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CPDARフローで戦略的に進める。プロジェクト推進のフレームワーク。

management studioの吉見です。
現場で使えるプロジェクトマネジメントの研究開発を行い、e-ラーニング、セミナー、アドバイザリーでご提供しています。今回は、普段プロジェクトマネジメントの現場で実践しているプロジェクト推進の型をご紹介します。シンプルな方法ですが頭にインストールされると判断や行動のスピードと精度が上がりますよ!

PDCAやOODAに足りないもの

プロジェクトの特徴は期限があること。つまり時間という要素がプロジェクトにとっては大きな影響を持ちます。

  • 時間は過ぎたら取り戻せない

  • 時間に沿って刻々と状況が変わる

  • 同じ判断や行動だとしても時間軸で最適かどうかが変わる

プロジェクト推進では時間を考慮しない訳にはいきません。PDCAサイクルやOODAループは、時間の流れによって変わったことをロードマップや課題整理一覧表で管理し、見比べて妥当性を検討して整合させる必要があります。

その方法では推進のスピードが出ません。頭の中で瞬時に判断する必要があるとき、ミーティングでディスカッションして短時間で共通認識を持つときには、もっとリズムよく思考するためのフレームワークがほしくなります。

時間要素を取り入れた思考のフレームワーク

プロジェクト推進の思考に時間軸を取り入れるために鍵となるのは「前提条件」です。

  • 前提条件に基づいてロジックを組み立てる

  • そのロジックを実行した結果を振り返り分析する

  • 時間の推移によって変わったことを洗い出す

  • 前提条件を更新してその上でロジックを組み立てなおす

考え方としてはアジャイルのスプリントに近いですが、日常の業務やチームでのディスカッション、頭の整理に焦点をあわせたより超短期間の判断と行動のためのフレームワークです。

Condition

プロジェクトには必ず条件があります。コントロールできるものもあれば、できないものもあるので、ただ理想を語っても意味がありません。どういう条件にあるのかを把握したうえで、最も実現可能性が高く、最も労力が報われる計画を立てて実行する必要があります。そのためには、今どういう状況にあるのか、何を考慮する必要があるのか、というプロジェクトの状態をしっかりと理解ことが肝心です。

Planning

戦略的に行動するためには計画が必要です。プロジェクトの状態を考慮しながら計画を立てます。ただし多くの場合、これだ!という計画がすぐに出ることは少なくいくつかのバリエーションが出てきます。ここでは可能性を消す必要はなくあり得るパターンを整理しましょう。

Decision

計画で出てきたパターンの中から、今のプロジェクトの状態だと何が最も適しているかを判断してひとつを選び行動する必要があります。何となくよさそう、ではなく選択肢から判断して選択する、というプロセスを明確に意識することで判断ミスによる手戻りや失敗を避けます。

Act

プロジェクトで成果実現するためには何と言っても行動のスピードと密度が重要です。ここまで、状態を加味して計画した中から何を行動するかしっかりと判断しました。であれば迷わず行動しきりましょう。途中で迷って行き来してはいけません!行動した結果は後で振り返ります。

Retrospective

行動した結果を振り返って効果や妥当性を確認します。注意点は「反省ではない」ということです。仮に上手くいかなかったとしても計画や判断が悪かったとは言い切れません。なぜなら外部条件も同時並行で変わった可能性があるからです。振り返りの目的は過去の反省ではなく、次の計画を立てるための状態把握に情報を提供することです。

スピーディーにフローをながす

CPDAR→CPDAR→…というフローを早く実行できればプロジェクトの推進力は上がります。毎朝の頭の整理、週一のチームミーティング、月一の棚卸し、などのルーティンに取り入れてもよいですし、突発的なトラブル対応のときに冷静に対応する際にも使えますので、ぜひ試してみてください!

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吉見周平
management studio contact@mgt-st.com
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