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「ダイエットの健康障害」

「ダイエット・筋トレで体型が変わらない理由と対策」:目次

ダイエット開始には目標を決めた方が良いため、体重減少の限界を解説した上で、「目標値」、「期間」を決めることができた。
しかし、その設定では緩すぎる、と感じるのではないだろうか。

そのため、「ダイエットの健康障害」について解説していこう。

まず思い浮かぶのが、薄毛や薄爪、肌荒れ、貧血、骨粗しょう症、ホルモンの乱れなどだろう。
(ちなみに毛髪、爪、皮膚、赤血球、ホルモン、骨をつくる骨芽細胞の原材料はタンパク質)
良くあるだろう誤解が「タンパク質を十分に摂っているから大丈夫」だ。
では、本当に摂れているか確認してみよう。

1日に必要なタンパク質の推奨量(日本人の食事摂取基準/厚生労働省)
・18-64歳男性:65g
・65歳以上男性:60g
・成人女性:50g
ここで勘違いしていけないのは、肉50gなどではないこと。

例えば、鶏肉は部位などでも異なるが、100gに約20gのタンパク質が含まれている(日本食品標準成分表/文部科学省)。
タンパク質50g摂るためには、250gの鶏肉が必要となる。

更に、運動を日常的にする場合、体重×1g以上のタンパク質を摂るのが良いとされている。
運動で破損した筋肉の修復にはタンパク質が必要なので、推奨より量が増えるのは納得できる。
体重60kgならば、60g以上だ。
鶏肉で摂るには、300g(約300kcal)以上が必要となる。
(「以上」は運動強度により異なる)

次に、タンパク質が足りていたとしても、ダイエット中だ。
身体の仕組みとして、足りないエネルギー源をどこかから補おうとする。
それが、脂肪からなら良いのだが、飽食【未】対応人は、タンパク質を分解してエネルギー源にする。
つまり、摂取したタンパク質が足りていたとしても、ダイエット中は必要な部位に届く前に、消費されてしまう。
結果が、薄毛などだ。

更に、エネルギー不足が深刻になる、と生命維持を優先させ、現在不要な機能を切り捨てる。
そう、生殖器機能だ。
なお、この指標には体脂肪率も関係しており、初潮発来には17%以上、正常な排卵性月経周期には22%以上が必要とされている。

なお、摂取カロリーが減る、と並行して、ビタミン・ミネラルの摂取も減少し不足する。
骨粗しょう症、貧血が思いつきやすいが、脂肪の消費、筋肉の合成にも重要だ。

他にも、空腹だと眠るのが難しくなるので、睡眠不足になりがちだ。

また、「FAT(Female Athlete Triad/女性アスリートの三主徴)」という症状がある。
アスリートとある、と無関係にも思えるだろうが、主な症状は、
・エネルギー不足
・無月経
・骨粗しょう症
なので、既に示したのと同じ内容だ。

痩せるため、運動のため、とベクトルは少しだけ違うが、無理をすれば、同じ健康障害へ入り込んでしまう。
そのためにも、食事は重要となってくる。

それでは、「ダイエットの食生活」について、解説してみよう。

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