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日米育児グッズ対決に終わりはない

アメリカ人の夫と、日本人の私。ちょろちょろと文句を言っている我が家での意見の違いは、私の価値観を大きく揺さぶってくる。

子どもが生まれてからはなおさら、お互い子育てに妥協したくないからこそ、意見の違いが出てきている。「娘にとって1番いい選択をしてあげたい」という本気のぶつかり合いだ。毎回、言い合いすれすれの話し合いになるのは免れない。

それは本当に小さな小さなところまで。例えば肌着ひとつ取っても、真剣勝負だ。

今回は自分の覚書も兼ねて、私たち夫婦が戦ってきた「日本とアメリカの育児グッズ」について書いておく。

誰の役に立つのかわからないけれど。アメリカに住む友人への贈り物とか、アメリカ旅行のついでに手に入れるとか、そういうところで思い出してもらえたら嬉しい。


OH MY GOD!と言わされたすごい物たち

ここで紹介するものは日本でも買えるかもしれないけれど、夫や義理の家族がいなければ知らなかった!という意味で紹介する。


「新生児のウンコは臭くないって言ったやつ、誰だ出てこ~い!」(うちの母でした)っていうくらい普通に臭い娘のおむつ。日本のおむつ専用ゴミ箱は使っていないのでわからないけど、このUbbiは本当に本当に買ってよかった!蓋をしていれば、臭い全然しません。私の枕元に置いてあるからね、これ。

以前、夫が「効果はいかに?!」とか言いながら蓋開けて鼻を突っ込んだら、もう中はとんでもない臭いだったらしい。スチール製、本当にすごい。Amazonで買える!我が家は青です。

電動スイング

リンクのものとは違うけれど、こんなような電動で勝手に揺れるスイングを、夫は文字通り血眼になって探していた。気に入ったデザインのものが廃盤になっていたらしく、「アラブ首長国連邦に中古があるらしい…!」などと言い出して焦った。

結局なんとかアメリカで中古を見つけて、元カノに連絡を取って日本に送ってもらっていた。ものすごい執念…。(その割に娘はあまり乗ってくれていない!残念すぎる!)

でも確かに、勝手に音楽を流しながら揺れてくれるので、少しの間はおとなしく揺られていてくれる。ちょっとした家事をしたいときなどに乗せている。そして何より、揺られている姿がめちゃくちゃ可愛い…

おしりクリーム

娘の桃のようなおしりを救ってくれたこのクリーム、このリストには忘れずに入れておきたい。義理のお姉さんが「赤子はおむつかぶれになる!そしたらこれで一瞬で治るから」と大量に買ってくれたのだ。

そして本当に娘はおむつかぶれになった。おしりが赤くてヒリヒリしていて見ていられない、というときにこのクリームを、これでもか!とたっぷり塗って過ごしていたらきれいに治った。

アメリカの薬は強いと思っていたが、すごい…。あまりの威力に心配していたけれど、うちの娘は薬で肌が荒れることもなかった。


「またやりよったな日本!」と夫が叫んだ繊細な技術

日本には、長い鎖国を経て海外の文化を取り入れた結果、その器用さと勤勉さでどんどんと海外のものを改良していったという歴史がある。そしてそれは育児グッズにも言えるらしい。

つめきり

アメリカで見つけた赤ちゃん用の爪切り。「ほ、本当に赤ちゃん用なのか…」というくらい大人用と変わらなかった。少し小さいくらいで、また逆にそれが使いにくい。ただでさえ小さい爪を切るのは恐ろしいのに、爪切り自体で爪が見えないという事態に陥り、一時期は爪切りを放置していた。

そこで母が買ってきた日本の爪切り。ハサミ型!!「なんだかこわいなあ」と恐る恐る使ってみたら、まあこれの切りやすいことったら。一気に爪切りが楽しみになってしまったよ。

鼻吸い器

一般的な鼻吸い器は赤ちゃんの鼻に片方をつっこみ、もう片方から大人が吸い上げる。日本の鼻吸い器は、吸えば鼻水は容器に溜まり、空気だけが口の方に通る作りになっている。

夫に日本製の鼻吸い器を見せたら「うわあ、賢い造りだなァ!」と感嘆の声を上げていた。それもそのはず、アメリカで手に入れた鼻吸い器は、ただの管にコットンを差し込む部分がついているだけ。コットンをはさみ忘れたが最後、鼻水が口の方まで入ってきてしまう。(下記の図を参照)

引き分け。「みんな違ってみんないい」を実感。

肌着

出産前、夫はアメリカで赤ちゃんの下着(というか服。あまり「赤ちゃんの服の下に下着を着せる」という概念がない)を手に入れた。首からかぶせて着せるタイプの、いわゆる赤ちゃんという感じのものだ。一方で、私の母も日本製の和服タイプの肌機を買ってきてくれた。お互い「こっちのほうがいいのに…」と思いながらも、姑と婿、意見を押し通せないでいたのを私は知っている。

それが実際に娘が生まれて両方とも着せてみたところ、それぞれから意外な感想をもらった。夫は「日本の下着、前開きで着せやすいなァ」と言い、母は「アメリカの服はピタッと身体に合っているから、抱っこしやすいね」と笑顔だった。

なんだ、どっちもいいんだ。それぞれの好きなところを取り入れていけばいいんだ、と変に納得感のある体験ができた。

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この夏、液体ミルクが日本でも解禁された。粉ミルクやお湯を持ち歩く必要がなく、海外でその存在を知った女性たちが日本でも広めたいと奮闘していたのを知っている。思い込みや偏見に騙されず、そうやって「これ、いい!」という物を取り入れていくのは、とてもいいことだと思っている。

夫がよく言う「あー日本にもあればいいのにー」というアメリカの物、日本の技術が光る便利グッズ。きっと知らないものがまだまだあるはず。

今回の覚書は、私たち夫婦と娘に合っていたというだけで使いづらい人もいると思う。結局いろんな選択肢の中から、自分たちや娘に合ったものを選んでいく。グッズに限らず、育児ってきっとそういうことなんだろう。

「私たちにとって、娘にとって、何がいいか」。それを考え続けることが、私たち家族を作っていく。そう思うと私と夫の戦いは、まだまだ続きそうだ。


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