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9月2日 花の名前。”偽”や"蛾”や”雑草”は非常に勝手な人間都合であるなあ、と思う事。

今日一つの花の名前を知った。
ビロードモウズイカ。

初めて存在に気づいたのは、この前いった生まれ故郷近くの西明石の海岸。
妙にデカくて存在感のある草が、海岸沿いのコンクリートの隙間にドーンと生えていた。
ちょっとだけ、セイタカアワダチソウの黄色と似た色のとんがりコーン的な花が咲いている。

ケイトウ系かな??(違うようです)

いずれにしても、初めて見たような気がして、写真を撮った。

その数日後、東京駅近くの高架下そばのこれもコンクリートの合間から、上記と同じ草が同じく存在感たっぷりに生えているのに気づいた。

うーん、この存在状況はたぶん雑草だな。見た目は園芸種といってもいい面白さだが、生えている場所は人にむしられない場所だ。これは多分”雑草”だ。

そもそも、雑草とはなにか。
考えてみると結局は人間の勝手な都合で付けた区別なのである。

似たものでいけば、蛾と蝶。
基本主としての差はないという。翅(蝶で使うのはこの字だったかは忘れた)を閉じれば蝶、広げていれば蛾だというが、閉じる蛾やひらいたままの蝶もいる、という。

で、そもそも種としての差異がないというのであれば。

これは多分に”人間にとって見た時にきもち悪いのが蛾、そうでもないのが蝶”と決めているのでは、と疑いたくなる。

蛾はしぶとい。夜に電灯に集う。鱗粉が多くてめんどくさい。太っている(鱗粉のせい?)。
おなじく雑草はしぶとい。抜いても抜いても生えてくる。

人間が手をかけねば存在しにくいものを、いわゆる園芸用として愛で、そうではないものを人間存在の下とみて、雑草などと呼んでいるのでは、と疑いたくなってくる。

蛾が気持ち悪いとはいうが、種によってはつぶらな瞳、鱗粉まみれだが太くてかわいい触覚や腕などを見ていると、個人的には援護したくなる。モスラも蛾であったではないか。蝶の怪獣であれば、一発でやられてしまうだろう。

偽妖精が従えるのは蛾であろう。真の妖精は蝶。だが、”偽”という呼称はそもそも差別的なのでは?どちらが上で、ということはないはずだ。

判官びいき、という感覚、なにも悪くないが、単に生来得た属性で差別される側を応援すること。

差別の原因・原動力になるとき、DNA的判断基準となる”美”は、かくも独善的なのである。

(調べてみると、ビロードモウズイカは1870年ころ鑑賞用や薬用として導入されたということです。ヨーロッパ原産、古代より薬草として利用されたといいます。生えるのは裸地がベターであるとのことで、今まで見たことがなかったのはそういうことかもしれないですね。種は20万個もでき、100年以上発芽可能ということですが、風で飛ぶわけではなく大半は半径5M以内に落ちるといいます。そういう意味では、小さな種を風で飛ばしてどこまでも広がる、というタイプではないようですね。そして砂浜やコンクリートの隙間で生えていたのも納得です。)

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豆象屋
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