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思い出せる限りでは春海は内向的な性格だった。

周囲の大人からの評価の言葉として「大人しい子」「素直な子」と言われていた。

今になって考えるに、大人としては扱いやすい、手のかからない【良い子】であったのだと思う。

しかし、そう言われるたびに私はひそかに傷つき、怒っていた。

「大人しい」⇒(存在感のない)、「素直」⇒(何も考えていない)

と捉えていた。

今では「素直」である事は長所であり、活かせていると思う。

だが、「大人しい」には未だにネガティヴなイメージが付きまとう。

もしあなたが「今日は大人しいね」と言われたら、どう感じるだろうか?

又は、初対面の人に「大人しい方ですね」と言われたら❓❓

嬉しいと思う方はいるのだろうか。良かったらコメント欄に「あ」でも「お」でも書いてみて欲しい。でも、出来れば文章の方が良いなぁ🙄


物心ついたときには春海は横須賀の祖父母の家に居た。

そこに両親は居なかった。

祖父は無口だが優しく、祖母は躾に厳しい人だった。

ある日、保育園で遊んでいた私に向かって男の子が「なんでお前んとこお母さん居ないんだよ❗❗」と投げつける様に言うと園舎に走って行ってしまった。

一人取り残された私は言い返す事も出来ずに呆然と立っていた。

(だって私にとってはそれが当たり前の事なんだもん。。。)

「ねぇ、どうして私のお母さん、お父さんは居ないの?どこにいるの?」

よく、小説や漫画にあるようなそんな会話はなかった。

疑問にも思わなかった。

やっぱり何も考えていないというのが正解なのかも。

とにかくそういう訳で春海は内向的だったので、今でも人前に立つと緊張してテンパってしまう。

それに、いわゆる「雑談」というのが苦手なのだ。

クラスに1人か2人は居る、嫌われてもいないが目立ちもしない、「輪」に上手く入っていけない子だった。

子供のうちはそれでもよかった。「普通の主婦」ならそれで良かっただろう。

それなりに居場所を見つけ、平和に暮らして行けたのではなかろうか。

しかし、社会人として、子育ても一段落した今。

私には自由がある。

そして気づいてしまった。

私の人生は普通ではなかったことを。

私がいつまで元気でいられるのか分からないが、私の経験、経験からわかった事、それを無駄にしない為には働き方を変えなければならない。

そんな思いで話し方の講座に申し込み、視聴した。

この講座は東京の産業振興センター主催の動画セミナーであり、本来ならリアルで開催されるはずで、それは本来島根に居る私が視聴できるものではなかったはずだ。

コロナの恩恵と言っては語弊があるだろうか。いずれにしても、

ピンチはチャンス!

なのである。

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