成人

スミ…… スミコじゃなくてスミ…

俺はもっと大切にしなくちゃな
もっとじっくりと顔を見て…
意外に人の顔ってまじまじ見るとデコボコして 
目なんて落ち窪んで爬虫類みたい
少し年とったかな
伴侶、一緒にそれでもいてくれていること
今日は何もしないで 
布団の中で確かめ合おうか
髪の毛が、緩やかにウェーブがかってたわみ
束になって分け目からおぼろに垂れている
トリートメントよりも
身の苦労によっての柔らかみ

ほら見なさい、あの子はね、
もっと硬質なものを求めているのよ
この寝姿



布団を足元にうっちゃって
ジャージの上もはだけて肌着いっちょう 
身をよじって卍みたいになっている
下まぶたが目立つ、肌は少し落ち目か
重力に従って少し垂れ、たるんできている
直に、思えば付き合って
親指のはらで顔を撫でようか

かいがいしく つれあいに ついている

さぁてどこに向かうのかな これから何しよう 決まっていない


危うくスミコと呼びそうになった 
けれどそれは失礼というもんだ
昼下がりの倦怠、何もせずに二人 
布団に入ってだらーっとかも寝むしたいよ 
周りが急かすからなぁ

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