「組織経営」の本質

今日は僕が最近、読んでいる本で影響を受けた考え方について共有したいと思います。

著者:山口 周
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』
ー  経営における「アート」と「サイエンス」ー

それは

“組織経営は「アート」「サイエンス」「クラフト」の三要素から成り立つ”

ということです。

簡単に言うと、「アート」を組織のリーダーが担い、「サイエンス」「クラフト」を吹くリーダーや幹部が担うというものです。

過去に名を残している偉人にもその例は見られます。筆者は一例として、その点で、スペシャリストであると考えられるのは “千利休” です。

千利休と言えば、豊臣秀吉に仕え、日本の「侘び茶」の文化を形成した人物として、皆さんの記憶に残っていると思います。
利休はこの「侘び茶」というものを1つのコンセプトとして、様々な芸術を形成していきました。
一般的にゴッホやピカソなどの芸術家は、自分の考えを自分の作品に自身の技術で表現するというのが主流でした。しかし、彼らは「芸術家」というよりも「プロデューサー」であると筆者の山口は述べています。

では、「芸術家」とはどういったものなのか?

それこそ利休のように「自身の考えを様々なものに落とし込み、その考えや欲しているものの情報を職人に伝え、その職人に制作させる。」これこそが真の意味での「芸術家」だと僕は思います。利休自身制作した芸術作品は、非常に数少ないものです。

彼は、彼自身が極めた「侘び茶」というものを1つのコンセプトとし、制作してほしいものを職人に事細かに伝え、それを用いて、自身の考えを世に広める。これこそが「芸術家」であり、今日のクリエイティブオフィサーと同意であると考えます。

つまり、現代社会に落とし込むと、
CEO・組織のリーダー
ビジネスを「アート」の観点から創造する
役職・構成員
「サイエンス」の論理的かつ理性的な観点から「クラフト」する

したがって、組織のリーダーとは、「芸術家」である必要があり、あくまでも「プロデューサー」であってはいけないと考えます。
組織のリーダーが「プロデューサー」になってしまうと、映画監督1人で音声やカメラの仕事をするようなものです。

結論として、
「〜組織の経営は、リーダーがコンセプトに基づき、企画をデザインし、制作は幹部やそこに所属するメンバーが作る〜」
これこそが組織経営の本質だと僕は思います。


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