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伽蘿先代萩(めいぼくせんだいはぎ)

 学生のころから、一人で歌舞伎を見に行くようになった。自分でお金を払っていった歌舞伎が、御園座の伽蘿先代萩。その当時は、学生料金500円(もちろん上の方の席。)今は亡き歌右衛門の舞台だった。ほとんど舞台上の動きはないのに、上の方の席からでも、劇場の空気がピンと張る感じだった。切羽詰まった空気感。

 先述の訓練キャンプの空気感も切羽詰まっていた。血反吐を吐く。艱難辛苦。艱難辛困。辛苦遭逢。ともかく大変だった。
 五人ぐらいのトレーニーと、それぞれ担当するトレーナー。保護者のお母さんたち。グループにつくスーパーバイザー。そして、成瀬悟策先生。スタッフは、九州大学の大学院生、学部生。

 トレーナーは、訓練だけでなく、それぞれ係があって、集団療法の運用も任された。訓練の時間、食事の時間はトレーニーと一緒。保護者のお母さんたちは食事を作ってくれました。日中は訓練会と集団療法。夜は、成瀬先生、スパーバイザーの先生方、トレーナー、スタッフで夜の会があって、訓練のことなど話すという時間が組み込まれていた。
 自由時間というのはほとんどなく、夜寝ているときと、トイレに入っている時ぐらい。
 やすらぎ荘に来るトレーニーはある意味、スーパートレイニー。下手糞はすぐばれる。動作訓練なるものをほとんど習得もしていなかった私は、ともかく必死。全部必死。集団療法の場面でも、集団のどこに注目するかなど、成瀬先生から直接声をかけられ。どの場面も必死。
 最初のキャンプでは、同じグループにいた九州大学の卒業生の方にめちゃくちゃ助けられました。
 このキャンプの形式。よく考えられた研修の容だよねと、ふっと冷静に考える自分がいた。
(つづく)

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