わたしはバケモノだった⑨

9・コーチング養成講座


コーチング養成講座は同時に、
講師の先生とのコーチングセッションが
付いていました。
チハルさんとのコーチングから合わせて
わたしは6か月コーチングを
受けることになりました。

わたしの代はわたしともう一人の
2人で講義を受けました。

コーチングと宇宙理論を
絡めての授業では、わたしたちは常に
自分の望みを叶えているのだと学びました。

自分たちの潜在意識の望みを、
いつも世界が叶えてくれる。

だから、自分の周りの人も
それに合わせて発言したり、
行動したりしてくれている。

だから、他人は自分の潜在意識の鏡。
それが受け入れられない時に、
猛烈に怒ったり、嫌な気持ちになったり
していたのです!

これを聞いた時は驚きましたが、
納得もすごくありました。

逆をいえば、
潜在意識と顕在意識を
イコールにすることで
自分が思い描いたことが実現するんです!

カウンセリングで自己一致と
呼んでいたものが
こんなことになろうとは!

このために
自分たちの潜在意識にある思い込みを
書き換えていく必要がありました。
そのために、感情を感じることが必要でした。

みんなこれを無視するから病気になるのを
わたしは知っていました。

感情を感じないで頭で思考した結果、
どこかで爆発して
わたしは病気になっていたのかと
気がついてホッとしました。


私たち2人は、
このコーチング育成講座で
自分と向き合い続けていくことになりました。

この講座が終われば楽にと思っていたら
講師のマリコさんから言われたのは
コーチングに終わりはないことでした。

ある日、すべて魔法みたいに解決なんか
しないとは思っていたけど、
コツコツやっても終わらないんかーい!
状態でした。

また、陰陽のバランスが調って
中庸になるということは、
この後、どんな波風がおきても
無の心でいられることではなく、
陰陽をたくさん感じて、
それでも、自分で真ん中に
戻れるようになるということだからと
言われました。

感情揺さぶられるままなんかーい!


わざわざ、完璧で、一つで、
思った通りになる世界から、
人間という本能あり、考える力あり、
愛する、実行する力があり、
しかし、一人では何もできない
生き物に生まれてきたのか。

それは葛藤して、苦悩して、
無くして、取り戻してっていう
最高なアドベンチャーな人生を
楽しみたいから!
感じて、葛藤と苦悩によって
魂をピカピカに磨きたいから!

だから、無の状態はない。
あるとしたら、
感じないように必死なわたしのような人。


わたしたちはたくさん感じて、
たくさんやりたいことやることが
この世界で生きているからには
やることだそうでした。

その話を聞いて、ワクワクと不安が
わたしの胸の中にはありました。


はじめはこわばっていた気持ちと身体が
講義の回数が進んでいくにつれて
軽くなっていきました。

講義中も、毎日の宿題と報告があって
コミュニケーションが取れることも
よかったのだと思います。

わたしと同期のキエちゃんは
表向きは正反対でした。

キエちゃんは陽。
楽しいこと大好きで、元気。

わたしは陰。
物事を難しく考えて、暗い。

しかし、そこは正反対なのに、
持っている思い込みは似ていました。

「自分が言いたいことを言うと
人が傷つけてしまう」
「わたしは何をやってもうまくいかない」
「わたしは無条件に価値がない」

わたしたちは子どもの頃に
死にたくて仕方なかったことも
共通していました。

 わたしたちはつながっていました。

講座を受けているときに、
わたしに何かが起きると、キエちゃんにも
そのあと似たようなことが起きて、
その逆もありました。

 わたしは怒りに震えて、
それを自分の中で統合することが起きると、
キエちゃんと数日後に怒らないと
いけないことが起きていました。

本当に心強かった。

 講義の中で、
自分の思い込みを知り、
それを作った感情を感じて、手放してから
自分は無条件に愛されている
という言葉に書き換えるまでは
うまくできるようになるのですが、
いつもそのあとの行動が
簡単にはいきませんでした。

頭でわかっていても、
いつもの通りにする方が楽な気がして、
いつもと同じやり取りをしたくなるところに、
勇気を振り絞って
自分が取りたい行動をとるのです!
これはとても大変でした!

 例えば、わたしは
自分を攻撃してくるような発言に対して、
反抗せずに受け入れてしまう行動を
今までは取っていました。

これはわたしが潜在意識下で
わたしは価値がない」と
思い込んでいたからでした。

 しかし、このやり取りに対して、
わたしは、本当は悲しかった、
寂しかったという感情を感じきって、
わたしは無条件に価値がある
に書き換えることができました。

しかし、わたしはこのあと、
相手に傷つけられるようなことを言われたら、
その人に言われるのが嫌だと
言わなくてはなりませんでした!
これが今までの恐怖で怖いんです!

言い返したら
嫌われるんじゃないか。
相手を傷つけるんじゃないか。

でも、わたしは無条件に価値がある、
そして、みんなに愛されていると
わかった時の安心感、喜びを感じて
思い出して行動しました。

わたしの場合は、
妹に対して自分が言われたくないことを
LINEで言われたので、
「そういわれると悲しくなるから
やめてほしい」と伝えたら、
「何それもうmaryと話したくない」と
言われてLINEが終わりました。

すごく怖かったです。

でも、そのあと、
妹からたわいのない連絡が来たときに
ほっとしました。

やっぱり、伝えても嫌われないんだ!
妹はわたしのことを嫌って、
見捨てたりしなかった!

ここでわたしの思い込みは書き換わりました。


 そのあとも、
今まで母親との関係性に問題があると
思い込んでいたら、
実は父との関係に不満があることがわかって、
思い込みの書き換えをしたあとに、
父に恐る恐るLINEで
「わたしのこと好き?」と聞くと、
「当たり前でしょ。大丈夫?」と
言われました。

どんどん自分の中にある思い込みが
ただの思い込みであることに気が付いて
自分が自分に戻っていくような感覚でした。

自分の中にネガティブな気持ちが生まれると、
あ、これは思い込みを見つけるチャンスだと思って楽しめるようになっていきました!

しかし、わたしは相手は自分の鏡だし、
自分の不安を映しだしているんだと
気が付いたことで逆に、
すべて自分の中で解決してしまえると
錯覚をし始めました。

 コーチングで
トラウマセッションと言って、
その思い込みができたときに記憶を戻して、
当時の感情を感じて書き換えるという
手法があり、
わたしは強い思い込みを見つけては
それをして、思い込みを書き換えました。

しかし、
行動をすることが怖いことは行動までせずに、
これでいいだろうと思いこもうとしていました。
しかしこれは間違いでした。

これだけでは現状は何一つ変わらないのです!

 はじめに言われた
なんで、人間として地球に生まれたのか。
の話からから外れちゃっていました。

これでは、
アドベンチャーちゃうやん!っていう。

そんなわたしのもとに、まさにそれを自覚することが講義中にやってきました。

わたしは前の会社で同僚だった人が
わたしに会社の愚痴を言ってくるのが嫌だと
いう話を長々と2人にしていました。

すると、キエちゃんが
「今の話聞いていて思ったんだけど、
その話しているmaryが愚痴っぽいかも。
そんなはっきり言ったら傷つけちゃった?」

わたしは
「傷ついたけど、大丈夫。ごめんなさい。」
とドキッとしたことを
ごまかすために笑いました。

そのあと、キエちゃんが
話し続けていることも頭に入ってこなくて、
歯を食いしばって下を向きました。

相手を不快にしてしまったのだという失望感、
相手にわざわざ言わせてしまった申し訳なさ、
仲いいと思っていたのに何で?と
混乱しました。

するとマリコさんが
「キエちゃんは言い過ぎていない。
正直に言えたキエちゃんは素晴らしいし、maryも受け止めた。
二人が素直に思ったことを
言える関係性になったってことだよ。」
といいました。

確かにそうなのです。

それなのに、今傷ついて泣きそうなわたしが
キエちゃんに対して申し訳なく思いました。

キエちゃんは言いました。
「今思ったことを言った。
maryのことを傷つけたくない、
嫌われたくないし、
嫌な思いもさせたくないけど、
ごめんね。落ち込ませて。」

わたしがまた泣きそうになったので、
声を出せずうなづいていると
マリコさんが言いました。
「いったん泣いていいよ。
ごめん、良く受け止めたね。怖かったね。
みんなmaryが大好き、
どんなmaryでもいいんだよ。
言いたいことあったら言っていいよ。」

そのあと、キエちゃんから、
言いたいことあるなら言って、
嫌だったとかさと言われると、
自分が抱いている感情が
それではないと感じました。

わたしは、自分に対して思っていたことを
まっすぐに言われて驚いて、
そんな自分が悲しくて寂しくなっていて、
キエちゃんに対しての嫌な感情は
ありませんでした。

キエちゃんはキエちゃんで
思ったことを言うと傷つけると思って
怖かったのに素直に言ってくれたんです。

わたしが同僚にしないといけないのに
できなかったことを
キエちゃんはやって見せてくれました!

最後に、コーチのマリコさんから
「maryも
自分のために立ち上がってください。」
と言われました。

『時に、コーチは愛を持って厳しくしないと
いけないときもあるんだからね。
本音を相手にいうことは愛だ。』
とそのあとの講義は続きました。

わたしは昼休憩に
すぐにその同僚に連絡しました。

こう言った内容を送られてくるのは
好きではないと送ると、
同僚から、
「すみませんでした、もう送りませんね。」
と返信が返ってきました。

そのあと、同僚には会っていませんが、
SNSもいまだにつながっているし、
別にそこであーだこーだなるものでは
なかったのです。

そのあと、わたしとキエちゃんは
自分たちが思ったことや感じたこと
を素直に話せるようになりました。

それはとても心地よく、安心できました。

同期のキエちゃんがちゃんと
行動することを見せてくれたおかげで、
わたしは自ら行動しなくては
意味がないことを体感できました。


9-2 自分のために立ち上がりはじめた

コーチングはベースに無条件の愛。
こんがらがって、
こじらせ倒しているんだけど、
それを掘っていくと
愛があると教えてもらい
ドンドン行動を始めました。

例えば、わたしの家では、
母親がわたしに過干渉で、
わたしがやることを決めたがりました。

わたしはそれが嫌なので、
母に会いたくなくて実家に帰らず、
連絡もあまりしないようにと
避けるようになりました。

わたしは母が
わたしのことを信用していない、
ダメな人間だと思っているのだと
ずっと思っていて嫌でした。

しかし、母は
わたしのことを愛しているので、
成功してほしい。

だから、わたしがやることに
意見を言ってくれていたのです!

わたしはそれに気が付いたときに、
母に
「わたしのことはわたしが決めるから。
信用して。」と伝えました。

母は少し、寂しそうでしたが、
そのあと母は
あまり干渉してこなくなりました。

わたしが色々と
あーしたいこーしたいと話すことに対して
腹が立つから嫌だと言うことを言われて
悲しくもなりましたが、
わたしを思ってのことだと
その時には理解できていました。

 どんどん自分が変わっていくことが
うれしく思う反面、
うまくやってコーチにほめてもらいたい、
言うとおりにしたいと思っている自分と
キエちゃんと自分を比較して、
自分のほうが優秀だと思って
キエちゃんを見下している自分にも
うっすらと気が付いていましたが、
認めたくなくて見て見ぬふりをしていました。

キエちゃんはわたしと自分を比較して落ち込むことがあると素直にわたしに伝えてくれたのに、わたしは素直に返せずに、わたしはそう言うことはないという風に返していました。

まだ、わたしにはその自分を
受け入れる準備ができていないのでした。

講義を受けているとき、
わたしの身近な人や周りにいる人たちは
わたしをいつでも受け入れてくれて
成長させてくれる人たちでした。

当時はまだ、
両親との距離を置いていたわたしは
コーチングで知り合った人たちには
素直に接していました。
まだまだ、心の底で
緊張することはありましたが。

また、わたしは以前習った
エネルギーワークであるアクセスバーズの
勉強会に参加をするようになりました。

そこではいろいろなエネルギーワークを知り、自分でも試してはエネルギーワークを
実感していました。

また、マリコさんの家の前にある
いつも行っている辻堂にある
オーガニックショップにも
よく行くようになっていました。

いつでも、そのまま受け止めてくれて
必要なことやチャンスをくれる
店主のセイコさんに会い、
いろんな人とお茶するのが
とても安心できました。

6か月のコーチングと
3か月のコーチング育成講座で、
自分を見つめなおし、向き合い、
自分を受けいれること
を繰り返したわたしは
穏やかな自信に満ちていました。

もう大丈夫だと、
自分のことを信じることが
できている状態でした。


この時のわたしは
3年後に全てが総合された施設を
やりたいと思っていました。

病院の前に、みんなが行く場所。
自分で自分を整えられる場所。
みんなが安心して実家のように過ごせる場所。
  

そのために、
アーユルヴェーダとヨガを
学ぶことになったのだと思っていました。

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