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私が出会った素敵な上司

鮮明なうちに残しておきたい。

 私がこれまで出会った上司の中で、特に尊敬する上司が2人いる。

自分は2人みたいになりたいと思うけど、
どうしたって手が届かない、とも思う。
それでも今後自分が上の立場に立つことがあった時、
2人みたいな人間でいたいと思う。
なれなくても、”こういう人間でありたい”と思い続けることは
大事だと思うから。
だから鮮明なうちに、残しておくことにした。

常にフラットであること。

 その上司は、新入社員だった頃の担当指導者だった。
当時、その上司が何を考えているかわからなくて
私は少し苦手意識さえあった。
とにかく淡々としていて、無駄に優しくしたりしない。
自分のことをどう思われているのか全くわからなかった。
だから不安でもあった。

 その後私は転職したけど、
今でもその上司や同期たちとたまに会って話をすることがある。

新入社員と指導員という立場を卒業しているからこそ、話せることがある。いつも社会人としての心構えみたいなものを
説教っぽくもなく気づいたら話してくれるから、
勝手に学んで帰ってきている。
実はその上司の仕事観みたいな話が好きだから
その話を聴けるのを楽しみにしている部分も大きい。


自分の機嫌が良い時も、悪い時も
そう思わせないようにしようと思って部下に接してきた。

これだけは、上の立場になって意識し続けている。
今日は機嫌が悪いから、わからないところを訊くのは辞めようなどと
部下に思われたくない。

 この話を聴いて、
「これだったのかー」と気付いた。
本当に感情がわからない人だと思っていたから。
でもそれは、その上司が求めていた”上司”として
職場に居たからだった。

「常に意識しているけど、全然まだまだ」と言っていたが
そんなことは一切なくて、
実際機嫌が悪いなと感じた記憶がない。

いつでも私たちの質問には嫌な顔せずに答えてくれていたし、
どんなに緊急事態でも、混乱が起きようと
その上司は何も変わらず淡々と仕事をして
私たちを冷静に見てくれていた。
そこにはそんな想いがあったと知った。

 仕事をしていると、
不安や苛立ちなど様々な負の感情に影響されることが多い。
どれだけフラットでいることが難しいかを日々思い知らされる。
その度に、その上司の話を思い出して
”常にフラットでいたい”と思う。


 

強い心でいること。

 2人目の上司も、ある意味常に安定感があった。
仕事をする上で、感情的になることはほとんどない。
そして何より心が強い
組織はどんな場所でも階級化されていて
立場が強い者へ意見が言いにくい風潮がある気がする。
でもその上司は、相手が誰であろうと自分が考え抜いた結果が
NOであればNOを、YESであればYESを強く主張できる人だった。

別に嫌われたって良い。心を強く持て。
自分の立場ですべき仕事をやればそれで良い。

と何度も私に言った。
常にそのスタンスで仕事をしていたからだった。
そんな上司が居てくれることが、私にとっては心強かった。
上司は、私のことを”強い”と言ってくれたが
それは何かあったら最後は守ってくれるという安心感
あったからだったんだと今では思う。

 今まで強い立場の者に嫌われたくなくて
言いたいことを言えない人はたくさん見てきた。
そんな中でその上司は、私にとって衝撃だった。
それと同時に
やっぱりそれで良いと思ったし、
自分もYESならYESと言いたいし
NOならNOと言える強さを持ちたいと思った。


意識して実践する。

 意識したからといってできることではない。
意識し続けて実践できている上司を尊敬する。
稀にみる理想の上司だと思う。
そんな上司に会うことができて、
短い間だったけど
その姿勢を間近で見ながら仕事ができたこと、
仕事について話し合えることは恵まれているし
とても有難いと思う。

 

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