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今月の読んだ本の「まとめと所感」 #2月

日々の読書が自分の身になるために、
・まとめ
・意見
をそれぞれ200文字程度で、「短く・濃く・わかりやすく」まとめるのを心がけます。

⑴ 『人生の勝算』

著者:前田裕二  初回発行日:2017/6/30

・まとめ
人生に”確実な”勝算はない。
著者が、起業から今に至るまで信じた、
この勝算とは、「見極めて、やり切る」
つまり、自分が進む道への”強い想い”と”圧倒的思考”による「熱量」を信じ続けた。
そして彼の特筆すべき点は、
熱量と共に、”優しく、温かい”のです。
その背景には「相手を想像する力」が非常に長けいます。
この思考、想い、人間性が、人生の勝算を生み出すのです。

・所感
本書は、パッと見た時は、文字数が少なく、あっさりしてる様に見えましたが、読んでみると、自分から湧き上がる熱量を感じました。
この理由を考えてみると、
 ・彼の内から湧き出る熱量による尖りという"意外性"
 ・尖りを丸めながらも、より人に熱量を与える"伝染力"
 ・伝染力を高めた、誰にでも実践可能だけど、見落としがちな"努力"
つまり、
「ギャップ」「共感性」を感じたので、読みながら熱量が高まったのだと思います。 
特に、この2つをもたらした、
「相手への想像力」
については、文章からも感じたので、"どの様にしたら伝わるのか"考えながら、文章を書こうと思います。


⑵ 『リーダーの教養書』

著者:出口治明、楠木建、猪瀬直樹、岡島悦子、中島聡、大竹文雄、長谷川眞理子、森田真生、大室正志、岡本裕一朗、上田紀行  
初回発行日:2017/4/25

・まとめ
リーダーは、「教養」がなければいけません。
なぜなら、予測しづらい事に対して、”決断”しなくてはならないからです。
この決断は、自らの”価値基準”の「普遍性」「時代背景」を元にするので、未来に価値あるモノを残せるのです。
だから、過去から学び、思考し、物事を”パターン化”し続けるのです。
今、日本とアメリカのエリートに差をもたらしたのは、教養です。
リーダーは、未来を創るために、教養を学び続けなければいけません。

・所感
この本は著者11人による学ぶべきジャンルの推薦書を提示してくれる本となっているのですが、”教養”と言うと難しく聞こえます。
でも読み進めていくと、その様な感じではありませんでした。
反対に、高校生の自分に怒りを覚えました。
・何で世界史から、「何で宗教同士で争うのか」聞かなかったのか?
・何で化学や物理から、「今あるテクノロジーの作り方や背景」を知ろうとしなかったのか?
・何で日本史から、テクノロジーと宗教の関係性の変化について考えなかったのか?
そんな高校生は滅多にいないのですが、
推薦書を見る限り、「今ある物事の成り立ちを過去から考える事」、その行為自体が教養なんだと感じました。
ただ知ってるだけではない。具体事例と、それを”抽象化”した普遍の理解のセットで、教養になるので、教養の材料となる本は素晴らしいなと感じました。


⑶ 『現代語訳 文明論之概略』

著者:福沢諭吉 発行:1875/3/25
訳者:齋藤孝 初回発行日:2013/2/10

・まとめ
嘉永6(1853)年、ペリーが来航し、日本人は騒乱した。軍事力、経済力などの文明の差が明らかになり、強い危機感を覚えたからだ。そのためには、制度の整備と共に、国民に良い気風を持たせる事が必要だと説いた。良い気風とは、「自国を良くしようという”風潮”」とも言えるだろう。著者は、これを生む方法として、「智徳を発達させ、 高尚なものにする事である」言い換えるなら、「正しい人格を元にスキルを伸ばして、一体感を作る」という事である。これによって、外国と交流しても、必然的に存在を維持できる文明国家にしようと考えた。そのためにも、一人一人が智徳を高める意識が必要になる。

・所感
本書を読む中で、非常に”不思議な感覚”に陥いりました。
150年前の出来事が、最近の事の様に感じたからです。
それは、教科書などに出てくる人物との生の交流が書かれてあっただけではなく、
最近よく言われてる今の日本と似ていると思ったからです。
これを感じた文章の例を挙げると、

『一国の人民として、その地方の利害を論じる気概がなく、ひとりの人間として自分自身の尊厳を守ろうとする勇気がなければ、何も論じようと意味がない。(中略) 何も生まれ持った欠点ではない。習慣によって失われたのだ。』(P,159)

この、”誰かがやってくれるだろう”という思いは、人間みなあると思いますが、
黒船来航時の文明の差、現在のビジネス界で表されてる様な差を生んだのは、
その場の空気感に任せる習慣によって、”徐々に”個人の気概が無くなっていった結果だと思いました。
(反対に、戦争の様に、国民全員が体験する「圧倒的な目的意欲と壮絶な挫折経験」があれば、日本人って強いなと思います。)
そのため著者の、
”日本国を存続させるために、国民は、報国心というナショナリズムを元に、智徳を持って、独立国を目指し、独自な存在になれ”
という主張に、国民に統一感を持たせようとする気概を感じました。
ただ、この本は、あくまで過去のものだとも思いました。
それは、智徳を元に”何を”考えていくのかに関しては、深く考えられていないと思いました。
この時は”欧米に追いつく事”が中心だったからこそ、
「具体的に、何が日本の”文明化”に必要なのか」の日本独自の文明化を考えいない様な気がしました。
なので現代は、”独自な存在”になるためのオリジナルの文明化をしなければならないと感じました。(GAFAなどの真似をしたとこで成功はしない)
そのためにまずは、智徳を元に日本としての価値基準を根付かせないといけないと感じましたが、自分は何をすべきか分からないので、学び続けます。


⑷ 『ファンベース』

著者:佐藤尚之 初回発行日:2018/2/10

・まとめ
成熟社会では、物や情報が満ち足りてるため「役に立つ事」の価値が下がっています。
反対に「意味のある事」の価値が上がっています。
役に立つかは分からないけど”楽しい”など思ってくれる「ファン」の存在が重要なのです。
つまり、新規顧客を増やすよりも、既存顧客の”購入回数””購入金額”を上げる方が重要という事です。
そのため、商品となってる物や人自身が、より人間らしい物語を持っている事が重要です。
挑戦を応援される存在である事や、一緒に巻き込んで作るなど、人間味あり、長く愛される事が、今の販売戦略で大事になります。

・所感
この”コト消費”とも言い換えられるマーケティングは、今のトレンドであり、各地で聞くからこそ、新しい発見は特になったのですが、反対に、このトレンドに逆らってる機関が1ついるなと思いました。
それは「日本政府」です。
既存顧客の購入回数と金額を上げた方が良いよ!という中、増税し、かつ海外からの新規顧客からの収益を重視しようとする、
国民という既存顧客を大事にする事と”真逆"を行ったので、
長期的に損するんだろうなと思ってた矢先、
名目賃金が下がったので、
まずは既存顧客は大切にしないとなと感じました。


⑸ 『デジタルネイチャー』

著者:落合陽一 初回発行日:2018/6/30

・まとめ
現代社会は、フランス革命から第二次世界大戦終結までに作られた、「人間」「社会」「国家」「大衆」という概念の中で成立された、近代社会の延長である。
だが、この概念が崩れてきてる今、”脱近代化”していく必要があり、そのために、この『デジタルネイチャー』が必要なのである。これは、データ(計算機テクノロジー)によって、現代社会にある「人間と機械」「自然と人工」などの近代的な人間が作り出した”二項対立”という境界線を無くす”新しい自然観”の事である。
つまり、人間も機械も全て、自然として捉える考え方である。
人間も遺伝子というデータによって構成されてるので、この世界全てを”データ”として見た時に、この世界は「計算機の中にある自然」といして捉えられる。
その時に問題なのが、人間の「自己認識」です。
なので人間中心の考え方から、データ中心の考え方にすると、全てを包括できるので、ここを目指していこういう考え方です。
さらにこの考えは、今までをベースにした「更新」という考え方を元に、「物理」「経済」「文化・概念」の3点から社会実装させるまで考える事で、
「脱近代化」「自然観の更新」と説いている。

所感
まず思う事は、読むのが大変。内容がテクノロジー 目線なので、普段から扱わない人はイメージがしづらいとは思う。そして、抽象的な言葉が多い。注釈も多くあるのだけど、まとまっているその言葉の背景などを理解しないと、想像がしづらいと思う。だから、非常に良書だと感じました。自分は読みながら、自分の知識や理解度の少なさを痛感しました。また、上の 『現代語訳 文明論之概略』で、どの様にして”オリジナルの文明化”をするかと書きましたが、
本書は、課題発見、解決策だけでなく、具体的なアプローチまで書かれてるので、非常に秀逸だと思いました。多分、人間視点でのこれ以上の"文明化"は難しいからこそ、データ(計算機)視点という違う視点で見る必要があるのだと思いました。ここで、抽象的に学んだ事は、「視点は全体の一部である」という事です。違う点から考えるためにも、今の「視点や概念」に”疑いを持つ事”が大事だと思いました。


⑹ 『現代語訳 論語と算盤』

著者:渋沢栄一 発行:1916
訳者:守屋淳 初回発行日:2010/2/10

・まとめ
人間は、しばしば欲に支配されてしまう。
特に”お金”は顕著である。商売をする上で、自分の利に溺れてはいけない。
そのために論語から道徳を学ぶべきであると、説いた。
著者は、道理がもたらす、事実と”利益”は必ず一致すると考え、これを元に社会の繁栄の精神にするとした。
この背景には、欧州に渡って痛感した文明の差があった。
明治維新から半世紀経った当時、欧米心酔による”模倣の時代”であった日本を、自ら満足するレベルまでに発展するためには、”経済力”が必要だとした。
つまり商業の発展が日本を良くする必要があった。
そこで利益優先になりやすいので、道徳が先だと説いた。
そして、資本主義の本質を論語を元に実践し、大きな功績を残したのだ。

・所感
本書から学んだ事は、気概がある人が、社会に大きな結果をもたらすという事です。
この気概を要素分解すると、
「社会貢献する目的意識」と「正しい人格を持つ」
という事です。
本書にある”利を第一優先にするな”という考え方は、
商業だけでなく、教育において、必要である反面、当時でも上手く行ってなかった事がうかがえました。それを本文から引用すると、

「『論語』にも、『昔の人間は、自分を向上させるために学問をした。今の人間は、名を売るために学問をする』と収録されている。これはそのまま今の時代に当てはまるものだ。」

論語が書かれた時代も、本書が出版された時代も、2020年も、
利を優先し、人格を磨く事を知ろうとしない習慣が続くと、長期的には、利に溺れるからこそ、
「何に貢献して、自分はどう在らないといけないのか」
自分の”振る舞い方”が大事だと思いました。


所感のまとめ

6冊読んだ中での自分の中のキーワードは『気概』です。
この理由は、
自分の人生の”時間”と”労力”をどう使いたいか考えた時に、
社会をより良くして、より楽しく生きる人が増えるために、新しい価値感などを作りたいと、ぼんやり思ってるのですが、
落合陽一氏の様に、具体的に思いついていません。

なのでまずは、
気概が持てない瞬間を、無くせば良いと考えました。
そこで最初に「気概」から定義していくと、
「社会貢献する目的意識」と「正しい人格を持つ」です。
ここから、この2つが、どの様にしたら持てなくなるかと考えると、
「自分の利を最初に求める”習慣”」だと考えました。
これを防ぐ意識としては、
『長期的な思考』だと思いました。
つまり、”焦って自分の利益の事しか考えた行動をしない”だと思います。
余裕がある人とも言えるかもしれません。
キンコン西野さん的に言えば、”マネタイズを後ろにずらす”という事だと思います。

とりあえず、迷った時などには、
「長期的には、どうすれば良いのだろうか」
と質問する癖を付けようと思います。

あとは、
自分が何をしたいのか
何で勝負したいのか、
何を不動点として生きていくのか、
考えないと、いや何なら出来るのだろうか。考えねば。。
人生迷走中。

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