可能性があります。帰国子女枠の定義については各大学にお問い合わせください。

日本では、海外の高校を卒業している場合、帰国子女枠で受験できる大学も少なくありません。大学によって異なりますが、試験は主に小論文と面接で構成されており、加えて学部や学科によっては数学や理科といった科目別の筆記試験があります。一般入試に比べると試験科目が少なく倍率も低くなる傾向にあるので、希望する大学に入りやすくなる可能性があります

高校留学後に日本での大学進学をお考えの方は、事前に気になる大学へ問い合わせておくと高校卒業後の進路が定まりやすいと思います。

デメリット

では反対にデメリットを見ていきましょう。

費用が高い

国や州にもよりますが、やはり学費や生活費を合わせて最低でも1年間で200万円ほどはかかってしまいます。特に円安の影響をダイレクトに受けるので、当初予想していた費用よりも金額が膨らんでしまう可能性があります。学費と生活費にプラスして予備の費用を用意しておくと心に余裕ができると思います。

かなり重めのホームシックになりやすい

後述の筆者の体験談でも説明していますが、初めは英語が話せないので学校に馴染めず友だちが1人もできない、なんてことも実際にありえます。大人ですら辛い環境に18歳未満の子どもが生まれ育った国から飛び出し身を置くわけですから、精神的負担は想像以上に大きいです。最近では親が一緒について行く「親子留学」が流行っていますが、単身留学の場合、頼れる人がまわりにいないので、孤独感からホームシックになることが多いです。

気晴らしに家族や友だちに電話したり、日本語の音楽を聞いたりYouTubeを見たり、なるべくストレスを溜めないようにしましょう。日本語に触れすぎるとかえって悪化する場合があるので、「家にいるときは日本語を使っても良いけど学校では英語しか話さない」という風にメリハリをつけると良いですね。

留学を開始したら後に引けなくなる

留学は長期戦なので、何らかの事情で留学を中断して日本に帰国せざるを得ない状況になってしまう可能性があります。そうなった場合、現地の高校を退学して帰国するので、日本国内で編入できる高校を探す必要があります。タイミングによっては1年遅れになったり、単位認定が厳しいと新たに3年間通うことになるので、さらに時間やお金がかかってしまいます。
留学の成功率を最大限に高めるため、留学前に不確定要素はなるべく取り除いておくと良いでしょう。

筆者の体験談

以下では筆者が高校留学を通して経験したことをシェアしています。留学を考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね!

最初の半年間は毎日泣いていた

留学当初は本当に辛かったですね。。。今となってはnoteに「英語学習について」みたいな記事を偉そうに上げている筆者ですが、実は留学を始めた頃は英語が伝わらない怖さからふさぎ込んでしまっていた時期もありました。最初の半年間は毎日泣いていたし、携帯の履歴はほぼ「留学 ホームシック」、「留学 やめたい」、「日本 高校 編入方法」で埋まってましたね笑。

中学校ではいつも英語の成績はトップだったのですが、いざ現地の英語に触れてみると、びっくりするぐらい分からない&伝わらない!授業なんてもちろんついていける訳もなく、コミュニケーションが取れないので友だちと呼べる人も最初の数ヶ月は0人でした。何か質問されたら全部「Yes」って答えてたので友だちなんてできる訳ないですよね笑。

後日記事にしたいなとは思っていますが、色々あってそんな絶望的な状態からスタートした筆者も最終的には成績優秀者として卒業することができました。
もし留学を考えている方がいたら、留学中は「留学すると決断したとき以上に覚悟と根性が必要」だと思っていただけると良いかなと思います。

シャワーは21時以降禁止!?ホームステイのストレス

学校によっては学生寮も選択肢とあると思いますが、大抵の方がホームステイを選ばれると思います。筆者もホームステイを3年間していましたが、いわゆるホームステイガチャに外れると精神的にかなりしんどくなります
ここでは筆者とまわりの留学生の実体験をご紹介。

  • 21時過ぎにシャワーをしたら怒られた(なぜかは分からない)

  • お風呂は禁止&シャワーは5~10分以内(どこの国でもあるあるっぽい)

  • 24時以降に自分の部屋の電気を点けていたら消せと言われる(なぜかは分からない)

  • ホームブラザー、ホームシスターが同じ留学生の場合、国民性の違いなどから生活スタイルが合わない

  • ご飯が合わない、もしくはそもそも作らない

  • ホストファミリーが勝手に部屋に入ってくる

  • 良く言えばいつでも英語が話せる、悪く言えばどんなに辛いときでも英語を強制される

  • 相手の顔色を伺ってしまう

  • 支払っている金額分が生活に還元、反映されていない

筆者はどちらかと言うとメンタルが弱い方で、四六時中ホームステイの顔色を伺い、なかなか自分の意見を主張できなかったのでかなりのストレスを感じていました。プライバシーもあまり大事にされていなかったので、学校でも家でも心を休められるときがなかったのが辛かったですね。

初めは「大したことではないな」と思っていたことでも積み重なっていくことでストレスや苦痛になることがあるので、ホームステイをする場合はしっかりと自分の意見を発信するようにしましょう。伝えることで生活環境が改善されることがあります。またホームステイ先を変更できる場合もあるので、事前に良く確認しておきましょう。

英語力の推移:英語が「ぺらぺら」になるには最低2年は必要

「ぺらぺら」の定義にもよりますが、ここでは英語でディスカッションができるレベルとします。
もちろん個人差はありますが、高校留学においての英語力の推移は以下のようなイメージです。

留学1年目:留学生同士の日常会話は満足にできるようになるが、授業は半分程度しか理解できない。課題は翻訳機が必須。ネイティブの英語があまり聞き取れない。

留学2年目:難しい表現は使えないが、ちょっとしたディスカッションなら参加できる。授業は6~7割程度理解できるようになる。ネイティブの英語に抵抗感がなくなるが、まだ完璧には聞き取れない。

留学3年目:ディスカッションに積極的に参加できるようになる。多少調べながらではあるが、カナダ人の優秀な学生に勝るとも劣らないレポートが出せるようになる。授業も8~9割はその場で理解できる。ネイティブの英語がほぼ聞き取れるようになる。

体感としては、1年目から2年目のレベルに上げることが一番難しく、多少ネイティブと話せるようになった2年目から英語力が飛躍的に上がっていきました。1年目はあまり英語が話せないので留学生が主に話し相手ですが(英語が母国語ではない者同士なので話しやすい)、2年目になって少しずつネイティブの友だちも増えていくので、それに伴い英語力も上がりやすいのかなと思います。ネイティブと話せるようになると英語を話すことが楽しくなるので、それ以降はある一定のレベルまで右肩上がりの成長をし続けるようなイメージです。

カナダの大学進学に必要な成績は平均で80点以上

大学によって異なりますが、高校3年次/Grade 12の成績平均70~80点が出願の最低ラインです。なのでもし平均が70点の場合、出願はできても合格できる可能性は低くなってしまいます。着目したい点として、大学はGrade 12の授業(国語を必ず含む+60点以下の科目がない事が条件)成績を見て合否を決定しますので、大学進学を目指す場合、3年生がとても重要になっていきます。また入学時に付与される奨学金もこの成績を基に金額を決めるので、より一層勉学に励む必要があります。経験として、平均90点以上あれば合格+いくらかの奨学金がもらえるかな、といった印象です。

まとめ

今回は高校留学について解説してみましたが、いかがだったでしょうか?
留学は何歳であろうと大きな決断ですが、高校留学ではさらにたくさんの勇気と覚悟が必要です。人生において10代という大切な期間を外国で過ごすことになるので、留学をかけがえのないものにするためにも事前の準備が必要不可欠です。ぜひこの記事を少しでも参考にしていただけたら幸いです。
もしこの記事に反響がありましたら、説明会等開いてみようかなとも考えていますので、フォロー等よろしくお願いします!
後日、大学留学についても記事を投稿する予定です!

この記事が参加している募集

スキしてみて

英語がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?