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3月9日。我が子の涙に重ねて必ず見てしまう動画。来年もまた会いましょう


今年もこの日が来た。

3月9日。
この歌は切ないお別れソング。

何度見ても泣いてしまう、この歌を使った動画がある。

大学の合格発表の日に合わせて、このCMが作られたのだろうか…。我が子が目指した大学も、この日が合格発表だった。

高校3年生の時、目指した大学。
「大学で学びたいこと」は考えていたけれど、たぶん、自分の学力レベルで此処を目指したんだと思う。
甘かったんだけど、受かると思ってた。

2018年3月9日、午前9時。

残念な結果は、あっけなく分かった。

ここに受からなければ浪人しよう、なんとなく決めていた。

なので、浪人生になるんだなって親は不合格を受け入れた。
にも拘わらず、番号がなかったのを受け入れるのに本人は時間が掛かったみたいだった。

身長は180cmになり、声はすっかり大人になってる我が子は肩を震わせて泣いた。大きな背中をなでるうち、彼は声をあげて泣きはじめ、震える肩を抱きしめて一緒に泣いた。

たかだか18年前、私の腕に置いたこの子はまだ生後1カ月の赤ちゃん。その日も泣いたに違いないけど、生まれて間もなく芽生え始めた感情でただ泣いていたはず。

そう思うと、今はっきりとした理由で泣く我が子が、愛おしくてしょうがなかった。


浪人生となった我が子。

高校3年生のレベルで考えた「ココなら受かりそう」な大学は本当に自分が行きたい大学なのか?
もし、レベルを意識しなれば、行きたいのはどこの大学なのか?

不合格を引きずり、いつまで経ってもメソメソしている息子に、3月いっぱい考えるよに提案してみた。

出した答えは、3月10日の合格発表の大学だった。

切り替えに時間はかかったけれど、妥協を取り除いて受験生2年目の日々が始まった。

一年間どんな風だったか…

本人じゃないとわからないけれど、私から見た彼の様子はまた書こう。
(書いていたら、長くなったのでそう決めた)

現役の時より一日遅い合格発表の大学を目指し始めた浪人生活だったけど、彼なりのいろんな理由を見出して、2年目も同じ大学に出願した。


そして迎えた2019年3月9日午前9時。

なんと、サーバーのパンクで合格発表はその時刻に見られなかったのだけど、3時間後の12時頃、ようやく自分の受験番号を確認した。

思い立ったら行動してしまうバカな一家は「見られないなら大学行っちゃおう」と夫の運転で車で向かっている最中で、サービスエリアでの確認だった。

「なかったらなかったで思い出だよね」と東へ向かっていたのだけれど、本当になかったらどんな車中の空気で西へ帰るつもりだったのだろう…と思うとぞっとする。

せっかくだからと、車を走らせること数時間、息子が通うことになるキャンパスに辿り着いた。過去2回の来訪の時と違い、その出で立ちは優しく包み込むような建物に見えた。

「あのぅ、合格発表の掲示板は?」と警備の方に聞いてみた。
「今年はないんじゃなかったっけ?」

あ、そうなの?

はるばる来たけど、今年は完全にネット発表なのね…。(去年は胴上げ映像見かけたから…)

まぁ、いいの。不動産屋さんに行って、家を決めることもできたし。町の雰囲気も味わえた。彼は恐らく、初めて町の雰囲気を落ち着いた気持ちで見たのではないかな。

片道4時間の道のりを一日で往復すると、家に帰ったのは12時をまわり、3月10日になっていた。

寝て起きると、予備校で息子と一緒に励んでくれた仲間たちの朗報が迷い込んできた。

それぞれの3月9日。
それを思い出すこの動画。

今日もまた見てしまった。永遠にこの日が来るとこの動画見るんだろうな、私。

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