毎年、何人もの男女の学生と出会います。 個性のあるピンキリの学生です。 私の場合、学生の性格や態度に興味はありません。 学生からすれば、付き合いづらい講師だと思います。 コミュニケーションが苦手な私なので、話かけたり雑談したりする事はめったにありません。 学生とのコミュニケーションは、「課題のチェックとアドバイス」のみがメインです。 学生の在学2年間、学生の顔と名前が覚えられない(ほとんどの人がコロナの関係でマスクをしている関係もあるけど)私は、冷たい講師だと思います。
2017年に「NOTO」を始めました。 フェーマスでのインストラクターのような仕事を、ネットでもスタートしてみようと思ったわけです。 パソコンに残っていた過去のデータです。 ↓
今(2024年)でもマンガ家志望者は多いと思いますが、私が19歳の頃(1969年)のマンガ家志望者は今よりも多かったと思います。 子供達が憧れる職業でもありました。 しかし、多いといったところで一般的な人と比べると特殊な職業なので、かなり少ない人達だと思います。 私が専門学校のマンガ講師になり「マンガ家になりたいという学生」と出会って、昔の自分が重なりました。 こんな話を始めたのは「マンガ家志望者全員が夢を叶えたわけではない」事を思い出してしまったからです。
第6課題で初めて「タチキリのコマ」を使ってもらい、「コマの大きさを目立たせるとどんな表現になるのか」を体験してもらいます。 右のページと想定し、「タチキリのコマをどう描けば良いのか」の知識を理解してもらう課題でもあります。 コマの「大きさ」や「形」を考え、コマ内に絵をどう描くか。 指定された絵を適切にどう描くか。 どのコマをタチキリのコマにするか。
ボンボン向けに、企画として作ったホラー系のマンガです。 採用されず、原稿としてペンを入れることはできませんでした(残念・無念)。 でも、本人はノリノリで起こしたネームです。 私のネームは必ず左右2ページ見開きで描き、「コマ間」も意識して描いています。
コロコロコミックを離脱した後、商業誌でマンガ家を続けるのはもう無理かもしれないなぁ・・と思いつつ「描きたかったマンガ」を描きました。 私は毎晩夢を見てその夢を毎朝しっかりと覚えている人だったので、「定期的に見る同じ夢が気になっていたからマンガで描きたかった」のだと思います。 「子供の頃から繰り返し見ている夢」をマンガにするなんて、「自己満足作品」でしかないと理解しながらも、「描いておかなくちゃ・・・」といった「不思議な義務感」で描いたマンガです。 描き上がった後、一般誌に
自分の描いた絵は「不自然であっても気づかない」ものです。 プロとしてマンガ家になっても全然気づかないのです、ホント。 他人が見たら「下手な絵」としてしか映らないと思います。 なぜ自分では気づかないのかというと、基本が身についていなかったからです。 物体には形としての「バランス」や「プロポーション」が存在するため、それがしっかり描かれていないと、不自然に感じられる絵になってしまいます。 昔連載していたマンガのキャラクターを、今見直すと不自然さがはっきり分かります。 「なん
ストーリーの内容を伝えるため「たくさんの絵とセリフ」が必要。 だから、絵を区別するため「コマで囲んで沢山並べている」と思っていませんか? 絵を区別するために「ワク線を引いて」コマで囲みますが、「どんな基準で区別」していると思いますか? その「基準」は、「起きている出来事」を「時間」で区切っているというのが正解です。 基本的に「ストーリーは流れる時間」に沿って組み立てられます。 基本的な考え方は「マンガのマンガ/コマ割りの基礎編」で解説されています↓ 今回は「コマのワク
マンガを描く上で、順序通り進めなければならない作業があります。 マンガを描いたことがある人は「知っている工程」ですよね。 どんなマンガを描くのかを考えて、ストーリーを作りネームを作ります。 ネームができたら、原稿を描き始めます。 ↑これが大雑把な工程ですが、マンガ家によって「工程が増える」ケースもあります。 私が専門学校で講義している「必要な工程」は以下の作業です。 ↓ ①アイデア・発想 ②5W1Hの設定 ③シナリオ作成 ④ネーム作り ⑤下描き ⑥ペン入れ・仕上げ作業
「マンガを描くためには4つ能力が必要」と考えていましたが、「技術としての能力」と「技術ではない能力」があり、「マンガを描くために必要な能力としてまとめてしまう」ことに無理があると気付きました。 「マンガを描くため」には3つ能力が必要。 「マンガ家になるため」には、もう一つの能力が必要・・というのが結論となります。 以前、記事で書きましたが「マンガを描くために必要な4つ能力」とは次の通りです。 ①「画力」②「マンガ表現力」③「ストーリー構成・演出力」④「アイデア・発想力」で
マンガ描き初心者に「5W1H設定書」を書いてもらうと、他と比べて「How 」の分量が多くなります。 どの程度多いものなのか、3例をご紹介します。 1人目↓
「なぜ乳首を描かないのか」という疑問は、専門学校で行なっているマンガ制作の授業の第6課題に関してです。 その課題はこういうものです↓ 4コマ目には「卵から生まれる巨大な美女を描く」ことが必然となるので、一般的には「裸の女性」を想像します。 専門学校の学生には女性が多いため、「裸の女性」を描きにくいのか、「服を着た美女」を描く女学生がいます。 「水着を着ている美女」を描く女学生もいます。 男の学生にもいます。 次に多いのが「裸」ではありますが、胸が見えないポーズの美女
ストーリーマンガを描いていると、「このコマは不要ではないか?」と悩むことがあります。 「無駄ゴマ」と呼ばれるコマがあります。 「無駄」という意味が含まれているために誤解されますが、「無駄ゴマ」は「不要なコマ」という意味です。 「不要なコマ」とはどういうコマなのかを具体的に紹介します。
「状況を伝える」1ページマンガを描く課題です。 繰り返される同じ課題ではありますが、学生が毎年違いますから提出される作品にも個性が現れます。 毎年・毎回異なる事から、本当にマンガの表現は面白いと思います。 課題の内容↓です。
専門学校の講師としてスタートした時は、マンガ家になりたい人に対して「学んでほしい」「マンガが描けるようになってほしい」「ひとりでも多くの人にデビューしてほしい」と思い、「学んでもらう願いでの立場」での接し方でした。 必要以上に熱心に学生に接していたように思うのです。 当時はまだコロコロでマンガ連載中の現役マンガ家だったので、学生にとっては「尊敬できるファンのマンガ家」ではないにしろ、プロのマンガ家の先生なので学生に対する影響力はそれなりに大きかったように思います。 やが
庭の片隅で咲いた薄いピンクの百合の花。 毎日暑いです(⌒-⌒; )
キャラクターの表情・仕草の描き分けを意識して、向き合っている「2人の人物の立場と会話の状況」を表現するトレーニングです。 「マンガ表現としての完成度」を求めたかった課題でしたが、そもそも「初心者にとっては無理」だと割り切るようになりました。 講師として冷静に考えると、「要求される技術は多過ぎるので、初心者には完璧に描けるはずがない」と思い、学生に完成度の高い作品を要求すること自体無理だと思ったのです。
今年初のアマガエルが庭に現れました。 とても小さいカエルです。
同じ状況を伝える表現でも、コマの中に描かれた絵の視点によって「伝わり方」が異なります。 絵の視点とは「客観的視点」か「主観的視点」のことであり、伝わり方が異なるとは「事実を伝える」と「心情を伝える」の違いとなります。 「客観的視点」は「読者 に事実を伝える」表現であり、「主観的視点」は「登場人物が見る時の心情を読者に伝える」表現です。
昨日は一日中「雨で寒い日」でした。 今朝は霧が凄くて、見えるのは庭内だけ。 初夏で草が成長していて、幻想的な様子に感動してしまった。
(以前載せ忘れた可能性がある記事なので、もう一度掲載します) 若い頃(20~28歳位)持ち込みができるほど勇気がなく、人見知りがはげしいため、マンガ家になるための行動は「〇〇マンガ賞」への投稿しかできませんでした。 しかも優秀な賞を取る事ができず、取れても「佳作」ばかりでした。 ↓当時メモしていた昭和45年から昭和52年までの8年間の投稿歴です。 雑誌で発表された記事の切り抜きをとっておいたわけですが、今見直すと有名なマンガ家の先生になった人が見つかり、とても驚きます。
「桃太郎」という「おとぎ話」ですが、絵本などを見ることで話の内容は知っていると思います。 キャラクターとストーリーは書かれています。 でも不明なことが多く、イメージが伝えられているだけなので、「なぜ?」「どうして?」という疑問ばかりの話になっています。 キャラクターはユニークです。 登場するメインキャラクターは「桃から生まれた主人公・桃太郎」、仲間になる「犬」「猿」「雉」です。 キャラクターは目立ちます。 鬼ヶ島に鬼退治に行くという内容だけで「面白そう」となります。