「2:7:1」答えは2を大切にすること☆
最近電車に乗った時の出来事。
私は向い合せの4人席に座っていました。
花粉症やPM2.5などのアレルギーがある私は喉がイガイガ。お茶を飲もうとした時、吸ったか吐いたか、後にも先にも飲み込めない。
しかし、むせ込んでしまえば前に座っている人達に、お茶を吹きかけてしまう。
何とか堪えようとしたが、どうしても、どうにもこうにも。二進も三進もいかず。今にも咳が飛び出しそうな。
「やばい!!!」
慌ててドアの前に走り込み、その場でうずくまりむせ込んだ私。
暫く動けず。。。騒然とする車内。
1人目の親切さん
反対側のドアの近くに立っていた若い女性。
「大丈夫ですか?」「マスクありますか?」と寄って来てくれる。
話も出来ない状態の私でしたが、徐々に息が整って来て、小さな声で「ありがとう。大丈夫です」と鞄から新しいマスクを取り出す。
2人目の親切さん
恐らく反対側の近くの席に座っていた若い男性。
駆けよって来て「大丈夫ですか?」とかがみこんでくれる。
こんなコロナの世の中でむせ込んでいる人に、顔を近づけてまで様子を伺ってくれた彼の勇気に感動して泣きそうになりながら感謝を伝える。
周りの乗客さん達が心配そうに、ちょっと怪訝そうにこちらを見ていた。
コロナの症状かと不安になっている人もいるかもしれないと咄嗟に考え「すいません。お茶を気管に吸い込んでしまって。むせてしまって」と誰に言い訳しているのかと言うような独り言をつぶやきながら席に戻る。
3番目の親切さん
席に戻ると、私が放り出したお茶が窓際に立ててあった。向い側に座っていた年輩の女性が私の顔を見てにっこり。
きっとお茶を拾って立ててくれたんだ。と察しがつく。
その女性は「そんなこともありますよ。むせることってありますよね」と何度も何度も頷いて励ましてくれた。やさしくてあったかい笑顔。
咳込んで酸欠のような。気恥ずかしいやら。朦朧としながらふと考える。
電車内はぎゅーぎゅーではなかったけれどある程度人は乗っていた。
20何人くらいだったか(恥ずかしくて周囲を見る余裕はなかったので、目の端にうつった人影を思い出すとそのくらいだったような?)
人間関係で「2:7:1の法則」という法則があります。10人が人がいれば、自分を好いてくれる人は2人。嫌ってくる人が1人。傍観者が7人。
これを教えてくれたのは、子ども達小さい頃に通っていた保育所の所長さんだった。
当時私は、所長さんの推薦で保護者会長を務めていた。丁度役員さんが10名程。なかなか役員さんとの関係が難しく、悩んでいた私に所長さんが教えてくれた法則。
「土居さんその1人(自分のことを嫌っている)の為に、あなたが元気を無くしては勿体ないよ!まぁね、傍観者も放っておけば良いんだよ。大切なのは、その信じてついて来てくれる10人のうちの2人をしっかり大切にすることだよ」
久しぶりに当時を思い出し、「確かに!」私と一緒に役員をしたママさん。私を支えてくれた人とは今でも大切な友達としてずっと関係が続いている。何かあると彼女に会いたくなる。
電車の中。お茶を吐き出してしまったバツの悪さ。「コロナ禍なのに咳込むなんて周りから何と思われたのだろう」「みんな私のことを迷惑な客だ。不快だと思っているに違いない」まさしく『穴があったら入りたい』と思っていた私だったが、大切なことを思い出す!
1人目の親切さんと2人目の親切さんは、私が悶々と考えている間にどこかの駅で下車されていた。
私の降りる駅に着く。「本当にありがとうございました。ご迷惑をおかけしましたが、ご親切にとても感謝しています」と3人目の親切さんに深くお礼をして電車を降りる。
電車を降りる頃には『バツの悪さ』ではなく、3人の親切さんに出会えた感謝と『あたたかい気持ち』でいっぱいになっていた。
どこの誰だかわからない親切さんに心から感謝。
このあったかいご恩。確かにまた私から、また別の誰かに回していきます。巡り巡って親切さんにまた返っていきますように。