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倫理を学んだからか、哲学的な思考だから倫理がフィットしたのか…

倫理を学ぶ高校生

「今からここは倫理です」というNHKドラマが始まり実はすっかりはまっている。


主役の山田裕貴の演技力と美しさにも惚れ惚れするが、それだけではない。(前クールでのドラマ、「先生を消す方程式」もなかなか奇怪な教師役で、教師としての比較も面白い)

劇中で

「倫理は選択科目ですが、じつは人生における必修科目です」

というセリフを山田裕貴演じる高柳(たかやな)先生が生徒に語る。

息子の学校では、理系は倫理政経が必修科目。
共通テストの社会は倫理を選択したものの、私学志望で言い方悪いが「捨て教科」だった。だけど彼は倫理好き。このドラマの原作漫画も読んでいるらしく、横から色々展開を話してくる。

【共通テスト 社会受験科目について、息子の場合】学校での地歴公民必履修が「倫理政経」で、これで共通テストを受験するしかないということで悩んでいた。「決まりを覚える」学習が苦手で、政治経済が極めて点が取れなかった…。
未履修の地理Bに転換したいと告げられ、知る方々に相談したり、本人にも条件を提示してみたりとかなり親子で迷った。結局、
①第一希望橋が私学で、受験科目に社会を選択しないのにそんなに取り組む必要はない。
②「倫理」は好きなので「倫理」のみで受験できる学校に絞れば共通テストでもそれなりの得点はとれ、国立も狙える
という作戦のもと、ある程度の制限は覚悟のうえで、倫理のみで受験する方向で臨んだ。

どこか小さい頃から理屈っぽいというか本質思考なところがあり、勉強しているうちに源流思想が楽しくなったらしく、たかやな先生の決めゼリフ「人生の必修科目」のようになったみたいだ。

無知の知

このドラマでは取り上げられてないが、ソクラテスの「無知の知」について、わかりやすく解いてくれた。

ソクラテスは、何でも知っているカリスマのように弁をふるうソフィストの集まりに行ってみたけど、思い込みに過ぎず実際には知恵がないと感じた。少なくとも自分は、自分が知らないことを「知っている」と思ってないので、この人たちより知っている。

今も昔も、カリスマ性をアピールする人はいて、でもその本質は分からない。真の追求は自分でした方がいいよね、の言葉と共に彼なりの現代風な言い回しで教えてくれた。
そして、「でも、ソフィストもソクラテスも、本当に存在したかは知らない。自分が確認したわけじゃないから」と付け加えた。

善く生きる

現代も、みんなこれがしたくてもがいている。実にシンプルの目標。数千年の時を経た今も、人の思い、行動は変わらず、それを俯瞰的に見て感じる本質的な問いかけは変わっていない。
それで結局、ドラマ内では現代の高校生の日常が描かれているにも関わらず、哲学者の言葉が彼らに響いているのだろう。


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