【連載小説】Berlin, a girl, pretty savage ~Childhood #8(番外編)
ベルリン赴任4年目の春、遼太郎は社長から直々に帰国後に執行役員の席を用意すると連絡を受けた。
今まではそういった役職を会社は抱えてこなかったが、会社の規模も少しづつ大きくなり、ここ数年は組織改編も活発なためそういったポストも必要になってきたのだろう。
サラリーマンたるや、入社したら社長を目指すのは自然な目標であるものの、なかなか明言することはないだろう。しかし遼太郎は入社式の抱負で同期の前ではっきりと『俺はトップを目指す。俺が会社を動かす』と語り、ざわつかせたことがある。