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「安い労働力」で儲ける時代は終わらせよう

パンデミック禍で様々なことが露呈する今、マレーシアの外国人労働者の生活とその労働条件に国際的が注目が集まっています。劣悪な環境の宿舎で起きた感染クラスターは、マレーシア国内でもいま一番大きな課題です。

昨日、ちゃん社長のツイートで知ったこちらの記事には、あまりの悲惨な状況に言葉を失いました。

バングラデシュ、ネパール、ミャンマー、インドネシアなどから仕事に来ている彼らは「Foreign worker」と呼ばれ、主に3年間の契約期間で肉体労働やサービス業に従事しています。

ちゃん社長が書かれていた様に、彼らの過酷な労働の上に私たちの生活が成り立っている...マレーシアだけでなく世界的に「安い労働力で儲けを出す時代は終焉を迎る」のではないでしょうか。いえ、終わらせねばならないと思います。

パンデミックで株価が400%跳ね上がった企業

マレーシアのゴム手袋工場最大手のTop Glove は、世界各国が防護服を大量購入した今年、利益が急騰し株価が400%も跳ね上がったそう。しかし劣悪な環境の宿舎で感染クラスターが起こり、バングラデシュ人の従業員が悲惨な状況を訴えています。

『人よりも儲けを優先』

手袋工場でひたすら働く南アジアからの労働者たちは、一般的に月収約300米ドル(RM1,215)の収入を得ているが、1部屋に25人が2段ベッドで寝泊まりする窮屈な寮でひどい生活状況だと説明。

首都クアラルンプール郊外の工場や寮のある工業地帯で感染発生後、5,000人以上の労働者(同社の従業員の約4分の1)が陽性反応を示した。

「宿泊施設はとても混雑し、部屋自体は最低限のものしかない。一つの部屋にこれだけの人が住んでいれば、清潔を維持するのは不可能です。まるで軍隊の兵舎のようだ」

「会社は労働者の安全を守らなかった。彼らは貪欲で、自分たちの収入や利益をもっと気にしていた」

と匿名のバングラデシュ人労働者は述べている。

マレーシアは、3,200万人の比較的豊かな国で、長年の間、製造業から農業に至るまで貧しい地域からの移民を集めてきた。

「会社、投資家及びバイヤーは、移民労働者の福祉よりも、より多くの手袋をより早く、より高い収益性で提供することを優先した 」とアジアに焦点を当てる移民労働の専門家であるアンディ・ホールは述べている。

(上記紙面より一部抜粋)

私も長い間、これらの現状を目の当たりにしてきて、ずっと気がかりでした。

ペナンで見続けてきた外国人労働者たちの状況には、たくさん書きたいことがあるので、これから少しずつ書いて行きますね。上記のクリーナーさんの話にも続きがあるんです。

もう「安く人を使って儲けを出す時代」は終わりにして欲しい。コロナが追い風となって、労働搾取の現状が少しでも改善することを願っています。

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