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「現夢(ゲンム)」

コロコロコミックを離脱した後、商業誌でマンガ家を続けるのはもう無理かもしれないなぁ・・と思いつつ「描きたかったマンガ」を描きました。

私は毎晩夢を見てその夢を毎朝しっかりと覚えている人だったので、「定期的に見る同じ夢が気になっていたからマンガで描きたかった」のだと思います。
「子供の頃から繰り返し見ている夢」をマンガにするなんて、「自己満足作品」でしかないと理解しながらも、「描いておかなくちゃ・・・」といった「不思議な義務感」で描いたマンガです。

描き上がった後、一般誌に投稿しましたが賞などにかすりもせず、「落選作品」として原稿は返却されました。

当時、マンガ家として生きていくのはもう難しいのかも・・と思っていただけに、「相手にされない」現実は精神的にきつかったのを覚えています。
この世界はそういうものなのです。

今見ても、自分では相変わらず「面白いマンガ」です。

当時「明晰夢」は頻繁に見てました。
ひょっとして「こんな世界はあるのではないのか」と妄想し、描いていて興奮しました。

普通の人がこんなマンガを読んだところで、「何が面白いのか」ピンとこないと思います。

でも自分がマンガを描けるということは、こんなマンガを描くこともできるのです。
幸せだなぁと思います。

期待せず読んでください😊

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