#010 わたし、難儀でござる!
「難儀だねえ」と旦那に言われた。
そうなのだ。今のわたしは難儀なのである。不妊治療で性格をこじらせてしまった節がある。元からと言われても否めないけれど、ここまでではなかった(はず)。
昨晩、暇だったのでAmazonprimeで何かを見ることにした。選んだのは「推しの子」というアニメ。Twitterで話題らしい。
あらすじをざっくり言うと、16歳のアイドルが双子を妊娠する。公表せずに出産し、アイドルとしても母としても頑張るという話。
開始10分で見るのをやめた。一回り以上も下の女の子がキャリアも子どももどちらも手に入れる姿を想像してもやもやしたから。もっと見ていたら彼女なりの苦労もたくさん出てきたのだろうけれど。
落ち込むわたしを見て「アニメの話だよ!?」と旦那は驚いていた。わたしもそう思う。架空の人にさえこんな気持ちを抱くとは。
次に選んだのは「天地明察」という岡田准一が主演の映画。太陰暦を作った人の実話で、宮崎あおいも出演している。
2人はこの映画で仲を深めて結婚したのかなあ、こないだ出産してたなあと、またもやもやがふえてきて見るのをやめた。
どうやら、妊娠・出産を連想させるものは見たくないらしい。どれだけこじらせているのだ、わたし。
「難儀だねえ」と旦那に言われた。本当にそう思う。じぶんでも嫌になる。
ふだんはやり過ごしていても、こういうところで心にひっかかっていることが分かるものなのだなあ。娯楽ひとつ選ぶにも骨がおれる。
分かっていたら避けれるから、分かってよかったと思うしかない。難儀なものは難儀なのだ。しょうがないと受けいれよう。
天地明察を最後まで見た旦那、「明察でござる!」って嬉しそうに寝室に入ってきた。岡田准一の決め台詞だったようだ。面白かったようでなにより。
明察って「正解」って意味なんだってさ。わたしも見れる時がくるだろうか。「明察でござる!」って一緒に言いたい。
今はまだその目処がつかないので、代わりこう言っておく。
「難儀でござる!」
おしまい。
ほんじゃ、またね〜!
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