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企業編28-外資を生き抜く力は、”今ここ”に集中すること

こちらのnoteは「mameka記」シリーズになります。

「企業文化は、その本国カルチャーの歴史からくるものだよ。なぜなら企業を形作るのは”人”だから。外資では、こちらから提供できなければ、譲歩しても奪われる一方。”和を以って貴しとなす”日本流に控えめにすると逆に取引できない無能な人間と思われる。主張なきものは、怠惰な人間としか見られない。」

外資系を渡り歩いて、今やプロ経営者に近いExecutiveの立場で日本法人の拡大を指揮しているKさんが噛み締めるように言った。

Kさんとは、インド料理屋でカレーを食べて、その後カラオケに行った仲だ。

日系企業のカルチャーは、従業員を家族とみなしている。
それが当たり前だった時代に、グローバリゼーションのカルチャーが入ってきて、日本しか知らない私からすると、外資のカルチャーに馴染むのにも一苦労だった。

「僕もここに来るまでにたくさんの苦労をした。外資系企業の世界に長年身をおいてきて、振り返って思うのが、”今”に集中することだね。日々、後悔のないくらい取り組めているか、その積み重ねが未来の自分を形作る」

今を生きるというのは、”禅(ZEN)”の思想に通じるものがありそうだな。

「どんな仕事もやり続けると常に新発見があり壁が現れる、それは仕事に対する解像度が高くなるから。僕たちは、常に満たされない危機感と付き合うことになる。『転職したい』と考える人は多いけど、その理由が、『この会社で学ぶことはない』という場合は自分の学習能力が足りてないことを疑った方がいいよ。」

なるほど、私も新卒の日系企業では、成長に限界を感じて転職活動をした時期があった。結果的にそのときの転職活動は上手くいかなかった。

そもそも、会社はスキルアップを手助けしてくれる教育の場ではない。

「最初から『これしかしません』と決めるべきではないよ。『未経験だからやらない』『不得意だからやらない』は通用しない。不足をしっかり自分で埋めて評価される。この経験がないとどこの会社にいっても上手くいかないよ。」

目から鱗の考え方だ。転職する必要がなくても、新たな挑戦が必要な時は、いつもと違うことをしてみる。

例えば、アイデアを特許出願する、大学で特別講義をする、学会で発表するなど、自分の存在意義にも繋がりそうだ。

「会社員の優秀さとは、”組織に合わせていく能力”、”変化に対応していく能力”だよ。人間関係を積み重ねを活かしていくことも大事だけど、変化にも対応する必要がある。人間関係をうまくやりたいと思うより、”仕事に対する真摯な態度”を周囲の人に認めてもらうのが良好な人間関係への早道だね。」

個人的には、オンとオフをできるだけ分けたいと考えている。会社員の自分は1つの姿にすぎない。

複数の自分を使い分けることで、自分は人生をより自由にデザインできるからだ。そういう観点でマインドセットを洗練させていくことは重要だろう。

「仕事を続けていく中で、『モチベーションが上がらない』ときは周期的にくるだろう。特に、仕事の成果が出なくてやる気が下がった時やミスが続いている時がそうなる。仕事が上手くいってないときは、上手くいってない自分の”オンとオフ”のアイデンティティを同一視しがちだ。そんな時は、仕事とプライベートは異なると割り切った方がいい。社会的な動物である人間は、特定の仕組みや組織の中に長く身を置いていると、簡単にそのような人間性を失った状態に陥ってしまう可能性がある。」

確かに、営業という”数字が求められる”役割で成果が長い間上がらないと、余裕がなくなってくる。

「人が重要な選択や判断を間違えるのは余裕を失ったとき。こういうときに備えて、日頃から”メタ認知”することが重要。自分はどんな要因によって余裕がなくなるのかをあらかじめ知っておく。自分が精神的にへこんだ時にどのくらいで元に戻るのかを把握しておく。そして、仕事でコントロールできない問題は保留にしておくことをあらかじめ決めておくんだ」

確かに、上司との人間関係など、どうしようもない課題が発生する場合もある。

側から見ていてそういう場合は、双方、幸せになる場合はほとんどない。そういう場合の損切りも必要ということか。
ニッチもサッチもいかない枠組みに全面的に依存してる生きている限り、人はどうしても幸せになれない。

「自分の心の健康状態へ常に気を配るんだ。大切なのは、心が、シンプルであり、クリーンであり、人間味があること。自分をコントロールするためには、精神三大欲求である”知りたい”、”自由になりたい”、”幸せになりたい”という気持ちにできるだけ蓋をしないこと。憂鬱な気分を放置せず、観察する。感謝と幸せを記憶に残す。心の状態を発現する語彙力を磨くということだ。」

なるほど、心の状態を常に知るための習慣を続けていくということだな。
自分への褒め言葉とポジティブな思考をとっておくことや、マインドフルの感覚に集中する(食べる、歩く、お風呂、寝る)ことだな。

「人には、”感動”という燃料補給が必要だよ。仕事を通じて、人を感動させたいなら、まず自分が感動すること。思いがけない小さな幸運に感動した記憶を重ねる人が、最終的に人を感動させる。」

意外に、日々のちょっとした週間の積み重ねが、外資系を生き抜く上で大切な要素になっていくのだな。

「僕がオススメする習慣はね、ディズニーが、園内を毎日綺麗にしているように身の回りを毎日きれいにし続けることだよ。汚い環境では、最後まで邁進するパワーが出てこないからね。また、毎朝起きてすぐにノートに思いついたことをどんどん書いていくと、自分の人生にいいマインドが醸成され、
行動にいい変化をもたらすよ。また、心のゴミは捨てる心がけをしよう。”ネガティヴ””厭世的””皮肉”はできるだけ避けた方がいいね。」

“断捨離”が以前流行っていたように、物理的な環境を綺麗にするだけでなく、心も綺麗に保つことが重要なのだな。


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mameka@外資ITセールス
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