子どもたちの幸福度を高めるために、教育現場にてすべきこと

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とシカゴ大学の全国世論調査センター(NORC)が共同で実施した調査によって、幸福度の高い人には幾つかの共通点があることが分かりました。

それは人間関係を大切にして、地域社会との関わりを重視し、宗教などへの信仰心が強いことだそうです。もちろん、生きていく上で必要な最低限の衣食住は満たされているという条件は付くと思います。
 
日本の場合、特定の宗教を信仰している人が少なそうなので、この結果を踏まえて、自分たちの幸福度を高めるには、如何にして他者との関係性を築き上げていくかが重要になってくるでしょう。

教育現場に携わる人間としては、算数・国語などの知育も大事ではありますが、それ以上に人間関係を築いていく大切さ、それをどのように築いていくかをともに考えていく必要性を感じています。
 
オンラインにて良質な授業が受けられる今、学校に求められているのは、むしろこの部分なのではと、改めて強く感じる調査結果です。

幸せになるために、他者とうまく関っていくための術を子どもたちに身に付けさせることが学校の存在意義の一つになっていかなきゃマズイ。そう私は感じています。

まず他者との関係性を築くにはコミュニケーション能力が不可欠です。この能力は人によって定義が異なりますが、私は自分の考えを相手が理解できるように伝える力と、相手が何を言わんとしているかを理解する力だと考えています。

これを養うために重要なのが国語であり、グローバルな視点でいえば英語になります。

しかし意思を疎通するだけでは、本当に価値のある人間関係を築くのは難しい。相手のことをより理解し、自分を理解してもらって、初めてより良い人間関係を築けます。

そのためには、共感する力、相手を受け入れる力、自分の考えを堂々と言う力(本音を言う力)など、つまりEQが大切になります。

学校などの教育現場でこれらを養うとしたら、対話や何かのテーマに沿って議論する機会を多く作る必要があるので、知育をするための集団授業の割合を減らす必要が出てくるでしょう。

この調査は大人を対象に行われているので、地域社会との関わりという項目が出ていますが、子どもたちにとっては学校以外のコミュニティがそれにあたるかと思います。

習い事やもちろん地域社会でも良いので、複数のコミュニティに属することが、より良い人間関係を築くのに役立つはずです。それに学校には居場所がないと息苦しさを感じている子どもにとっては、それらが救いとなるかもしれません。

とはいえ子どもだけでは創出することが難しいので、そういった面で大人のサポートが必要だと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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