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30歳、メンヘラ、厨二病

今の僕からは信じられないが、昔はメンヘラ厨二病をこじらせていた。
実際に10代だったんだからしかたない。
中高生時代は大変だった。
その頃スマホがなくて本当によかったと思う。
たぶんトー横キッズみたいになってた。

死にたかった。
本当に毎日ゆううつでネガティブで、学校に行きたくなかった。
中学生の頃は部活が楽しかったから教室でいじめられてもどうにか耐えられたが、高校は本当に辛かった。
学校内で一言も喋らない、口を開かない、そんな日々。
「自分は今泥の底にいる」と毎日思っていた。
高2の時成人してる彼氏ができてからは学校の外に居場所ができたからギリギリ生きぬくことができたけど、学校にはいい思い出がない。
20歳までにこの世から消えていると思っていた。

しかし30歳まで生きた今わかったことは、生きててよかったということ。
死ななくてよかった。
生きててよかった。
今は85歳まで生きたい。

20代のうちはまだわからなかった。
ぼんやりとした希死念慮と自分が何者かわからない不安であまり生を謳歌できなかった。
でも最近、ふと過去を振り返ると歩んだ軌跡すべてが愛おしく感じた。
辛かったことも、苦しかったことも、もう限界だと喘いだことも、すべてが今の自分を構築した要素で、それらがなければ今の自分ではない。
人生経験ってこういうことか。

今はもうメンヘラを卒業した。
少しずつ他人を信頼できるようになってきた。
信じていい相手と信じてはいけない相手がわかるようになってきた。
メンがヘラる前に誰かに相談できるようになってきた。
頑なだった心がゆるんできた。
わからないこともできないこともたくさんあるけど、場数踏んできたら自然と余裕ができてきた。
これが大人になるということか。

中高生時代はただでさえ思春期と反抗期でしんどいのに、学校という箱に押し込められてその中の常識を押し付けられるしそこから外れた者は居場所を失う、ってかなりハードモードを強要される。
家の中も虐待やらで安全じゃないとしたらすぐ精神面詰む。
その時は幼いがゆえに視野狭窄だからすぐ生きるか死ぬかみたいな極論にいく。

30歳ってすごく大人だと思ってたらそうでもない。
心はティーンのまま。
でも経験値でバフかかってるから余裕とゆとりがある。
そして体感時間が短くなってくる。
そりゃそうだ、15歳と30歳では2倍なんだから。
毎日が倍速再生されてるみたいだ。
学生時代は1日が長くてゆううつ気分がずっと続き辛かったが、今は1週間が体感2、3日程度だ。
これから先もっと早くなっていくんだろうなと思う。
そのうち1年が体感3日くらいになるかもしれない。
こんなに体感時間が短いと病んでる暇がない。
やらなきゃいけないことやってるうちにすぐ夜になってしまう。

時間が解決する、という大人の言葉が嫌いだった。
今この瞬間辛くて苦しいから助けてくれっつってんのに尊重されてないと感じた。
でも大人になった今、これだけ時間の感覚が変わるとその言葉も納得する。
それはそれとして辛かったけどね。

10代から見たら30歳なんてまったく未知の領域だ。
でも、人生で一番しんどいのは誰しも学生時代だと思う。
日本に生まれて日本の教育を受けるとしたら学校というものは本当にしんどい。
これは制度面の話だから個人の力じゃどうにもならない。
だけど病んでる学生にはどうにか頑張って20歳まで耐えてほしいと思う。
学校から解放されたら見える景色がまったく変わる。
リスカしたってODしたっていいから死ぬことだけは回避してほしい。
10代で死んだらもったいない。

過去の自分がどうにか耐え抜いてくれたから、今の僕は幸せに健やかに生きている。
メンヘラも厨二病も大人になれば付き合い方が見えてくる。
歳を重ねるっていいことだな。
けどあまり見た目は老けたくない。
ドモホルンリンクルでも買うか。

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