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(27) 通勤時間が爆長くなったので毎日本を一冊ずつ読むことにした

通勤時間を利用した読書の記録です。ぶどうを食べながらこれを書いているんだが、ぶどうって美味しいな。

157. 心臓を貫かれて(下)

 いやー…… 面白かった! 殺人犯を兄にもつ著者が書いた、兄とその家族と土地にまつわるクロニクル。さすが村上春樹といったところか、上巻から引き続き、ごく自然に読める。この本の中で当たり前のように親兄弟のセックスの話が出てくるし、それがこの本のかなりの主軸となってもいるんだけど、途中でふと「家族のセックスの話って普通はあんまり聞かないよな?」と思って、そこでどういう気持ちで読んだらいいか若干分からなくなった。たぶん「一般的にそんなことはあり得ないだろう」というニュアンスがある程度含まれていると思うんだけど、わたしの育った環境はそうでもなかったから。
 『残酷な神が支配する』の後に読んだからかもしれないけど、わたしが親をマジで殺そうと思っていた数年前、わたしは親を殺さなくてよかったな。と本当に思う読書体験だった。たぶんあの時自分が考えていたよりもわたしの持つことになる罪は重たいものであっただろう。そしてわたしはわたしが自由になるためだと思って殺しても、それで重たい罪を背負ってしまったら、結局親がわたしを縛ることには変わらない。だけど、もしわたしが男だったら、もしかすると本当に実行していたかもしれないな。なんとなくそう思う。(ちゃんと説明しようと思えばできる気もするけど、ちょっとそういう気分じゃない。)
 読んだら陰鬱な気持ちになるかもしれないなと思って開いたけど、意外とそんなことはなく、むしろ後半の著者の自分語りターンでちょっとふふっと思ったりするところもあって、いい本だったな。本人は辛い思いをしているから、ふふっとか言っちゃダメかもしれんけども。

158. もっと!! シャム猫あずきさんは世界の中心

 いつも楽しみに読んでいるコミックエッセイのうちの一つ。新刊が出たので購入。本当は本で欲しかったのだが家の周りの書店2軒にはなく、kindle版で買った。そして家で一度読んだが、かわいいので通勤時間にももう何度か読んだ。
 見れば分かるが、あずきさんがちょ〜かわいい。ただ排泄物の話がいきなり出てくるのでカフェのお供などには向かない。だがかわいい。そして読むとちゃんとネコの世話しなきゃなと思う。引っ越し時、動物病院の距離で物件を決めるの、超あるある。そしてわたしが住んでいるアパートもワンニャンがいっぱいいてかわいい。

159. 一発屋芸人列伝

 小池みきさんだったかな、結構昔に「読んだ」と言っている人がいたのを思い出して購入。髭男爵の山田ルイ53世が書いた一発屋芸人についての本。読みやすくて面白かった。読んでてレイザーラモンHGが好きになっちゃった。職場の人に読んでいる本の話をしてもそこまで食いつきがよくないんだけど、「今日は『一発屋芸人列伝』を読みました」と言ったら急に食いつきがよくなって、TVに出ている人って影響力すごいんだなと思った。人間っていろんな生き方があるんだなと感じる本。
 それにしても、芸人さんの世界の?「人同士の縁を大事にする」とか、「男が嫁を守る」みたいな空気って本当にあるんやね。これを読んでいるとそれをバシバシ感じるし、それが世界の掟みたいになっているようにも思えてくる。でも全然そんなことないからね。キンタロー。さんの章のところで「一発屋芸人というのはもっとも男らしい現象」みたいな書かれ方をしていてびっくりしちゃったよ。『男がつらいよ』などでおなじみ、男性学の田中俊之先生が途中で登場してきて笑ってしまった。ふふ。

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