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わたなべ まさこ

 私の読書人生に拍車をかけたのは漫画。小学校に入る前から、週刊マーガレット買ってもらい、かなり読み込んでいた。当時、「わたなべまさこ」の作品がたくさんあり、最初に好きになった漫画家だった。キラキラした世界だった。
 漢字は漫画で覚えた。漢字がわかるようになると本を読むことに没頭した。

 私がなぜ心理の仕事を続けているのか。初めての出会いがそうさせている。20代後半の女性。癌末期で、痛みのコントロールがつかない人への関わりを依頼された。ほとんど心理面接のイロハもわからず、常に死が漂っている病室へ行くのはかなり大変だった。何かをしなくてはと、当時知ったばかりのコラージュ療法を一緒に作った。コラージュをきっかけに、少しずつ話ができ、同時にコラージュが変化し、一時的に退院していった。病状は良くなかったので、再入院で年末に亡くなった。何か彼女にもう少し関われたのではないか?後悔とも思える気持ちが、ここまで心理として働いてきた原動力。遺族から、枕元にいつもあったディディベアを譲り受け、職場の隅に置いてある。最初の気持ちを忘れないように。
(つづく)

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