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インディペンデントスモールオフィス研究 - Part 0 : プロローグ

浅草にアトリエ完成から1年半が経ち、これまで、クライアントさん、クリエイターの友人、イベントなどで沢山の方に訪れていただきました。
逆も然り、私もお仕事や友人のクリエイターの紹介で同じ規模感のアトリエに伺う機会が度々ありました。

出会ってきた空間、またその空間がある街は、どこか利用者の雰囲気とマッチしていて、内装も華やかだったり、最低限のものしか置かれていなかったりと様々。
アトリエ以外の用途に目を向けると、飲食店とつながっていたり、アクセスフリーなストアになっていたり、全く違う業態と掛け合わされていたり個性がありました。
共通することは、みんな楽しそうに仕事をしていること。

この人はなぜこの街を選んだのだろう。私は賑やかな街が好きで下町に来たけど、性格と選ばれる街にはどんな関係があるのか?どうやってこの物件を探したのか。内装はセルフリノベーション?費用はいくらくらいかかったの?この土地にアトリエを構えてよかったことは?

「時間と空間のデザイナー」として「場」を作っていきたい私は、「使い手によって選ばれた土地で、使い手によって作られた働く空間」(以下インディペンデントスモールオフィス)というものに興味が湧きました。

そして今、同じようにこの「インディペンデントスモールオフィス」に興味を持ってくれた仲間達と、実際にオフィスを持つ方にスポットライトを当て、インタビューに伺い、noteでは記事を発信することをベースに研究会を始めています。

今回の記事では、インディペンデントスモールオフィス研究に至ったより詳しい理由や、研究の結果をどのように活かしていきたいかを、この記事を開いてくださった皆様に知っていただきたいと思っています。

インディペンデントスモールオフィスの価値

その1


インディペンデントスモールオフィスの価値の1つは、そのクリエイターにとって最適な場所に位置し、様々な場所に点在しているため、内装だけではなく、場所ごとに、空間、地域との関わりに個性があり、時間の流れ方にも個性があるということ。
しかし、利用者にとってベストな地域に作られることにより、各地にバラバラと散らばっている反面、オフィスごとの繋がりが出来にくいという点もあります。
そこで、インディペンデントスモールオフィスを研究、記事としてまとめていくことで、利用者同士が認知をし合え、繋がりが増えていくためのメディアとしての役割も担っていきたいと考えています。

その2

2つ目の価値は、インディペンデントスモールオフィスを使用する人々は、必ず『ライフワーク、夢、功績』のために仕事をし、『湧き上がってくる動機』に向けて整えられているため、すべての空間が「自分ごと」で運営されており、時空間の質が良いということです。

1日8時間×35年=62,440時間を仕事に捧げる。
仕事は、平日起きている時間の5-7割を占有する。時間だけではなく、空間も同じである。
仕事は『時間の占有者』であり、『空間の占有者』であり、『気持ちの占有者』であり、『人間関係の占有者』である。
仕事には『湧き上がる動機』と『仕方なくやる動機』がある。

「働き方の哲学 」
著者/編集: 村山 昇 出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン

また平日の5-7割を占める『仕事』のための空間を研究し、空間をよりよくするためのヒントを発信することで、読者の平日の5-7割をより豊かにすることができるかもしれないと考えました。

誰のために研究するのか

インディペンデントスモールオフィス研究は、私たちの興味により始められた企画ではありますが、今後この記事を、以下のような方に届けることで役に立っていきたいと考えています。

・今後場を創りたい人々
今アトリエを構えたいと思っているクリエイターさんが、自分に合った土地や物件、空間を探し、運営していく際のヒントになりたい。

・すでに場を持つ人々
既にインディペンデントスモールオフィスを所有しており、今後、アトリエとしてだけではなく、よりアクティブに活用していきたい人々。また、すでに場を活用している方には、インタビューに伺い、記事にすることで、場の認知を広めるための助けになりたい。

・楽しい記事を読みたい人のために
インディペンデントスモールオフィスの記事では、空間だけでなく、利用者のパーソナルな部分までインタビューし、各空間にイラストベースの図面を添付していきます。瀬尾河童氏の「河童が覗いた」シリーズや、塩谷步波氏の「銭湯図解」など、じっと見入ってしまう間取り図で想像を膨らませることが好きな方や、建築学生にも楽しんで読んでいただける記事にしていきたいです。

その人々をつなげていくために
以上の人々が、前述した通り、認知をし合い、さらにイベント等までアウトプットしていくことで、リアルで繋がれるような仕組みも作っていきたいと思っています。

次回からは、実際にインタビューの記事を発信していきます。
記事の更新については、各種SNSからも発信していきますので、フォローしてチェックしていただけると嬉しいです!
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!


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