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「20代でやり残したことはある?」から始まったジャーニー

「20代でやり残したことはある?」
28歳の私が問いかける。
そのときの私は春を迎え、不幸せではないけれども、度重なる緊急事態宣言で移動が制限されて、人生にとても飽き飽きとしていた。
問いかけられたもう一人の私が伸びをしながら答える。
「ついにこのタイミングが来たのかも…海外留学じゃない?」と。

日常は砕かれた。


このnoteはTHE COACHというコーチングスクールの仲間たちと綴るマガジン「アドベントカレンダー夏_Journey_2022」の一つである。
このマガジンは、コーチングセッションで自分と向き合い全体性を回復するための「Integration Journey」という考え方がテーマになっている。
他のコーチのそれぞれの人生の旅路も宝物に満ち溢れているので、コーチングに興味がある方は是非読んでもらいたい。

THE COACHでのコーチングで使うIntegration Journey


私まなみは23日目を担当するが、実は本日が海外留学への出発前夜である。
約1年間海外留学の準備をする中で、大学院向けに自分の思いや履歴を文章にまとめたり、VISAの発行やお金の手続きなど、初めてやることがたくさんあった。
同時に、海外留学を含めた自分の人生への気持ちも、この1年間で荒波のように変化してきた。
留学準備を始めたときはこの言葉を知らなかったけれど、海外留学への準備は「20代までの最大の未完了」への完了プロセスだったと言える。
「20代までの最大の未完了」への完了プロセスを、合格前後で右半分のResourceful Coaching編(日常〜出会い)と左半分のBeWith Coaching編(試練〜日常)に分けて振り返り、明日からの新しい旅路の栄養分にしていきたい。

未完了=成功するか失敗するか分からないけれど、人生の中で直感的に自分が挑戦しないといけないと思う未達のもの

プロコースで考えた自分なりの未完了の定義


合格前 〜Resourceful Coaching編〜


「やり残したことは海外留学じゃない?」
日常は砕かれ、旅立ちが始まったものの、実際はもやもやでいっぱいだった。

「家族と離れ離れになってしまう」
「お金はどうすればいいんだろう」
「私なんかが大学院に受かるのだろうか」

それでも元来慎重な自分が20代で気づいたことは「何か本当に困ったことが起きるまで、とにかく突き進んでみよう」だった。
それでも「万が一どの大学院にも合格できなかったら…」という自分の道に自信が持てない拒絶の瞬間もあり、「それでも教育に関わる人として成長したい!」と同時並行で6月にコーチングを学ぶことを決めた。
コーチングはそもそも中高生の進路相談に役立てることができればと思って学び始めたが、職場での自分のチームの運営や、留学に伴う自分の進路の検討と予期していなかったところでたくさんお世話になっている。

エッセイを添削していただいたカウンセラーとの出会いもあり、7月から奨学金の書類、11月頃から大学院の書類を詰め詰めの日程で準備していた。
出願の〆切が1月に3校、2月に1校あったが、12/31の大晦日にTOEFLはPDFではなく、オフィシャルスコアを大学院に送らないといけないことに気づいて、1年間の努力がすべてがパーになったかと大焦り。
合格発表を待っていた2月中は、次の1年間がどうなるか全く予想がつかないプチ試練で、「自分がどう生きていけばいいのだろう」と気が気ではなかった。

そして3月、無事3校から合格をいただくことができて、めでたしめでたし…
となりそうなものだけれど、ここからさらなるIntegration Journeyの続きが待ち構えていたのだ。

合格後 〜BeWith Coaching編〜


華やかな留学生活が始まるかのように思えた合格発表後。
実際には、留学を決断したときにうっすら感じていたもやもやが、すべて現実となって自分の目の前につきつけられたのである。

試練①:「私なんかが大学院に受かるのだろうか」


合格に喜んでいたのも束の間、3〜4月はどの大学院に進学するか、人生で一番悩んでいた。
よく考えたら自分は教育に携わって「自分らしい進路を選ぼう!」と言っていたにも関わらず、いかに大学進学のときはほぼ自分基準を持たず、合格した大学の偏差値を照らし合わせて何となく選んでいたということを突きつけられた。
時差を駆使しながら各大学院の合格者ウェビナーに参加し、自分でお金を支払う覚悟を決め、色んな人に相談させていただき、最終的にこの3つの軸で進学先を決められたのは自分にとって重要な経験だった。

①好奇心、モチベーションなど「教育」という枠に捉われずに、人間の本質を学べると思った
②同級生や在校生と話す中で「教育を変えるぞ」という熱意や好奇心が旺盛なポジティブな仲間に出会えると思った
③1年後の自分が一番想像できなかった

「ハーバード教育大学院での学び前夜」より


試練②:「お金はどうすればいいんだろう」


進学先が決まったら次に訪れた現実の波はお金の問題だった。
5月は奨学金も上手くいかず、海外送金の手続きにも慣れず、エネルギーを吸われてかなり落ち込んでいた。
THE COACHのプロコースも受講し始めていたのに、5月のタイミングだけ色々な記憶がごっそりない。

今までお金について突き詰めて考える機会がなかったので本当に勉強になったと同時に、お金とは良い距離感で上手く付き合っていきたいなと感じた。
自分ごととして捉えすぎると感情が過剰に入り込むので、今の状況を客観的に見て、noteに言語化することで供養した。

Integration Journeyからは脱線するが、奨学金についてはコロンビア教育大学院に留学されていた田原佑介さんの記事がとてもまとまっているので、そちらを参考にしていただきたい。


試練③:「家族と離れ離れになってしまう」


進学先決定やお金周りの色々な作業を終えた結果、最後の試練として立ち現れたのは、家族のことだった。
このIntegration Journeyの中で重要だということは心の片隅でうすうす感じ取っていたのだけれど、表面的な手続きを終えた後に、やっぱり目を背けることはできなかった。

この1年間大切な家族である夫とよく話し合ったこと、そしてコロナ禍でずっと会えていなかった祖父母に3年ぶりに会いに行ったことで分かったこと。
それは結局「自分は家族が好きなんだ」という気持ちだった。

一緒に住んでいると距離が近いからこそコミュニケーションが不器用になることもあるけど、会えないと寂しい。
そして自分や家族がどう思っているかは別として、周りから「よく旦那さんが行くことを許してくれたね〜」と言われたことが数知れずあり(許すってなんだろう?)、頻繁に会わない人生を選ぶと家族不幸なのかなという気持ちにもなった。

それでも自分が感じていること。
家族と一緒に過ごす時間以外も、色々な場所に行って、色々な人と話して、色々な知識を吸収しないと、輝いた状態で家族に会えないこと。
物理的に離れる時間があるから、会えるときは一生懸命向き合って、面白かったことを伝えられるということ。
家族はみんな私の挑戦を応援してくれていて、それを次の1年間でエネルギーに変えていけること。

この成長を通して、自分の留学準備というIntegration Journeyは帰還に向かい、留学そのものという新たな旅路が始まる…


新しい旅路を歩み始める自分へ


次の1年間は大学院の授業を受けること以外は何も決まっていない。
大学を決めたとき、新卒の就職先を決めたとき、転職したときにも体感することはなかったまっさらな状態だ。
このまっさらな状態で、自分のビジョンに向かって邁進してほしいと、2022年7月23日の自分から1年後の自分へエールを送る。

準備の1年間、そして留学の1年間は短期的には経済合理性もなければ、いつも応援してくれる家族とも離れる決断でもある。
1年間自分の未完了への直感に正直に生きてきて、「人生明日死ぬかのように生きる」ことと、「明日もあるように生きる」ことと、どちらが人間の本能的に自然なことなのだろうとよく分からなくなった。
でも自分は「人生明日死ぬかのように生きる」ことでエネルギーを膨らませている感覚があり、30代になってもそんな大人になりたいと思っている。


長くなりましたが、ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
そしてマガジン「アドベントカレンダー夏_Journey_2022」を企画してくださり、振り返りの機会を与えてくださったまーさんりみさんも本当にありがとうございます。


そして1つここで宣言!
1ヶ月後にTHE COACHプロコース9期が完了するので、みんなで卒業制作noteマガジンを書きます。
プロコース期間中のIntegration Journeyについて、8/29〜9/9の間、9期の仲間12人でそれぞれnoteに綴って振り返っていく予定です。
私はプロコース期間中の自分のビジョンの変遷について書こうと思っているので、そちらも是非読んでいただけると嬉しいです。


最後にこのnoteを読んで、私のコーチングに興味を持たれた方がいらしたらお問い合わせください。
あなたの未完了への挑戦ストーリーをお待ちしています。


この記事が参加している募集

すべての人が組織や社会の中で自分らしく生きられるようにワークショップのファシリテーションやライフコーチングを提供しています。主体性・探究・Deeper Learningなどの研究も行います。サポートしていただいたお金は活動費や研究費に使わせていただきます。