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スタッフ退職がゼロになりました。


といいながら、明日「お話があります。」とスタッフから言われたらどうしようと思いながら書いてみます。笑

先日年末調整の書類を揃えている時、従業員名簿を見てふと、今年6月からスタッフが一人も辞めていないことに気が付きました。
今年6月から新しく入ったスタッフは10名。
誰一人欠けることなく、今もお仕事ができていることが私は本当に嬉しいです。
ネイルサロンを開業して来年で10年にはなりますが、私の雇用歴はまだまだ浅く、コロナ前までは業務委託や臨時アルバイトのみで「らしい」雇用はできておらず、昨年の奈良店出店から本格的に雇用スタートした駆け出し社長です。


昨年からずっと一緒にお仕事してくれているスタッフもいますが、残念ながら退職したスタッフもいます。
独立など前向きなスタッフもいれば、私や会社に不満を持って退職したスタッフもいると思います。
私が雇用する中で忘れずにいたいなと思っていることは「スタッフにとっても一度きりの人生である」ということ。
雇われるという事は単純に、お金を稼ぐこと、キャリアを積むもの、であると思っているけど、会社としてはスタッフの貴重な人生の時間を預かっている、という意識は常にもっていたいなと思っています。
そういった面ではスタッフが一人辞める度に、時間を無駄にしてしまったのではないか、と申し訳なさでいっぱいになります。
収益のほとんどがネイルサービスという、スタッフがいないと成り立たない会社だからこそ、スタッフの退職は死活問題。
リアリストで厳しい分、女性はついてきにくいのかな、自分はリーダーに向いてないのかな、と悩んでいた今年前半のことを思えば、「半年退職者0人」は私にとっては喜ぶべきことなんです!
何度もいいますが、明日、誰かから退職します。といわれるかもしれないことを頭の片隅に置き・・今現在の私がスタッフに対して気を付けていることを棚卸していみたいと思います。

①採用は慎重に


人材不足、と言われる中で本当にありがたいお話ですが求人告知を出すと沢山の応募を頂き、毎月5~10名オンラインも含めて面談をしています。
ですが、半分以上の方はお断りさせて頂いています。
単純にスタッフが増えれば売上が上がるし、連日満席で人手不足の店舗のことを考えると即採用したほうが一時的な会社収益ではいいかもしれませんが、私の採用ハードルはかなり厳しくなったと思います。
他社では取り合い状態だという、即戦力となる経験者ネイリストも同じくです。
今いるスタッフからは「本当に人間関係で嫌な思いをしない。ゆきさん、面接の時に必ず聞いている質問ってあるんですか?」とスタッフからも聞かれるほど、我ながら今いるスタッフをみると本当に見る目ある、私!!と思っています。
必ずする質問はないけど、私の中で選考で重要としていることはこの3つ。
・今いるスタッフと調和が取れるか。
・マニネイルで働く理由が私の中で理解できる。
・話していてニコっとできる可愛いひと。
反対に、うちでなくてもいいのでは・・?と思う人や、私のことをSNSなどで知りすぎて「やっとお会い出来ました!涙」とファン風な方もお断りさせて頂いています。
表面的な情報でどんな風に映っているか分かりませんが「イメージしていたゆきさんと違った!」となることがほとんどだと自己分析できているのと、私はおだてられることが苦手なので見送らせて頂いています。
これを知り合いの経営者たちと話すと、人によって採用基準や取りたい人が違うから面白いなあと思います。

②定期的なスタッフ面談

関西店舗も含めて、定期的にスタッフと1on1で話す時間を作るようにしています。
スタッフにとっての「マニネイルにいる意味」「今後のキャリアプラン」「自分の中でのプライオリティ」をヒアリングし引き出しています。
あくまで仕事は人生のオプションであって「自分の身体と心が健康であること」が大事、ただ仕事は仕事なのでその時間は精一杯パフォ―マンスをした方が今後の自分の為にもなるよ、などの話をしています。
この時にいつも注意していることは「私は女性の中でもパワー値とメンタルが異常だ」ということ。
自分の物差しやテンションで相手に求めてしまうと、「私はゆきさんみたいになれません!!」となりかねません。
私は自分のやりたいことを事業にしているので、楽しくて当たり前ですが、みんなはそこに付き合ってくれている、という感覚。
社長と同じ考えをもってくれることなんて奇跡に近くて、スタッフにとって会社はどう役立てるかな、という目線でいつも話しています。

③業務のアウトソース

少し前まで面接・採用・保険手続き・給与計算・シフト作成・ミーティング・教育・・全て私が行っていました。
「休み希望通ってません」「この日の交通費精算されてないです」とスタッフから指摘を受けることもしばしば。
先輩に社労士さんを紹介してもらい給与・保険関係はお願いし、講習は友人に月に一回来てもらうことにしました。
人に教えれるほどのものでもない、と思っていた自分の技術面。
職人肌なスタッフにいつか「オーナーから学べる技術はなにもない」と言われ辞めたくなるんじゃないか、ビクビクしていたこともあり、技術講習は現役で働くネイリストの友人に来てもらうことにしました。
スタッフからも、違った視点で勉強になっている、と好評です。
また社内スタッフのことを分かってくれている社外の人、という存在は私にとっても心のよりどころになるんだとも気が付きました。
自分一人で抱え込んでいたこと、コストかけても費用対効果は抜群です。本当にありがたいです!!

④いい!と思う人は社内状態関係なく採用

先程の面接のところで厳しい基準、と入れましたが「いい!!」と思う人が面接に来てくれることが続くこともあります。
いや、いまの店舗キャパだと人件費過剰するかな・・と思いつつ、そうなれば店舗や会社の仕事増やせばいいか!!という考えに切り替え、良いと思う人は逃さず採用します。
こういうのもタイミングとご縁ですからね。

⑤求人広告費には1円もかけない。

えばることでもないかもしれませんが・・求人広告費や人材紹介には一切お金をかけません
コスト削減はもちろん、面談したり、合わないな、と思ったスタッフがいた時「お金をかけてるんだし」と余計な感情が入り正当ジャッジができないような気もするので、なるべくコストはかけないようにしています。

⑥役割を明確化・歩合制度

弊社は入社1日目のモデル価格から少ないパーセンテージですが入客歩合を付けています。
これは「私が入客することで会社の売上に繋がっている」という意識を持ってもらうためでもあり、少ない額であっても歩合や給与は働くモチベーションになると思っているからです。
中堅スタッフには「会社で私はこういうことが求められている」を明確に提示し、それに見合った歩合や給与昇給をし、自分の役割を知ってもらいます。
誰でもできる仕事だし私じゃなくてもいいや。」と思った途端、仕事は楽しくなくなると思うので。

⑦誰よりも社長が行動する

リーダーは人を見張ったり注意するティ―チャーではなく、先頭にたって行動することだと思っています。
もちろん注意するべき時は注意しますが、私も未完成な人間なので私もスタッフ以上に勉強と行動を
スタッフに仕事は早く!責任もって!という前に、私自身が一番動き、働く社員でありたいなと思っています。
ネイルサロン社長というとCHA〇ELのカバンもってトイプードル抱いてベンツ乗っている人もいると思いますが(決めつけ)「私たちが休憩行けずに働いているお金が社長のCHA〇ELになってるのか・・」と思いモチベーション下がる気持ちも分からなくないので、動けるうちは動ける社長でありたいです。

⑧とにかく人として誠実であること

できないことは言わない。約束は守る。嘘つかない。
人として当たり前のことですが、細かなことの積み重ねが信頼関係に繋がると思っています。
私は性格上ついついビックマウスになってしまうので、スタッフに対しては特に、発言や約束は気を付けています。


洗いだすと結構出てきました。日々色んなこと気を付けているんだなあと我ながら気づきがありました。
繰り返しますが、いつ突然、スタッフに辞意表明されるか分からずドキドキしながら書いています。
これからもみんながついていきたい、と思ってもらえるネイルサロンの社長を目指してがんばろうと思います。

久賀田有紀(くがたゆき)

教員を経てネイリストに転職。
ネイルサロン勤務・NYインターンを経て2013年ネイルサロン「maninail」開業。
2015年より一年間、フランスパリにて活動のち2016年再開。

現在ネイルサロン5店舗経営、海外ネイル協会運営、シニアネイル事業の監修を行っている。

ネイルサロンが社会に浸透すること、ネイリストと海外を繋ぐことが目標。

●株式会社mani creation代表取締役
●一般社団法人海外ネイル協会代表理事
●えがお爪工房ディレクター

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