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詩「桜」

器用になんてやり過ごせない
あなたはどれほど傷つけばいいんだろう
無意味な他人からの傷に
自分を責めて塩を塗りたくっている

ふつうになろうとしなくていいよ
そんなものどこにもないよ

ぼろぼろになったあなたは
とても愛おしいよ

川に流れる桜の花びらは
掻き集めても掻き集めても
引き止められなかった

いってしまうの

水面の光と一緒に
どうか消えていかないで

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