一目惚れと催眠
魅力的!Fascinant !
一瞬にして
心をとらえる出会いってありますね。
人、もの、言葉、音楽、文化…
理性の目をすり抜けて
すっと心の奥に入り込み、
それは
とても素早くて
気がついた時には
すっかり
居心地よく
存在していて、
ずいぶん前から
そのための居場所が
用意されていたかのよう
そして
声や、
匂いや、
何かの拍子に
その存在が
意識にのぼり、
あ〜
やっぱり
大好きだなー
と、
うっとりとして
さらに細胞に染み入り
その存在を自分の内側に実感する。
何かの役に立つとか
何かの理由があるとか
意味付けされる以前
体が、
感覚器官が、
その存在の大切さを
教えてくれる。
ロラン・バルトは言いました。
「ひとめぼれとは
催眠状態なのである。
わたしは、ひとつのイメージに魅惑される。」
« Le coup de foudre est une hypnose : je suis fasciné par une image. »
Roland Barthes
催眠を知っている人には
なんとなくわかるでしょう。
そして
催眠を知らない人も
想像することができるかもしれません。
私たちが、
意識をフォーカスすると
その対象は増幅します。
ひとつのものに没頭している時
そのことしか考えられなくなり、
その世界は膨らみ
臨場感に溢れてありありと感じる。
私たちが「問題だ」と捉えていることも
同じことなのです。
そこから抜け出した時に
別の世界は周りに広がっていて、
それはただ
全体の一部だったと
気がついたことがあったことを
思い出すかもしれません。
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