詩「Memories 」
雨が止んだあとに鳴くカラスの声
湿度を孕んだ生温い空気
緑の立ち込める匂い
ほこりをかぶった白いシーツ
生活の惰性
夕方に迷子になってしまって
心細くなった感覚とよく似てる
手を離したのか、
離されてしまったのか
ふと見た横顔が
夕陽の影になってしまって見えなかった
昔日たちが記憶に襲いかかってくる
悲しい予感があったあの日の
浮かび上がった頬の輪郭線
子どものような
さみしげに遠くを見つめていたあなたは
夏の暑さの中で見た幻となってしまった
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