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夫婦二人とも発達障害なので
僕の発達障害について。
こんばんは。
僕は知っての通り精神保健福祉手帳1級ですが、その診断名は自閉症スペクトラムと解離性障害です。
今回は発達障害のことを綴ろうと思います。
まず、2020年に受けたWAIS-Ⅲの結果はこれです。
![](https://assets.st-note.com/img/1718518412857-cGKWdUIX6l.jpg?width=800)
特筆すべきは言語性IQ117と処理速度84という凸凹。
非常に多弁で言葉を繰ることは得意ですが、計算がまったくできません。
この結果は自分でも想像がついていたので驚きもショックもありませんでした。
次に具体的な特性を書き出します。
かなりの多弁
10以上の数字の加減乗除が暗算できない
時計を読むことが苦手
大きい音が苦手
電話をかけることも受けることも苦手
言葉を額面通りに受け取る
嘘や冗談を理解しづらい
前後の文脈から読み解くことが苦手
偶数と5の倍数にこだわりがある
気温、室温にこだわる
気に入った曲を聞き続けたり、気に入った食べ物を食べ続ける
かなり記憶力がいい
空間把握能力もいい
ガヤガヤしていると必要な音だけを聞き取れない
他人の微表情が読める
他人が求めているものがわかるから必要以上に気を遣う
空気が読めるというか空気が視える
衝動性が強い
好きなことへは過集中
共感能力が高すぎて境界線があいまいになる
趣味嗜好感性が小5で止まっている
かなり好奇心が強い
見聞きしたものすべてに興味を持つ
話が回りくどい
こだわりが乱されるとパニックになる
予定通りに行動できないとパニックになりかんしゃくを起こす
自覚があるのはこのくらいかな?
自分では発達障害由来の生きづらさはあまり感じていません。
むしろ一般的なASDと違って空気が読めるし相手に合わせられるし、典型的なADHDのように遅刻するなんてこともありません。
片付けもできるし部屋は結構キレイだと思います。(ただ収納スペースが少なくて床に直置きの物もあります…)
僕も夫も自閉症スペクトラムは診断されていますが、僕より深刻なのは夫の方です。
彼は発達性協調運動障害が強く、だいたい誰でもできることに手こずります。
ボタンをかける、紐を結ぶ、箸を持つ、タオルを絞る、風呂上がりに体を拭く、レジで財布を開きお金を払う、などの動作はすごくゆっくりです。
免許証はありますがもちろん運転も苦手です。
2021年に受けたWAIS-Ⅳの結果はこちらです。
![](https://assets.st-note.com/img/1718546477135-Uce4ZGEK70.jpg?width=800)
言語理解128で処理速度87という凸凹。
出来るところと出来ないところの凸凹が僕とほぼ同じ結果です。
言語理解が128もあるのに、夫は他人と喋ることが本当に苦手な人です。
極度の人見知りと人間不信で、大阪の実家にいた頃はほぼ引きこもり状態でした。
空気を読むことや他人に合わせることも苦手で、苦手意識もとても強いので内向的になってしまったようです。
しかし一度強い信頼を得ると安心できる状況なら喋れるし、博識なので様々な話をしてくれます。
そしてどうやら彼は感覚鈍麻と感覚過敏のどちらも強いようで、体が濡れていたりパーカーの上にTシャツを着たり靴を左右逆に履いていても違和感を感じないのに、まぶしさや明るさを感じやすく視界に入る光を調節できないようです。
"見えている世界が違う"と主治医から言われましたが、まさに夫の場合視野と処理能力が僕とはまったく違うようです。
視野がかなり狭く、脳が視覚情報を処理することも苦手なようで、探し物が壊滅的に下手くそです。
見えている色の感覚も僕とはまるで違うようで、以前「赤いフリースを取って」と頼んだらなかなか正解に辿り着かず全く見当違いの服を持ってきて、苛立った僕がクローゼットへ向かい「これだよ」と言うと彼は「それあずき色だから赤じゃないと思った…」と申し訳なさそうに言いました。
二人とも発達障害があり生活のしづらさを感じる時もありますが、試行錯誤中のライフハックを紹介します。
①できないを克服するんじゃなく、できるやり方に変える
これは目からウロコの発見でした。
夫は箸を上手に使えずお行儀が悪くなってしまいますが、訪問看護から「じゃあフォークを使えば?」と提案され驚きました。
僕は彼に正しい箸の持ち方を教えていましたが、考えてみると箸じゃなきゃダメな理由ってないんですよね。
箸をフォークに変えた結果、食べこぼしもなく食事シーンが楽になりました。
②できないことはできないんだから他人を頼る
これも二人だけでは至らなかった感覚です。
二人とも毒親のもとで育ち「他人に迷惑をかけてはいけない」と刷り込まれていたので、無意識に何もかもを背負いこんでいました。
自分でなんとかしなきゃ、と思っていましたが、グループホームに入るようになって支援者を頼るということができるようになってきました。
自分でなんとかしようとしてなんともならずより大きな失敗を重ねてしまうより、開き直って「できません!やってください!」とできる人にやってもらった方が双方楽だなと気づきました。
③すべてマニュアル化する
グルホ入居後、衣類を片づけていた時ふと夫の下着が7組あることに気づきました。
そこで"一週間のうち何曜日に何色の下着を着る"というマニュアルを作ってしまえばどの下着を身に着けよう…と悩むことも減るのではないかと思い、実践してみると大正解でした。
すぐに僕の下着も7組揃え、同様のマニュアルを作りました。
色んな場面でこういう時どうしよう…と迷うと慌てるし焦るので、あらかじめ手順を作っておくことは有用です。
自閉症スペクトラムを診断されている二人なので傍から見たら生活が大変そうに映るかもしれませんが、障害者グループホームに住んでいるので朝晩の食事が出るし水回りの掃除もしてもらっています。
自力で難しいことは手伝ってもらい、かと言って完全に甘やかすのではなく自分でトライしたい気持ちを尊重して必要な分だけのサポートをしてもらう生活です。
完全に二人きりでアパート暮らしは一度試しましたが破綻しました。
しかし今は自分たちのペースに合わせて他人に手伝ってもらいながら自立を促してもらう、とてもいい生活を送っています。
グループホームの他の入居者や作業所の利用者の多くは良くも悪くも他人に興味がなく、ほとんど全員何かしら変なので相対的に自分たちが変だおかしいんだとは思わなくなってきました。
まして利用者の中では僕らは若者なのでちやほやしてもらえます。
学生時代は大変でしたが、学校から解放された今は堂々と自分らしく生きています。
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