見出し画像

「愛情」を注ぐと起きてくること。

「佐藤さんちの玉ねぎはなんでそんなにキレイなの?」
とある農家の方が、スーパーの野菜売り場で問いかけた。

”佐藤さん”とは、主人の”父”であり、娘にとってのおじいちゃん。
そのお父さんは、なかなかの広い畑を持ちそこでたくさんの作物を育てている。
しかも「完全無農薬」で。

趣味で始めた菜園。それが今では美味しい野菜の楽園となり、私たち家族をはじめ、見知らぬ誰かの笑顔につながっている。

作物を育て、届けることが生きがいとなっている、お父さん。

朝は3時か4時に起き、日が昇る頃には畑に行く。
ご飯の時間以外は、日が沈む前まで畑にいたりもするのです。

暑い日も寒い日も、です。

だから主人の実家に行っても、お父さんの顔を見られるのは、夜ご飯のときだけ。
なんてこともよくある。

なぜ、お父さんは他の農家さんに褒められる”キレイな玉ねぎ”を作ることができるのか。

「作物は手をかけた分だけ応えてくれる」

昨日、お父さんはそう語った。

ほとんどの農家は農薬を使っており、無農薬の作物というのは貴重。
だけど、無農薬にこだわるということは、それなりの手間を覚悟するということ。

ただのビジネスの目的では、成し得ない領域だったりする。

手間という「愛情」を受けた作物は、どこか違う。
理屈では説明できない「美しさ」があるのだろう。

私はハッとさせられた。
いま、どれだけのことに”手間”をかけられているのだろう。

仕事、子育て、家族、健康、人間関係、趣味、冒険

もしも人生が広い畑だとしたら、これらの分野は作物のよう。
もっともっと「愛情」をかけてもいいのかもしれない。

畑を愛するお父さんは、きっと人生そのものを愛しているのだろう。

”玉ねぎの話”を語るお父さんの目は、優しくてキラキラしていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?