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【週刊連載漫画企画】第5話 企画会議公開!編集者VS漫画家でバトル発生!? #読切のシラバス


こんにちは!
漫画編集者志望の東大生カキョウと申します。

同じくこんにちは!
漫画家志望の神杉 かみすぎ名戸理 なとりと申します。

お読みいただきありがとうございます!
毎週土曜日更新note「#読切のシラバス」

第5話目です!!

初めて読む方もいると思うので今一度企画概要を説明します。

【要旨】
学生漫画編集者
志望の私
     ✕
学生漫画家
志望の神杉 かみすぎ名戸理 なとりさん
のタッグで、7月~9月末の3ヶ月を通して漫画の読切を一緒に制作し、10月末締めのマガジンの月例賞「マガジンライズ」に応募して受賞することを目標とする。

その読切の制作過程やその中で得た知見すべて公開するのがこのnoteです!!

↓ぜひ1話から読んでください!!

今回はそんな週刊連載漫画企画の
第5話
「 企画会議公開!編集者VS漫画家でバトル発生!?」

です!!

第5話の概要
第5話では
今回の企画で制作する読切の企画会議様子を公開します。
その中で編集者の私と漫画家の神杉さんの間で若干対立が生じたので、それが生じた原因とどういう結果になったのか紹介します。
恐らく今後担当がついた際に、100回も200回もこういった対立は起きるのでぜひ参考にしてください!

週刊連載漫画企画「 #読切のシラバス 」は
漫画家志望の方も、そうでない方も楽しめるnote企画ですので、
ぜひスキ❤️とnoteや我々のTwitterフォローお願いします!!

私:@rextuku1
神杉名戸理さん:@natori_too_god

↓これまでの話はこちら



■企画会議公開!!

それでは、早速6月下旬に行なった企画会議を、流れを追って公開します!

①お互いの読切企画案を共有

まずは、事前に用意していたお互いの読切企画案を共有しました。
企画会議というと、事前に準備せずに、その場で編集者と漫画家が色々雑談していく中で面白いと思ったものを漫画にするものと思われるかもしれませんが、それは間違いです。

編集者も漫画家も共に打ち合わせに使える時間は有限です。
その場の雑談から必ずしも良い企画案が思いつくとは限らないので、ある程度完成している企画案をいくつか準備することは重要です。
企画案があれば、その人の描きたいテーマキャラも何となく分かりますし、最終的にその企画案が採用されなかったとしても、一部のキャラや設定などを別企画に活かすこともできます。

自分からは、こういった感じの企画書を4つ提供しました。

第4話で紹介した「南極に巨大な絵を描く」がクライマックスになる読切企画です!

この作品含め、今回使わなかった企画案の詳しい内容に関しましては、企画書の作り方も併せて8月12日(土)公開予定の第7話にて紹介します!

神杉さんからは

ギフテッドの少年を主人公とした企画案を共有していただきました。

②お互いの描きたいものを話し合う

お互いの読切企画案を見た上で、それぞれが描きたいものについて話し合いました。

私が描きたいものは第4話で書いたように

①今まで見たことないような「斬新な画」を見せる漫画
②読んだ人が笑顔になるような明るいキャラとストーリー
です。

一方神杉さんが描きたいものは

①ギフテッドなど生きづらい人々に勇気を与えるような漫画
②読んだ人の心に余韻を残せるようなストーリー

多分皆さんがこれを読んでもイマイチピンとこないと思うのですが、私たちは実際にお互いの読切企画案を読んでいるのでどういう漫画が作りたいのか凄く良く分かりました。
やはり、一度形にした企画案を作ることは非常に大事だと感じましたね。

③描きたいものを擦り合わせるバトル

お互いの描きたいものが見えたところで、後はそれらを擦り合わせる作業です。当然お互いの描きたいものが大きく違ったため「編集者VS漫画家」のバトルが発生しました。

主な論点は、神杉さんの「生きづらい人々に勇気を与えるような漫画を描きたい」という思いが、私が考えた読切企画案においても成立するのではないかということでした。

というのも、編集者の私から見て、ギフテッドを初投稿作において扱うのは以下の理由で避けたかったからです。

①ギフテッドなどの社会問題はよくよく調べた上で扱わないと、表面をなぞったような漫画になりかねず炎上しかねない
「画」的に映えさせるのが難しい
将来の連載に活かせる要素が少ない(読切の練習にしかならない)

もちろんギフテッドという題材で①〜③をうまく解決するような話を思いつけば良かったのですが、神杉さんの企画案を受賞レベルまで持っていける実力が私にはまだありませんでした。

なので、私の読切企画案の中にも「生きづらさを抱えている人々に勇気を与える」ことをテーマとした「画」的にも映えるものがあったので、そっちを提案しました。

すると神杉さんから

元々、文章を書くのが好きで、絵も描きたいと思ったから漫画を選んだ。だから自分の理想としては、アフタヌーンモーニングの受賞作のような漫画。だけど、今回は自分のやりたいことをするよりもキャラ作りの練習だと思って、カキョウさんの漫画に挑戦してみる

と言っていただき、無事にその読切企画でいくことが決まりました。(この時期神杉さんの体調不良もあって、神杉さんが企画を考える余裕がなかったのも大きかったです)

↓神杉さんから紹介された理想に近い漫画。
ぜひ将来的に神杉さんが描くこういう漫画も読んでみたい!

まとめると今回のバトルの原因は
私(編集者)が、神杉さんが得意とするキャラをメインとした漫画を作りたいのに対して、神杉さんは読者に余韻を残すようなストーリーをメインとした漫画が作りたかったからです。

要するに、神杉さんの描きたいものよりも、神杉さんの得意なものを優先させようとした私が原因ですね。
私の考えとして、まず得意なものを活かして漫画賞を受賞して、実力がついてから本当に描きたいものを連載で描くべきというのがあったので、今回はそう判断しました。(得意なもの=描きたいもので漫画賞受賞できるならそれがベストですが)

こういった「作家さんの描きたいもの」と、編集者が考える「作家さんの得意なもの」の違いから生まれる対立は漫画制作においてつきものだと思います。
すでに担当編集がついている方もそうでない方も、今後編集者と揉める場面は必ず出てきます。だけど、分かって欲しいのは編集者も本当に作家さんのためを思って意見を言っているということです。
編集者が時に作家さんの描きたいものを否定し代案を出すのも、自分が描きたいものを押し付けたい訳ではなく、そっちを描いた方が漫画のため、ひいては作家さんのためになると本気でそう思っているからです。

少なくとも私は自分の意見を言わない編集者にはなりたくありません。お互いが作品のためを思って意見をぶつけ合ってこそ良い漫画ができると思います。

以上
第5話
「 企画会議公開!編集者VS漫画家でバトル発生!?」

でした!


■今後のnote更新予定

noteのネタが足りないぃいいいい

次回更新予定日:8月5日(土)
第6話:ついに企画発表!!俺たちが作る読切漫画はこれだ!

次回は
今回の企画会議で決定した、私たちが夏休みに作る読切漫画をついに発表します!!漫画賞に応募する読切なので、詳しくは紹介できませんが、メインキャラクターの絵や、ストーリーについても軽く紹介するつもりです。
果たして一体我々がどんな漫画を作るのか?乞うご期待ください!

↓6話更新されました!ぜひ続けてお読みください😊

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私:@rextuku1
神杉名戸理さん:@natori_too_god
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それでは来週土曜日に公開予定の6話でまたお会いしましょう!!

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